【特別企画】

蛇柱と風柱の圧倒的な戦闘シーンに驚愕! 「『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」鑑賞レポート

柱たちの想いを知ることができる「柱稽古編」の物語がついに始まる

【ワールドツアー上映「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ】

2月2日上映開始

 アニプレックスは、映画「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」を2月2日より上映開始した。

 「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」では、2023年4月にテレビアニメとして放映開始された「刀鍛冶の里編」での炭治郎と上弦の肆・半天狗との激闘や、禰豆子の太陽克服を描いた第十一話と共に、鬼舞辻無惨との決戦に向けて鬼殺隊全体の強化を図る修練「柱稽古」の開幕を描いた「柱稽古編」の第一話を先行公開する。

 筆者は上映初日となる2月2日に劇場で鑑賞することができたので、本稿ではその様子をお伝えしていく。

劇場内には「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」のキービジュアルを使用した大型のパネルが展示された

スタートは歴代エンディングテーマと共に振り返るこれまでの物語

 上映が開始すると、「鬼滅の刃」で使用されてきた、これまでのエンディングテーマ「from the edge」「白銀」「朝が来る」の曲を使用したスペシャルアバンタイトルが登場する。

 テレビアニメ第1期「『鬼滅の刃』竈門炭治郎 立志編」から、映画「無限列車編」、アニメ2期「遊郭編」、そしてアニメ3期「刀鍛冶の里編」と、今まで竈門炭治郎が進んできた冒険の物語がそれぞれのエンディングテーマをバックに振り返られていく。

 歴代エンディングテーマと共に流れてくる名シーンの演出に、当時テレビや劇場で見た時の記憶やワクワクが蘇ってくる。特に「無限列車編」のシーンでは炎柱・煉獄杏寿郎が映し出されるだけで思わず熱いものが込み上げてきてしまいそうになった。

 「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」では、劇場用に映像と音が大幅にパワーアップしている。「鬼滅の刃」はテレビ放映時から大迫力のアクションや豪華な演出で彩られていたが、今回の上映ではそれが全編4Kへアップコンバートされているほか、音も劇場に合わせたフォーマットへと変更されている。劇場の大画面と音響、さらに自宅とは違った作品だけに集中できる空間という、まさにベストな状況で「鬼滅の刃」を楽しむことができるのが今回最大の魅力だろう。

圧倒的迫力で繰り出される炭治郎の一撃

 アバンタイトルの終了と共に、物語は「刀鍛冶の里編」の第十一話へと繋がる。今回の「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」では、この第十一話を劇場で観られることも見どころの一つだ。第十一話では炭治郎が我妻善逸の霹靂一閃を自身の技に組み合わせた円舞一閃を繰り出すシーンなど、思わず息を呑んでしまうほどの熱い戦闘シーンが描かれている。

劇場の大スクリーンで観る炭治郎の炎をまとった斬撃の迫力と美しさには目を奪われてしまう

 また、劇場だからこそ味わえる“音”がすごい。自宅では体験できないような、大迫力の音響システムにより繰り出される斬撃音や、炭治郎の魂のこもった叫びに思わず震えてしまう。普段ではどうしても入ってしまう環境音なども劇場では作中の音以外ほぼほぼシャットアウトされる。そのおかげで、よりいっそう作品の“音”を楽しむことができる。太陽を克服した禰豆子が炭治郎に“おはよう”と語りかけるシーンの前後で劇場が静寂に包まれる場面などは、まさに劇場でしか味わえない体験だろう。

柱たちのエピソードが楽しめる「柱稽古編」

 「刀鍛冶の里編」が終了すると次はいよいよ目玉となる「柱稽古編」第1話がスタート。冒頭ではまさかの蛇柱・伊黒小芭内と風柱・不死川実弥のタッグによる豪快な戦闘シーンが繰り広げられる。

 漫画ではこの二人の戦う場面はかなり後の方に登場していたので、まさか「柱稽古編」の序盤で観ることができるとは思わず、驚かされた。不死川実弥の風の呼吸による豪快な技と、伊黒小芭内の蛇の呼吸による変幻自在な攻撃がとにかくかっこいいので、ファンの方にはぜひ劇場の大画面で観てほしい。

 二人の戦闘が終了した後、柱たち一同が集まる、緊急柱合会議(きんきゅうちゅうごうかいぎ)へと続く。ここでは「刀鍛冶の里編」にて時透無一郎と甘露寺蜜璃が発現した痣の真相が解説される。そして、その痣を他の柱たちも発現できるように、さらに鬼舞辻無惨との決戦に備えて鬼殺隊の強化をするために、柱による訓練を行うという形で話しは進む。

恋柱・甘露寺蜜璃が痣発現時の状況を説明するさい、擬音などで感覚的に説明しようとしている姿が実にかわいらしい
霞柱・時透無一郎は逆に脈拍や体温などをまるで機械のように正確に伝えており、柱たちの個性が垣間見える場面となっている

 「柱稽古編」1話をみたところ、今回はギャグ多めな日常パートのような展開で繰り広げられていくのを感じた。今までの殺伐とした雰囲気とは違い、「柱稽古編」では嘴平伊之助や我妻善逸も再び登場するので、いつものメンバーによる賑やかさを再び味わうことができる。特に我妻善逸の登場シーンでは相変わらずの大音量で繰り広げられる、絶叫に近い台詞の数々に懐かしさと安心感を覚えてしまう。

 漫画ではここで水柱・冨岡義勇や岩柱・悲鳴嶼行冥などの柱達のエピソードが語られるのだが、それらがアニメではどのように描かれるのか今から楽しみだ。

入場特典としてもらえる全20ページの特別冊子「柱稽古指南書」

 「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」では入場特典として全20ページの特別冊子「柱稽古指南書」がプレゼントされる。

 この冊子には竈門炭治郎役・花江夏樹さんが柱について語るスペシャルインタビューや、柱の総作画監督・作画監督による修正集、さらに柱を演じるキャスト達からのコメントなどが掲載されている。

 テレビアニメ「柱稽古編」の放映前に作中の柱を演じたキャストたちのコメントを知ることができる貴重な冊子となっているので、ぜひとも一緒に楽しみたい一冊だ。

劇場により数に限りがあるため、無くなり次第終了となる
劇場では「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」に合わせて用意されたグッズも販売されている

 昨年6月に「刀鍛冶の里編」の最終話が放映されてから早半年。今回の「ワールドツアー上映『鬼滅の刃』絆の軌跡、そして柱稽古へ」は新しく始まる「柱稽古編」に向けての振り返りとしてはもちろん、純粋に「鬼滅の刃」を劇場という迫力ある環境で楽しめる作品となっている。原作を読んでいる人、アニメだけ楽しんでいる人、どちらも満足のいく内容となっている。この機会にぜひ劇場に足を運んで楽しんでいただき、春放送予定の「柱稽古編」に備えてほしい。