

「国宝」(上)と「ルノワール」
10月に入り、急に秋らしくなってきた。そして早くも映画賞レースが始まった。国内映画賞のトップバッターとして「TAMA映画賞」(第17回)の受賞作品及び受賞者が発表された。「最優秀作品賞」に李相日監督・吉沢亮主演の「国宝」と、早川千絵監督・鈴木唯主演の「ルノワール」が輝いた。順当な結果に満足(笑)。
「最優秀男優賞」は長塚京三・吉沢亮、「最優秀女優賞」は瀧内公美・広瀬すずが受賞した。
TAMA映画賞は2009年にスタートした、比較的新しい賞。「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰するというもの。
前年10月から当年9月に一般劇場で公開された作品及び監督・キャスト・スタッフを対象に、市民ボランティアの実行委員が選考する。
「国宝」の受賞は「圧倒的な熱量で血筋と才能に翻弄される二人の激動の半生を重厚に描き出し、観客に深い感動と余韻をもたらした」との理由から選出。
吉田修一の同名小説を原作に、極道の息子として生まれながら歌舞伎の世界に飛び込み、芸の道に人生を捧げる喜久雄の50年を追うストーリー。
稀代の女形となる主人公・喜久雄を吉沢亮、喜久雄のライバルとなる御曹司の俊介を横浜流星が演じた。
6月6日に公開されてから約4か月経た今も好調で、9月29日に興行通信社より発表された週末ランキングでは、累計で観客動員1092万人、興行収入154億円を突破。
また、第98回米国アカデミー賞国際長編映画賞部門の日本代表作品に選出されている。
これから控えている国内映画祭(主に来年2-3月が多い)で「国宝」をまさか外すような映画祭がないか、厳しくチェックしたい(笑)。
「ルノワール」は「11歳の少女のひと夏を鋭く繊細な感性で描き、身近な大人の孤独や痛みに触れ社会を知るその姿を通して、人生をしなやかに肯定した」との理由から選出。
長編初監督作「PLAN 75」(2022)で第75回カンヌ国際映画祭カメラドール特別賞に輝いた早川千絵監督の3年ぶりの新作。
1980年代後半の夏を舞台に、闘病中の父(リリー・フランキー)と、仕事に追われる母(石田ひかり)と暮らす少女フキを描いたドラマで、フキ役に撮影時役柄と同じ11歳だった新星・鈴木唯がオーディションで抜擢された。
第78回カンヌ国際映画祭で最高賞「パルム・ドール」を競うコンペティション部門に選出された。
<最優秀作品賞>
[本年度最も活力溢れる作品の監督及びスタッフ・キャストに対し表彰]
■「国宝」 李相日監督及びスタッフ・キャスト一同
■「ルノワール」早川千絵監督 及びスタッフ・キャスト一同
<最優秀男優賞>
■長塚京三…吉田大八が映画化した「敵」で19年ぶりに映画主演を務めた。
■吉沢亮…「国宝」と「ババンババンバンバンパイア」で450歳のバンパイアを演じた。

<最優秀女優賞>
■瀧内公美…「レイブンズ」「敵」「奇麗な、悪」「ゆきてかへらぬ」「国宝」「ふつうの子ども」「宝島」の7作品により。
■広瀬すず…「遠い山なみの光」「アット・ザ・ベンチ」「ゆきてかへらぬ」「片思い世界」「宝島」の5作品により。
<特別賞>
[映画ファンを魅了した事象に対し表彰]
■呉美保監督及びスタッフ・キャスト一同 (「ふつうの子ども」)」
■大九明子監督及びスタッフ・キャスト一同(「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」)
<最優秀新進監督賞>
[本年度最も飛躍した監督、もしくは顕著な活躍をした新人監督を表彰]
■平一紘監督(「木の上の軍隊」「STEP OUT にーにーのニライカナイ」)
■山元環監督(「この夏の星を見る」)
授賞式は11月15日、パルテノン多摩大ホールで行われる。受賞結果と受賞理由は下記の通り。
<最優秀新進男優賞>
[本年度最も飛躍した男優、もしくは顕著な活躍をした新人男優を表彰]
■萩原利久(「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」「世界征服やめた」)
■黒川想矢(「国宝」「この夏の星を見る」)
<最優秀新進女優賞>
[本年度最も飛躍した女優、もしくは顕著な活躍をした新人女優を表彰]
■桜田ひより(「この夏の星を見る」「大きな玉ねぎの下で」)
■中野有紗 (「この夏の星を見る」)

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