00.概要

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番外編.レストラン
トルクメニスタン館は、レストランにも行ってきました!感想レポは以下です。
1.エリア説明
主に大屋根リング内の東側にて、海外パビリオンが集まったエンパワーリングゾーンに位置している。
ゾーン名称は、万博のサブテーマEmpowering Lives(いのちに力を与える)に由来します。
https://www.expo2025.or.jp/wp/wp-content/uploads/JP_MAP_R.pdf より
その他のエンパワーリングゾーンの感想レポはこちら!
かの有名な「つじさん(@t_tsuji)マップ」をお借りするとこの辺り。
トルクメニスタン館は、エンパワーリングゾーンの南側に位置する。バーレーン館と並んでいて、中々異色な外観の2つかも。

2.パビリオンの紹介
<国の情報>
トルクメニスタンと聞いて思い浮かぶのは・・・あまり思い浮かばないほど謎に包まれた国というのが第一印象。
報道の自由度ランキングで北朝鮮・イランに次ぐ175位である点からも、ベールに包まれている理由が少し想像できる。
資源が豊富で、それゆえにソ連時代の事故以来天然ガス田が燃え続ける「地獄の門」があること等、知識として単発で知っている程度かも。
トルクメニスタン政府観光局が出している写真の迫力が凄い。
画像:ダルヴァザ「地獄の門」 | トルクメニスタン政府観光局 より
トルクメニスタン|外務省 より
<トルクメニスタン館の情報>
テーマは、「より良い明日を作り出す(Inspiring a Better Tomorrow)」。
あまりテーマとの繋がりはピンとこなかったが、既にSNSで散々話題に上っている通り、国威発揚を全面に押し出したようなスタンスが面白い。
パビリオン内では、トルクメニスタンの文化や歴史、サステナビリティに重点を置いた同国の経済発展を体験できます
◤The Featured #Pavilion◢
— Expo2025 大阪・関西万博 (@expo2025_japan) 2025年7月2日
パビリオンの日常をご紹介📸✨
📍#トルクメニスタンパビリオン
「より良い明日を作り出す(Inspiring a Better Tomorrow)」がテーマのパビリオン🐎
展示を通してトルクメニスタンの文化や歴史を体験できます🇹🇲
日本ではなかなか食べられないグルメにも注目!#EXPO2025 pic.twitter.com/j46iJExWRk
3.訪問の感想レポート
<建物の外観>

<入場まで>
初訪問は5月頭のGW。二度目は9月。
既に「圧倒的異国感」「現代の万博でこの雰囲気は凄い」「渡航困難No.1」等と話題になっており、早速向かってみることに。
GWの昼過ぎという混み合いそうな時期であるが、10分程度で入ることができた。今や信じがたいだろう。
何が一番話題を呼んでいたかと言うと入り口のこちら。大統領の肖像画がお出迎え!!何よりも真っ先に目に飛び込んでくるのが凄い。

至るところに飾られる肖像画は、第三代のベルディムハメドフ大統領です。ちなみに、トルクメニスタン大統領の歴史はこんな感じ。
1991年にソ連から独立して以降、約35年間で3代。しかも現職と第二代は、親子関係で代替わりもつい直近のこと。
- 1991-2006 ニヤゾフ大統領 初代
- 2007-2022 グルバングル・ベルディムハメドフ大統領(親) 第二代
- 2022-現在 セルダル・ベルディムハメドフ大統領(長男) 第三代
2022の選挙ではさすがにもう少し下がっていたが、それまでの選挙ではほぼ100%の得票で圧倒的勝利して選出されているらしい。どういうことかは・・・まあ…ね?
<展示・体験の感想>
圧倒される1階の映像シアター
続いて1階では、トルクメニスタンという国家がいかに凄いかを見せてくれる。今回の万博では中々見かけない圧巻の勇ましい映像。
大体の国が、サステナブルや多様性の話をしている中、割とガン無視という潔さ。そこがいい!まず冒頭から飛ばしてくる。
この地の過去 現在 未来は、トルクメン民族の国民的指導者 英雄アルカダグ(※「偉大なる政治指導者」を意味する)と、 トルクメニスタン大統領 アルカダグル英雄 セルダルの英知に満ちた著作の中に体現されています。

国の紹介において、まず大統領の素晴らしさから入る辺り、世界の広さを感じざるを得ない。
ちなみに、上に記載したように「アルカダグ」という単語は現地で「偉大なる政治指導者」や「守護者」を指す最上級の賛辞みたい。
ここから先、歴史や馬の紹介、アラバイ、美しい都市建築等の話が登場するが、一旦章を分ける。1階で見た映像の内容と、2階の展示の内容が実はリンクしているためだ。

トルクメニスタンの歴史的指導者
続いて、トルクメニスタンの歴史について。
オグズとは、かつて中央アジアを席巻した遊牧民族で、その始祖であるオグズ・ハンはトルクメニスタンでは神話や伝説上の人物にもなっている。
また、詩人であるマフトゥムグリは、wikipediaに載っていないが、トルクメンの偉人とのこと。ここの映像の勇ましさが好きなので、記事最下部に一部の動画を貼った。
五千年にわたるトルクメニスタンの歴史の源には、高貴なる祖先ートルクメンのオグズ ハンが立っています。
英知と知性の結晶であり、トルクメン民族の誇りーーそれがマフトゥムグリ プラギです


2階の展示にも、こちらのマグトゥムグリが紹介されている。
日本ではあまりにも知られていないため調べてみると、どうやら現代のトルクメン語の始祖ともいえる偉人だった。
参考に、2014年にトルクメン語(!?)で学会発表し、詩集等を日本で初めて翻訳されたかたのサイトが出てきたので紹介しておく。
現代トルクメン語の父とでもいえる詩人で、それまではペルシャ語による詩作が普通だったトルクメン世界で、初めてトルクメン語による作品を残した人々の一人です。


ちなみにこのnoteのかた、なんとトルクメニスタンに招待され、大統領から勲章を授与されたとんでもないエピソード・・・。
凄すぎて、ちょっと詩人の話が頭から吹っ飛んでしまった笑
本学大学院生がトルクメニスタンで「マグトゥムグリ文学勲章」を5/16に授与されました | 2014年度 | TOPICS | 東京外国語大学
トルクメニスタンの馬の紹介
実は馬の産地としても有名なんだとか。
特にアバルテケという種類は、トルクメニスタン産の最古の種族で、現代でも活躍する極めて優秀な馬らしい。競馬に詳しい方には常識なのだろうか。
確かにかつての遊牧民族にとって、馬こそ誇りなのかもしれない。
比類なき天の駿馬は、トルクメニスタンの国の誇り!

飾られているこちらの展示、最初は何か分からなかったが、馬に付ける装飾品(=馬装)みたい。
2枚目の像の馬の首のあたりを見てみると、同じような黄金の首飾りが数本巻かれているのがよく分かる。
他にも、雑然と置かれていたトルクメニスタン雑誌内にも馬の紹介がされていた。



こちらも、トルクメニスタン館を馬の視点から詳しく紹介されているかたがいたので、興味があれば見て欲しい。
専門的なかたが見ると、こんなに見え方が変わるのか。
ちなみに、馬具の隣にあるこちらの装飾品は、恐らく馬とは全く関係がない。違ったらごめんなさい
よーく見るとそれぞれの説明が書かれているが、トルクメン語?と思われるため全然読めない。とりあえずGoogle翻訳によると以下。最後のやつはGoogle先生でもお手上げでした。
- Kolye=ネックレス
- Bilezik=ブレスレット
- Gulakhalka=???

アラバイを見ればよい!
そしてこれもまた有名なシーン。もはやミームの1つにもなっている。
トルクメニスタン館でもそこかしこに展示されている、「アラバイ」という犬種。正式にはセントラル・アジア・シェパード・ドッグというみたい。
中世、勇敢さ、そして武勇を目にしたいものは、トルクメン民族の高貴なる守護者ーーアラバイを見ればよい!

なぜトルクメニスタンがアラバイを讃えるか。
それは、遊牧民族として数世紀にも渡って共に生きてきた相棒だから。羊を追い立てるその勇敢な姿をいつも頼もしく見てきたのだと思う。
トルクメン犬 - アラバイは美しく勇敢な動物です。何世紀もの間、砂漠の過酷な環境でトルクメンの羊飼いたちを支え、家畜を守る手助けをしてきました。この素晴らしい犬は他の犬種とは混同できません。
ちなみに、2021年から新たに「アラバイの祝日」が制定されているとか。トルクメニスタンの誇りである馬を讃える日と同日なんだそうです。やばい、どんどん豆知識が増えていく!
1階に飾られている巨大な織物を始めとし、館内のそこかしこでアラバイの姿を見ることができる。
こちら、2年がかりで完全に手作業で作られたんだとか。トルクメンは伝統的に絨毯を作っており、その技術を生かした作品。絨毯の話はのちほど登場します。



首都アシガバットと都市計画
トルクメニスタンの首都アシガバッド。とにかく白の大理石の建造物だらけで埋め尽くされており、ギネスにも認定されているとのこと。
アシガバッドは白亜の大理石で彩られた、トルクメニスタンの真珠の都。トルクメン民族の国民的指導者 英雄アルカダグの深い英知と献身によって築かれた首都の輝き


TBSのクレイジージャーニーにて、トルクメニスタンを訪れていた回を思い出した。
取材していたのは、世界の不思議なスポットを「奇界遺産」として取材するフォトグラファーの佐藤健寿さん。
トルクメニスタン自体が渡航困難な国として長年知られているため、通常では考えられないようなデザインの建造物が日本で初放映(?)されていて非常に面白かった。
2階の展示室にて机の上に置かれている観光本にも、大理石の街について解説が書かれている。
ページ左上、まさにクレイジージャーニーで登場した建物だ!

また、トルクメニスタンの計画的な都市建設の様子も紹介されている。
広大な土地に、全く同じ形をした住居が立ち並ぶ様子、舗装されたばかりの非常に広幅な高速道路等、国を挙げての建設プロジェクトが映される。
ついでに、珍しい現地のバスや電車の展示もあった。車内をしげしげと眺めてみたが、そこは割と日本と変わらない。
強いていうと、トルクメニスタンのナンバープレートはこんなにオシャレなんだろうか?

民族の誇り、トルクメン絨毯
トルクメニスタンは、古くから絨毯を生産し輸出してきた歴史があり、伝統的な工芸品になっている。
館内全体を通じて、ギョル/ギュルと呼ばれる幾何学的な絨毯模様に注目して欲しい…!あらゆる場所できっと発見できるはず。
我が国の絨毯はトルクメンの自然の精髄からその美を受け継いでいます。トルクメンの人々は、民族の価値観を絨毯に織り込み、永遠のものとしたのです

手で織り込み、植物の成分で染め上げた絨毯はトルクメンの誇りともいえる存在みたい。
映像シアターでも、絨毯を並べている市場が描かれていた。
「水はトルクメン人の命、絨毯はトルクメン人の心」ということわざがあるほど民族の誇りとされている。

冒頭にも国旗を出したが、改めて屋上で撮ったこちらを見て欲しい(はためいて左右逆だけど笑)
書くのが難しい国旗の上位に位置する理由は、この「絨毯模様」の部分。簡単なランキングがあったら、日本はかなりの最上位なのでは…?
星と月は、アゼルバイジャン館の時にも書いたように、中央アジアのこの地域特有のもの。
5つの紋章が描かれているが、これはトルクメニスタンを代表する5部族を表しているとか。部族ごとに異なるらしく、日本で言う家紋に近いのかな?

この紋章こそが、ギョル/ギュルと呼ばれる絨毯模様で、トルクメニスタンを象徴していると言っても良い
例えばこちらの像、身体に纏っている布の模様を見るとしっかりギョルが描かれている。
また、絨毯そのものの展示も多数あるわけだが、タオルやカバン、クッションになってもその美しいギョル模様は一貫している。
民族衣装を纏った女性にも同様にあしらわれています。



更には、入口の大統領の肖像画の背景や、3階のレストランの椅子、夜になると見えやすいパビリオン外観にまで!
全てギョル模様です。いかに「こだわりと誇り」を強く持っているかよく分かる。偉大な大統領の肖像に使われている所からも、やはり絨毯こそが国家を代表するデザインだと直感的に理解できた。
他にもあちこちに隠れているのでぜひとも見て欲しい。


日本とトルクメニスタンの関係と現代
5分間の映像の最後は、日本とトルクメニスタンの協力関係について。
ここの部分だけ9月に撮ったけれど、シアター前の人の数が10倍ぐらいになってる・・・それにしても日の出ずる国って表現、久々に見たぞ笑
トルクメニスタンと日本の関係は、友情の精神のもとで着実かつ実りある発展を続けています。わが祖国トルクメニスタンは、日の出ずる国 日本との信頼に満ちた経済協力をさらに強化しています。
トルクメニスタンと日本の友好の絆が、これからも幾世紀にもわたり続きますように!

こちらも2階の展示室にざっと置かれている。
日本語ートルクメン辞書や、現地で実際に使われている教科書なんかも。
なんと、トルクメニスタンでは日本語の話者が急増しているんだとか。旧ソ連時代からのロシア語、それから英語に次いで、第三の外国語とも呼べるレベル。
実は、日本の首相が2015年に訪問した後、ベルディムハメドフ大統領の指令の元、全国の教育機関で一斉に日本語教育が加速したみたい。
教科書をペラペラめくると、一切トルクメニスタンの言語が登場しない。これ・・・めちゃくちゃ難易度高くないですか…?逆にトルクメン語とアルファベットの綴りだけ書かれた教科書があっても、習得できる気がしないんですが



ちなみに、万博期間中に大統領自ら日本に訪れていた。
4/13に開幕し、4/14がトルクメニスタンのナショナルデー。もちろん最速です。それに合わせて来日し、なんと天皇陛下とも面会している。
2階展示室その他
他にも日用品や雑貨、日常で使う物があまりにも大量に並んでいる。正直、最初はどういう意味なのかな?と思った。
ただ、トルクメニスタンのスタッフさんによると伝統だけでなく現在の姿も見て欲しいと。

言われてよく考えると、他国のこんな日用品を見る機会って生涯にありますか?特にトルクメニスタンの日用品ですよ?
普段私たちが使っているハミングやらアタックと同じような洗剤が、全くこれまでかかわったことのない他国でも当たり前のように生産されている。これもまた貴重な体験かと。
展示室の中央には、地球型の映像とトルクメニスタンの植物や動物の姿が。実はトルクメニスタン、国土の7-8割が砂漠とのことで、砂地に生息する特有の植物が多い。これまでに見たことのない姿だらけかも。

長くなってしまったが、最後に3階から見える大屋根リングの景色と、1階の出口の総集編のような壁面を載せて終わりにする。
国旗がはためく姿を記事最下部に動画で貼った。それにしても、今回どんだけ書いてんだか・・・


<印象に残ったシーン・動画等>
万博『トルクメニスタン館』1
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年9月10日
万博でこそ体験すべき海外パビリオンの一角🇹🇲
1階映像が注目される一方、2階の展示は説明が少なく素通りしがち。改めてじっくり見ると面白いため紹介。
なお、90分待ちでも30分以内の可能性あるので諦めないで欲しい
▼▼🇹🇲感想レポは以下▼▼https://t.co/fb3ZaYoGkt https://t.co/QbhZ67TVO5 pic.twitter.com/Eokkokw5t5
万博『トルクメニスタン館』おまけ
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年9月10日
3階のレストランを抜けた奥のテラスは、水上の大屋根リングを一望できる万博内屈指の景観スポット。
巨大なトルクメニスタン国旗がはためく様子と共に撮ると更にGood!🇹🇲
▼▼🇹🇲感想レポは以下▼▼https://t.co/fb3ZaYoGkt https://t.co/QbhZ67TVO5 pic.twitter.com/WcbzriOV8y
4.総評と編集後記
最初GWに行ったときに、2階をサラッと見て終わってしまったことを後悔していた。
改めて振り返ると、しっかり1階の映像から繋がっていて、非常に面白いことに気付くことができた。
ということで個人評価は★4.0!
トルクメニスタン館は、レストランにも行ってきました!感想レポは以下です。
その他の★4.0の感想レポはこちら!
その他のエンパワーリングゾーンの感想レポはこちら!


