[EU]SCHEERへの科学的意見の要請
SCHEER - Mandates - Public Health - European Commission
・化学物質混合物のリスク評価 2026改定
Risk Assessment of Chemical Mixtures – Revision 2026
23 February 2026
2011年にSCHER、SCENHIR、SCCSが「化学物質混合物の毒性とリスク評価」について合同意見を発表して以降、この問題は中核課題の一つになり国際および欧州規制機関がガイダンス文書を発表してきた(例およびリンクあり)。状況変化と科学の進歩を反映して、2011年の意見は更新が必要。
・新興リスク 2026改定
Emerging Risks – Revision 2026
23 February 2026
5年ごとにSCHEERは新興リスクのレビューを行っている。
2014、2018、2022年に同定された新興リスクが記載されている
(2022年のリストに電磁波がない)
[EFSA]オート麦βグルカンと食後血糖ピーク削減:健康強調表示の評価
20 February 2026
科学的根拠は確立されている。
一食当たり最低30gの炭水化物と30gあたり最低3gのβグルカンを含む食品/食事について「オート麦由来ベータブルカんは食後血糖ピーク削減に寄与する」
[TGA]サーモンのフロルフェニコール認可停止提案
20 February 2026
2025年11月に、APVMAはタスマニア州南東部のバイオセキュリティゾーンでのサーモンへの抗生物質フロルフェニコールの使用を厳密な条件下で緊急認可した。
タスマニア州自然資源環境局(NRE)は非標的/野生魚種の一部から、サーモンリースから様々な距離でごく微量のフロルフェニコールアミンの検出を報告した。このデータをレビューしてAPVMAはフロルフェニコール使用許可保持者に対して許可の停止提案を通知した。
許可保持者は3月2日までに基準を満たしている根拠を提出するよう通知されている
[FSAI]窒息リスクの可能性があるためハローキティりんごこんにゃくゼリーリコール
Recall of Hello Kitty Apple Jelly strips | Food Safety Authority of Ireland
23 February 2026
(中国産とあるけれど普通に日本で売られているような)
[WHO]出版物
WHO水、衛生、ごみ戦略2026-2030
WHO water, sanitation, hygiene and waste strategy 2026-2035
20 February 2026
(加工食品どうこうよりこっちをちゃんとやるのがWHOのメインであるべきなのに。水と衛生が十分でないところに生鮮野菜果物をそのまま食べろとか言ってどうするんだ)
McGill OSS
-調理器具に隠された興味深い化学
Interesting Chemistry Hides in Cookware | Office for Science and Society - McGill University
Joe Schwarcz PhD | 19 Feb 2026
ステンレススチール?アルミニウム?テフロン?鋳鉄?何が違う?
多くの化学者同様、私も料理が好きだ。結局のところ、料理は化学だ。実験室ではビーカーやフラスコを使うが台所では何を使う?ニューヨークのティファニーでは銀のフライパンが数千ドルで販売され、専門店では光沢のある銅の鍋が数百ドルで売られ、薄いアルミ鍋はそのへんで数ドルで販売されている。違いは?
(以下調理器具の化学)
では最高の調理器具とは?それは個人の好みや予算次第。
調理器具から溶出する物質に関しては、我々が日常的に暴露されている何百万もの化学物質(天然・合成両方)を考えると、調理器具からの寄与はとるに足らない。頂きます!
-David Harpp氏追悼
McGillのDavid Harppは学生に有機化学のことばを紹介した
McGill's David Harpp introduced students to the language of organic chemistry | Montreal Gazette
Feb 20, 2026 By Joe Schwarcz
McGill OOSの創設者 David Harpp 、 Ariel Fenster 、 Joe Schwarczの3人の写真
2013年、初めてのオンライン課程である「食品化学の世界」コースをつくった。現在世界中に無料で提供されていて毎年5万人が登録している
McGillX: Food for Thought | edX
論文
-恐怖は健康に関するうわさの影響力を増幅するようだ:認識されている有効性の仲裁
Xuying Wang et al.,
Acta Psychologica Volume 264, April 2026, 106418
中国の心理実験。デマの否定に恐怖を活用するのは悪手だという説
(はしかをキャベツで治そうと言ってる人がいたらはしかはおそろしい病気だと指摘する、みたいなことはよくあるのだが)
-中国の発明が食品業界に革命をおこす:肉のような味で伝統的畜産より70%少ない土地を使う遺伝子組換えキノコ
February 11, 2026 By Sonia Ramírez
Trends in Biotechnologyに発表された論文の件
-THE Lancet
食事の根拠と2025–2030米国ガイドライン
Dietary evidence and the 2025–2030 US guidelines
Guido Gembillo et al.,
THELANCET Correspondence Volume 407, Issue 10530p757-758February 21, 2026
2025–2030アメリカ人のための食事ガイドラインは動物性たんぱく質と飽和脂肪を優先的に摂取することを薦める点で世界的根拠とは異なる
EAT–Lancet 委員会への疑問と回答
The EAT–Lancet Commission: issues and responses
Robert Fungo et al.,
p758-759
著者が先進国に偏っていて世界を反映していない
Juan Garay et al.,
p759
牛乳を健康な食事に含めている、大企業の悪を考慮していない
Francisco J Zagmutt et al.,
p759-761
アメリカ人のデータが世界中に当てはまる根拠はない、カロリーの影響を排除すると「地球に優しい食事」の影響を過大に評価している
Johan Rockström et al.,
p761-762
著者からの回答
その他
-SMC UK
米国のがんの死亡率と原子力発電所からの近さについての観察研究への専門家の反応
February 23, 2026
Nature Communicationsに米国の原子力発電所の近さとがん死亡率を解析した研究が発表された
Portsmouth大学環境科学教授Jim Smith教授
この研究は原子力発電所からでる放射線とがん死亡率の関連の根拠は提供しない
Manchester大学職業と環境健康センター疫学名誉教授で放射線疫学者Richard Wakeford教授
これはびっくりする論文だ。この手のエコロジカル研究が喫煙などの大きな個人差のあるリスク要因を考慮できてほんのわずかな追加のがんリスクを検出できるとは思えない
がん研究所臨床がん疫学グループリーダーAmy Berrington教授
実際の線量とがんの種類を調べていない限界がある
(長いコメントいろいろ。Nature Communicationsがこんな疫学の欠点をことさら強調するようなものを発表したことに驚き、というニュアンス)
-Nomaの無給インターンだった時に私が食べていたもの
What I Ate as an Unpaid Intern at Noma - by Namrata Hegde
Namrata Hegde Feb 17, 2026
デンマークコペンハーゲンにあったミシュラン三ツ星レストランNomaで2018年に無給インターンとして働いたインド出身者の経験
(写真の中に昆虫の処理をしている様子がある。Nomaは野草や虫を料理に出すことで話題を呼んでいたがそれはこういう労働者の搾取によって成り立っていたもの。安全性も怪しいけれど。金持ちが賞賛する「自然を味わう」って結局こういうことなんだな。それなら「工場で作られた安全で美味しいパンをみんなで十分食べられる」ほうが遥かにいい。)
-Health Nerd
@gidmk.bsky.socialによる投稿 — Bluesky
-食物繊維のブームはアメリカ人の全粒穀物の問題を明らかにする
Fiber’s Cultural Moment Exposes America’s Whole Grain Problem - IFIC
Jenny Phillips February 3, 2026
IFICの新しい調査はほとんどのアメリカ人が食物繊維不足でその摂取源について混乱したままであることを発見
TikTok や Instagramで“fibermaxxing食物繊維最大化”が流行しているものの、2/3は足りないあるいはどのくらい食べているかわからない
24%が肉やシーフードを、19%が乳製品を食物繊維の良い摂取源だと考えていることも注記
炭水化物についての意見も必要以上に極端になっている
(全粒穀物が良いもので精製したとたん悪者になる、みたいな。5分づきとか麦ごはんとかは考えない世界)
-アメリカ人の大好きな調味料はケチャップではなく―ピーナッツバター
America’s favorite condiment isn’t ketchup — it’s peanut butter - Sherwood News
2/20/26
新しい調査では米国成人がピーナッツバターが大好きで、約4%がいつも持っている
上から順にピーナッツバター、ハチミツ、サルサ、バーベキューソース、チョコレートソース、ケチャップ、メープルシロップ、ジャム、で「調味料」?
ピーナッツバターの粒々派となめらか派がいつも争ってるとか
-Natureニュース
初の幹細胞療法が日本で承認に向かう
First-of-a-kind stem-cell therapies set for approval in Japan
By Asher Mullard 23 February 2026
パーキンソン病と重度の心不全患者向けに再生医療が予定されているが、研究者らは臨床データの乏しさを懸念
条件付き承認はリスクの高い「規制上の実験」である、カリフォルニア大学Davis校の幹細胞研究者Paul Knoepflerはいう。Amchepryは7人、ReHeartは8人でしか試験されていない。対照群がなく、結論は出せない
この規制の道筋は、薬剤開発の財政的・倫理的コストを受給者、納税者、保険会社に押し付けると千葉県の名戸ヶ谷病院の整形外科医、Hiroshi Kawaguchi氏は述べる。また、結果として得られる臨床データの質を損ない、より厳密な試験の実施を複雑にする
-食品選択を道徳にするとみんなが不幸になる
When We Moralize Food Choices, Everyone Loses | American Council on Science and Health
By Angela Dowden — Feb 23, 2026
食品は常に意味を持たされてきたが現代の栄養カルチャーではますます道徳的試練として扱われるようになっている。資格のないウェルネスや栄養インフルエンサーは、食べ物を栄養によってではなく良いか悪いか、クリーンかダーティーか、道徳的か問題があるかでレッテルを貼る。このような捉え方により焦点が健康から離れ、食品選択や食品製造者両方を裁く方向にすすむ。
こうした変化は一夜にしておこったものではない。
食が美徳の指標になった経緯
道徳を基準にすると食は罪になり誰も助けない
「理想的食」が道徳規範になるとき
シンプルが歪みになるとき
栄養が道徳になったときに誰が最も大きな代償を払うのか?
より良いモデル:純粋主義ではなく実践主義
-SMC NZ
犬の攻撃事件によって変化を求める声があがる
Dog attacks spark calls for change - Expert Reaction - Science Media Centre
23 February 2026
先週3件の深刻な犬がヒトを襲う事件があったため犬管理法が注目される
(死亡と重症含む。NZ犬ほったらかし率高いらしい)
-大いなるグリホサートフードファイト
The Great Glyphosate Food Fight - by David Zaruk
David Zaruk Feb 23, 2026
MAHA運動が反化学物質活動家とともに、害のない除草剤が世界を破壊していると信じるようになったいきさつ
MAHA運動は、先週Trump大統領がグリホサートとリンを国を守るための重要資源であると宣言する大統領令に署名(Promoting the National Defense by Ensuring an Adequate Supply of Elemental Phosphorus and Glyphosate-Based Herbicides – The White House February 18, 2026)したことで闘争状態に陥っている。
MAHAママは即座に激しい怒りを表明している。これは裏切りであり、アメリカ国民への化学兵器の使用であり子供たちを毒殺するものだ、と。さらに怒りをかったのはRFK Jr.がこの決定を支持する声明を発表した(Kennedy defends Trump glyphosate order; MAHA erupts)ことだ。
「この大統領令は、アメリカの最も重要なこと、国防と食料安全保障を第一にする。」
これは正統派MAHA運動とは大きく異なる。
これを民主党の政治家たちがMAHAママたちを味方につけるための攻撃材料として使っている。(民主党大統領候補議員らがグリホサートを発がん性の殺人的化合物と呼ぶ)
NYTは「MAHAママたちが大統領に背を向ける」と報道しているが、実際には彼女たちは運動を離れることができずに我慢してついていくだろう。
大統領令は実際に何と言っている?
この命令は元素としてのリンとグリホサートを含む除草剤を保護するが、他の激しく攻撃されている除草剤は言及されていない。リンはグリホサートの製造だけでなく、軍事用途、太陽電池、リチウムイオン電池などに利用されていてアメリカの国内生産は需要を満たしていない。グリホサートに関しては
「グリホサート系除草剤は、アメリカの農業生産性と農村経済の基盤であり、高い収量と低い生産コストを維持しつつ、すべての家庭が健康的で手頃な食料を手の届く範囲に保つことを可能にしている。」
とかく。VANI HariのようなMAHA活動家は農薬業界がこの文章を書いたと主張するが農家が推進したことは明らかだ。
もう一つ興味深いのは生産者の免責についてで「法第707条(50 U.S.C. 4557)で規定されるすべての免責」を付与するとしている。しかしバイエルは先週既存のグリホサート訴訟に対して2回目の和解案を提出している
グリホサートが必須な理由
反グリホサート運動の背後にいるのは誰?
オーガニック食品産業ロビー
米国訴訟業界
反産業ポスト資本主義運動
(長い記事)
-フードインフルエンサーが有毒「悪魔のカニ」を動画で食べて死亡
Food Influencer Dies After Eating Poisonous 'Devil Crab' in Viral Clip
February 12, 2026 By Escher Walcott and Luke Chinman
フィリピンのEmma Amitが2月6日に死亡
Emma Amit, 51 才は2月4日に有毒なZosimus aeneus(ウモレオウギガニ)を食べる動画をソーシャルメディアに投稿。食べて間もなく意識を失い病院に運ばれて2日後に死亡宣告。同じカニを食べた彼女の友人も死亡。
-NIHの職員があなたに話せないこと、そしてそれが重要なわけ
What NIH Staff Can’t Tell You—And Why That Matters
Elizabeth Ginexi 2月 17日, 2026
NIHで失われているものを最もよく知っている人々は、同時にそれを言うのが最も困難な人たちである、彼らが沈黙しているのは無関心だからではなく、話すことにリスクがあるからで、残されたものを守るためにはとどまることが唯一の方法だと信じているからだ。私のような外部の人間が今や必要になっている。
私は22年間NIHで働き、現在は外部にいるので自由に話せる。
現在のNIHでは声をあげることが報復の対象になるため、リスク管理のために沈黙している。多くのNIH職員は自分たちの存在が今も重要だと信じているためとどまる選択をしている。以前のエッセイで述べたように、能力は一度で完全に消えるわけではない。薄くなり、ほつれていく。そして残った人々はさらなる崩壊を防ぐ責任を担っていることが多い。
私は現職の職員から定期的に連絡を受けている。彼らは特殊な種類の疲労を報告している。それは単なる過労ではなく、恐怖を密かに管理しつつ何事も無いようにふるまう負担からくるものだ。目に見えないところで幹部がどのオフィスを残しどこを統廃合するかを決めていて、どこが「必須」かを巡って内部対立がおこっている。これらの決定は科学的必要性によってではなく政治的に駆動される。誰もそのことについて公で話すことはできない。これは被害妄想ではない。
(以下解雇しやすくするよう制度を変えていることと大統領アジェンダを必須とする圧力など)