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氷菓 ☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)
いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実―。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ登場!
第五回角川学園小説大賞奨励賞受賞。

良く言えば「初々しい」、悪く言えば「幼い」ミステリ、という感じでした。
奉太郎の前半での「推理」は、「なんじゃそりゃ?」というものばかりでしたし、メインとなる事件も、「それで『解決』になっているのか?」と言いたくなりましたし。
ただ、「ミステリ」としての完成度は低いけれど、キャラクターはけっこう魅力的なんですよねこの作品。
僕がもし高校時代に読んでいたら、この「古典部」みたいな部活があったらいいのになあ、とか夢想しながら、喜んで読んでいたような気もします(現実の僕は全寮制男子校でしたので、「千反田えるみたいな清楚系天然美少女が突然歩み寄ってくるような現実なんてねーよバーカ」とか、やさぐれるトリガーになっていた可能性もありそうですけど)。

この『氷菓』の意味には、ちょっと脱力(僕の世代には、わかりやすい仕掛けでした。ねえ、お嬢さん)。
この作品そのものには、そんなに「傑作!」というインパクトはないのですが、米澤穂信さんのルーツとしては、かなり興味深い作品ではあります。
あかほりさとるさんの話にもありましたが、やはり、「魅力的なキャラクターをつくれる人」は強いんだなあ。

ちなみに、あとがきの「寿司屋から車をなかなか出さない友人の話」の続きがものすごく気になるのですが、これ、続きは『愚者のエンドロール』に載ってるんだよね? 続編よりもこの話の「真相」のほうが気になる……


↑米澤さんの作品のなかでも、これはとくにオススメ。そろそろ文庫化されるかな。




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