ここ数ヶ月くらい写真撮るのが億劫で、人の写真見ても「すごいですね」くらいしかコメントが出て来ないし、溜まったフィルムを現像しても36-37コマをざっと眺めて「もういいや」になっちゃう写真倦怠期に入っていた。
映画Perfect Daysで役所広司が写真屋から受け取ったプリントとネガを見返すことなく柿の種の缶に放り込むシーンみたいな感じ。仕上がりに退屈するから次のロールに進まない、楽しくないから現像すらしないという悪循環。
人の写真はもとより自分の撮った写真にワクワクしないのは不健全なので、猛暑で外出できない時間を使ってあれやこれやと思案した結果、今までの手法をバッサリ捨てたらまた写真が面白くなってきた。
モノクロ現像は仕上がりの大部分が現像液と手技に依存するんだけど*1、自家現像に慣れてきてなんとなくいい落とし所を見つけてしまうと、現像に対する創意工夫が急になくなっちゃう。
本当はもっといい現象できるはずなのに、一度慣れちゃうと同じ手法と現像液で繰り返しちゃうのって僕だけではないと思う。



今回は現像液を変えずに、静止時間を稼ぐことでコントラストと粒状性を強くしたこんな感じやこんな感じの「荒い現像」から、ざらざらさを抑えてシャドウからハイライトまでなだらかに繋がるラティチュードの広い緩い現像にシフトした。静止現像に寄せるとぼんやりした写真になっちゃうが、どうにか締まりのある現像に着地したと思う。

久しぶりにきちんと現像に向き合ったらまた写真が好きになった。
余計なお世話かもしれないけど、お店にお願いした現像を眺めて退屈だなって思い始めたらぜひ一度自分の手で現像してみたらいいと思う。自家現像は一つの答えになるかもしれない。世の中には業者の使わない現像液や手技が山ほどあるから。
