先行レビュー
「SAO」ゲームシリーズ最新作「Echoes of Aincrad」プレイレポ。キリトではなく“自分”が挑むアインクラッド
2026年3月6日 11:00
- 【Echoes of Aincrad】
- 7月9日 発売
- (※Steam版は7月10日)
- 価格:通常版 8,100円
バンダイナムコエンターテインメントは、「ソードアート・オンライン」ゲームシリーズの最新作となるプレイステーション 5/Xbox Series X|S/Steam用アクションRPG「Echoes of Aincrad(エコーズ オブ アインクラッド)」を7月9日(※Steam版は7月10日)に発売する。
「ソードアート・オンライン」は川原礫氏によるライトノベル作品。世界初のVRMMORPG「ソードアート・オンライン」にログインしていた約1万人のプレイヤーがログアウトできなくなり、ゲーム内での死は現実世界でも死となる過酷なデスゲームへと一変する。唯一の脱出方法はゲームの舞台である浮遊城アインクラッド100層のボスを倒してクリアすること。主人公のキリトは、この世界での生き残りを果たすべく動き出すが……というストーリーだ。
「ソードアート・オンライン」を原作としたゲームは、2013年にPSPで初登場。以降、現在にいたるまで多数のタイトルがリリースされている大人気シリーズ作品となっている。
その最新作となる「Echoes of Aincrad」が発表された。発表に先駆け、メディア向けの先行体験会が開催され、開発中のゲームの一部分を体験することができたので、その模様をプレイレポートとしてお届けしたい。なお、画面写真などはすべて開発中のものであるため、製品版とは異なる点には留意してほしい。
主人公は自分自身。「SAO」の1プレイヤーとしてアインクラッドを冒険していく
今作ではプレイヤー自身が主人公となり、デスゲームと変貌してしまった「ソードアート・オンライン」の世界を、仲間と共に冒険していくようになっている。そのため、ゲームの中でプレイヤーがカスタマイズしたオリジナルアバターを作ることになるほか、レベルアップ時には得られたポイントを自由に各種ステータスに割り振っていくことで、プレイヤー自らのプレイスタイルに合わせたキャラクターとして成長させていくことが可能だ。
今回の先行体験会では、すでにキャラクターが作られた状態からのスタートとなったため、キャラクタークリエイトは体験できなかったが、ボディタイプや髪型、顔、体型、身長など細かく設定することができ、これまでの「SAO」ゲームプレイヤーは満足できる。
物語はアインクラッド1層2層がベース。原作の出来事はプレイの裏側で起きる仕組み
本作のストーリーに関しては、アインクラッド1層2層がベースとなっている。「ソードアート・オンライン」ゲーム総合プロデューサーの二見鷹介氏によると、アインクラッドの1層から描かれている「ソードアート・オンライン プログレッシブ」をベースにしているのではなく、「ソードアート・オンライン」の始まりをベースに「ソードアート・オンライン プログレッシブ」の要素を盛り込んでいるという形を取っているとのことだ。
加えて、二見氏によると「出会いの物語であり始まりの物語となっている」とのことで、「ソードアート・オンライン」がデスゲームになったときのプレイヤーの立ち振る舞いや、そこでの出会いが描かれるそうだ。本作の場合、原作での出来事はプレイの裏側で起きている仕組みになっている。
もちろんキリトやアスナといった原作キャラクターたちとも交流や冒険をすることが可能だという。ただし、アインクラッド1層と2層の物語となるので、キリトはまだ一匹狼で感じ悪いキャラとのこと。それをプレイヤーがどういう目線で見るのかが、本作の楽しさとなっているほか、そんな彼と主人公がどう出会っていくのかというのも、本作ストーリーの要となっているそうだ。
本作ではアニメや原作などとはまた違った「ソードアート・オンライン」の世界を堪能できそうだ。
回避・防御が重要な骨太アクション。難しすぎず簡単すぎない難易度に
ゲームを始めると“はじまりの街”から行動開始となった。スタート時には共に冒険してくれるパートナーを選べるようになっており、今回はイオリとアルゴ、ワイズマンという3人から1人を選択することができた。製品版では、より多くのパートナーから選べるようになるとのことなので、プレイヤーのプレイスタイルにマッチした相手に背中を預けたい。
今回プレイできたのは、“失われた紀行文”というサブクエスト。フィールドに降り立つと目の前には広大な草原が広がるのだが、マップを開いても詳細が見えるのは半分のみ。地図上に見えるセーフティエリアに辿り着き、装置をアクティベートすることで、その付近の地形が一気に明らかになりマップにも反映される仕組みだ。もちろん、道中にはエネミーが出現するだけでなく、アイテムの入った宝箱や、今回は用途不明だったが各種素材といったものも手に入る。
本作の基本的なシステムとしては、左スティックで移動し押し込むとスプリント(ダッシュ)、R1でライトアタック、R2でヘビーアタックとなっている。R2は、長押しするとより強力なクラッシュアタックが出せるほか、L1でエネミーの攻撃をガードすることも可能だ。他にも、×でジャンプ、○でスタミナを消費する回避行動となっている。
ひとまずマップを解放しようと思い、近場のセーフティエリアに辿り着くべく移動を開始。敵が見えている状態で走るとスタミナが減少し、スタミナが0になると回復するまで移動速度の遅い歩きになってしまうので注意が必要だ。
セーフティエリアに到着したが、装置をアクティベートするには近場にいるエネミーを一掃する必要があるようだ。さらに悪いことに、ここまで倒さずにきた敵はしっかり追いかけてきていたようだ。
このままではらちがあかないので、覚悟を決めて戦ってみることに。1体を相手にしている間は他の敵は大人しく待っていてくれる、などということはまったくなく、正面のエネミーとバトルしている間に複数の相手に取り囲まれてしまい、あっという間に死亡してしまった。
これには正直なところ、なかなかの手強さに驚いてしまったが、今回適用されている標準設定の難易度は、いま流行りの死にゲーよりも簡単になっているとのこと。つまり筆者の場合は、急いては事をし損じるという典型的なパターンに陥ってしまったようで、一度態勢を立て直してから再び出発してみることにした。
合わせて、難易度もノーマルから一段階下げたストーリーに変更してもらい、再び冒険へと旅立つことに。ちなみに、難易度はプレイ中にタウンにいればいつでも変えることが可能なので、アクションゲームはあまり得意ではないものの世界観を楽しみたい、という人でも問題なく堪能できそうだ。
そんなわけで、ボコボコにされて何もしないうちに再び拠点からのスタートとなってのやり直しプレイでは、敵を倒しつつ慎重に移動しながら、先ほどと同じセーフティエリアを目指すことに。そもそも、一緒に冒険してくれている仲間の存在を忘れていたという失態もあったので、今度はもっと頼ることにしてみた。
パートナーに関しては、プレイヤーをカバーしてくれるスイッチモードと自由に敵を攻撃するフリーモード、これらをボタンひとつでいつでも変更できる。これを上手に利用すれば、プレイヤーがスタミナを回復している最中にはパートナーがターゲットを引き受けてくれるので、安心して先へと進むことが可能だ。
クエスト中は、セーフティエリア以外は文字通りの危険地帯となっているほか、HPやSPの回復手段も限られている。そもそも、拠点から持ち込める薬などにも数に限りがあるため、そうそう怪我をするわけにもいかない。そのため、バトルではいかにして相手の攻撃を受けずに倒せるかが重要になってくる。筆者の最初の冒険のように、単に武器を振って戦っているだけでは、あっという間に死亡してしまうのだ。
そこでキモとなるのが、敵のモーションを見て回避や防御、合わせのタイミングを読み確定反撃を行う“スラッシュ”だ。これには、敵の攻撃をタイミング良くガードするパリィを成功させるパリィ・スラッシュ、敵の攻撃をタイミング良く回避するジャストドッジを成功させるドッジ・スラッシュ、敵の攻撃中に表示される青いリングエフェクトにタイミングを合わせてボタンを押すことで発動できるリバーサル・スラッシュの3種類がある。いずれも成功後に□ボタンを押すことで、パートナーが相手を追撃してくれるヴァリアブルアクションを発動させられるという頼もしい技だ。しかも、相手はダメージを受けるだけでなく大きく怯んでくれるため、さらに大きい技を叩き込むこともできる。
オーソドックスなアクションRPGでは、ダメージを受けても回復手段が豊富にあるので問題ないのだが、本作をプレイした感じではシビアなバランスで成り立っていると思われるので、いかにして敵の攻撃を喰らわないかが大事になってくると身につまされた。
とはいえ、フィールドに出現するエネミー相手に苦戦しているようでは、その先に待つ相手には到底勝てない。今回体験したサブクエストにもボスキャラクターが登場するのだが、その強さは別格。当然ながら、相手の攻撃パターンを把握して当たらないように避けつつ、スラッシュなどの技を確実に決めて戦わなければ、ボスの前に死体の山を築くことになるだろう。それだけに、苦戦の末に倒せたときには、これまでにない達成感を味わえそうだ。
ちなみに、フィールドには平地だけでなく沼地や洞窟なども存在しており、場所によっては特定のアイテムが必要な非常に暗いエリアなども登場する。そういったところは事前準備がなければ満足に進むこともできないことがあるので、計画性のない行動は禁物かもしれない。
ゲームオーバー=セーブデータ消去の「デスゲームモード」を搭載
今作では、原作の世界観を疑似体験できる「デスゲームモード」が実装予定だ。「デスゲームモード」は通常、ストーリーモードをクリアすることで解放されるが、製品バリエーションのひとつとなるダウンロード版のデラックスエディション、アルティメットエディションを購入すれば、早期解放が予定されている。
「デスゲームモード」を選ぶと、プレイ中のゲームオーバー=現実世界での死という原作設定さながらに、ゲームプレイの命とも言えるセーブデータが有無を言わさず消去されてしまう。「これは、ゲームであっても遊びではない」を具現化した、“一度きり”となる命がけのプレイモードが「デスゲームモード」だ。
もちろん、セーブデータのバックアップを取ることも不可能。非常に緊張感のあるプレイを強いられることになるが、ある意味では「ソードアート・オンライン」の世界を体感できるモードといえるだろう。ちなみに二見氏によれば、セーブデータのスロットは3つあり、通常モードのセーブデータとデスゲームモードで開始するデータは分けることができるので、そこは安心してほしいとのことだった。
なお、アルティメットエディションは「デスゲームモード」が早期解放されるだけでなく、110分超にも及ぶ長編プロモーション映像が同梱されるようだ。プロモーション映像に関しては、発売前後に何らかの形で期間限定で一般公開を予定しているものの、アルティメットエディションならばノーカット版を5.1チャンネルにも対応した形で鑑賞できるそうなので、手元に置いておきたい人にはおすすめだ。
「SAO」の世界観を色濃く感じられそうな出来映えに、今から期待大
今回はフィールドでの戦闘をメインにプレイできた。発売までまだあと5カ月あるので今後さらなるブラッシュアップが図られると思われるが、現状でも緊迫したプレイスタイルは十分に感じ取ることができた。
今回はアナウンスと簡単な説明だけではあったものの、特に「デスゲームモード」に関しては、ゲームオーバーが即セーブデータ消去に繋がるため、プレイ時の緊張感はこれまでにないものとなりそうだ。それだけに、原作でキリトやアスナたちが感じた気持ちの幾ばくかを感じ取ることができると思われるので、ファンにとっては一度は経験しておくべきモードかもしれない。もちろん、難易度が高いほど燃えるというプレイヤーにとっても、このモードは挑戦し甲斐があるものとなるだろうから、7月の発売が待ち遠しくなるというものだ。
最終的には非常に歯応えのある骨太の作りになりそうなので、そういうシビアなシステムや世界観が好きな人にとっては、たまらないものとなりそうだ。
(C)2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project
(C)Bandai Namco Entertainment Inc.
























