カラー写真はデジタルに集約することにしたと少し前に書いたけど、よぉしと腹を決めて久しぶりに買ったデジタルカメラ*1はなんだか凄い進歩していて、隔世の感というのはこのことか…とびっくり仰天してそのまま横転した。
凄い進歩というのは連写が凄いとか、フォーカス速いということではなく、今までのデジタルカメラだったら真っ白にぶっ飛んじゃってた空とか暗部のノイズが飛躍的に改善していたり色乗りが豊かになっていたりしたことで、現像した写真を眺めては俗物半可通の高齢者のように「ムムッ!」とか唸っちゃったりして。
この「隔世の感」にテンション上がっちゃったので、カメラを鞄に詰めて高速バスに乗って富士河口湖までちょっと遠出した。
標高が高いからか東京よりも北になるからか分からないけど、富士河口湖の周辺は光の射す角度と影の長さが東京と微妙に違うのが好きで時々足をむける。
ノスタルジーとはまたちょっと違う、少し彩度の落ちた光の色と緩やかな時間の流れがいい。これでインバウンド観光客がいなければ百点満点なのだけど。
あまり観光客が足を伸ばさないであろう駅の反対側の湖畔は、いつ訪れても素晴らしくて、芝生に寝転んで流れる雲を眺めながらポカーンとしているだけで仕事と人生を忘れられる。
これを撮ったのが17時近く。この影の伸びっぷり素敵でしょ?

湖面に反射する光と湖畔の礫。
当たり前だけど水も礫もその質感がありのままに写っているのがいいし、若干嘘っぽいアンビエントな色味が面白い。光の角度がとてもアンニュイなんですよ、河口湖。
人気のない湖畔でぼんやりしているとブラッドベリの名作短編「みずうみ」を思い出す。

RAWからストレート現像だけどカラーネガっぽいクセがあるのが面白い。
なんか独特の色再現をするように見える。このカメラを作ったメーカー、ヘソ曲がってんじゃないの?ハッセルブラッドだともっと見たまんまの色を出してくるんだけど。

道中付けっぱなしにしていたSummaron-M 35mm F2.8は1965年に製作されたとは思えない素晴らしさ。色乗りもいいしバリバリ解像するしで、別の意味で驚いた。60年間レンズは進歩してねーじゃん。君ら何やってたの?

とは言えよーく見ると四隅があやしかったり逆光がダメだったりする。
逆光で使わなきゃいいしよーく見なきゃいいだけの話なんだけど、6,000万画素もあると気にしなくていいところまできっちり(この場合はホンワカ)写ってしまう。最新の設計で製造されたハッセルブラッドのレンズで撮った四隅まできっちりかっちり解像した写真を眺めていると、最新のMマウントレンズはいかがなものぞ…と思いが募り、東京に帰るなりVoigtlanderのレンズを買ってきた。

カメラ屋さんに飛び込んだ時に目に飛び込んできたレンズの値札*2を見てもう一度横転したので、まずは評判の良いVoigtlanderのこの子を。
このレンズを使った感想はまたあとで。