成人の日。この祝日ほど、一生に一度だけ特別な意味があって、あとは単なる休日、という日はないと思う。そうか、自分の子どもの成人式、というのもあるのだな。うちの子どもたちは成人式で特攻服とか着て暴れないのを願うばかりだ(やらないだろうけど)。
僕自身は、高校は地元の中学を離れて寮に入り、大学は地元ではあったがみんな実家の成人式に出て知り合いはおらず、という状況で、居場所がなさそうだったので、家で『ダービースタリオン』かなんかをやりながら、「いまごろ式典やっているんだろうな」と思っていた記憶がある。人間関係リセット癖は、結局ずっと変わらなかったな。
この連休はとくに用事もなかったが良いこともなかった。
家で『ドラクエ2リメイク』をやり続けるのも虚しくなってきたので、そろそろ上映が終わりそうな映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を観に行った。
丸っこくてかわいいキャラクターと悲惨な戦場。悲しくなるくらいずっと綺麗なペリリュー島の星空。生き残っていくうちに増していく生存欲求と、多くの犠牲をともなって守ってきたものを捨てられないという葛藤。
他人のこととなると「切り替えろよ」とか「客観的に見たほうがいい」と言えるけれど、本人にとっては、それまでに犠牲にしたものが大きいほど、「捨てる」のは難しい。
実写だとあまりに今の日本人には観ることのハードルが上がる内容を、極めて抑制的に(それはたぶん、少しでも先人の経験を伝えるための妥協でもあり、工夫でもあったのだろう)描いた素晴らしい作品だった。
本物の戦場はこんなもんじゃない!と言う人もいるだろうけど、誰も見たくない「本物」をあえてデフォルメしたからこそ、多くの人に届いているのだと思う。
日本軍の生き残りが食糧を盗んでいたのを(たぶん)知りながら、あえて見逃していた(のだと思う)アメリカ軍と、広島・長崎で原爆の威力を確かめるために非戦闘員を焼き尽くしたアメリカ軍。人というのは、状況によって、善人にも悪魔にもなってしまう。
前橋市の小川晶市長が再選された。ホテル不倫疑惑で辞職したものの、ふたを開けてみれば開票開始と同時に当選確実。
僕は政治家は仕事ができればプライベートをあまり詮索する必要はない派のつもりだったが、こうしてあっけなく当選されてしまうと、「個人としてのモラルが疑問視される人を『有能だから』という理由で権力の座に置いて良いのだろうか?」と不安にはなる。ガーシー、へずまりゅう両氏や兵庫県知事に比べたら、まだ「同情の余地はある」かもしれないけれど。色恋というのは、どうしようもないところがあるから。でも、有権者がそれをここまで容認したというのはスッキリしない感情はある。政治から「建前」が失われた世界になっていくのは、なんだかすごく怖い。
寝る直前に、ずっと使っていた寝室のテレビが壊れた。長年使ってきたので、もう寿命のようだ。ついさっきまで普通に動いていたのに。最近、ブルーレイレコーダーが壊れ、電球が次々に切れ、「五虎の大将軍、すでに逝くもの三虎」という、黄忠を喪ったときの劉備のセリフを思い出してしまう。次は僕自身か。虎にはほど遠いけど。死ぬのはまだ嫌だが生きていると出費がかさむ。やんぬる哉。