0.概要

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番外編.日本館の"循環"
日本館は3館で構成されています。その他の館は以下!
前回の"Factory"の感想レポは以下!
次回の"Farm"の感想レポは以下!
1.エリア説明
東ゲート側の大屋根リング外にあり、民間パビリオン等が集まった東ゲートゾーンに位置している。
日本館 | EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト より
2.パビリオンの紹介
まず、この日本館自体が大きく3つのパビリオンから構成されていると言っても良い。
内容的にもボリューム的にも。この3つは循環しており、日によってどこからスタートして案内されるか変わる。今回はその1つの"Plant"。
※↓スクロールできます


日本館のテーマは、「いのちと、いのちの、あいだに」。
一見難しいことが書かれているが、循環する展示を見てその意味を知れば、しっかりと理解できる仕組みになっている。
万博会場内の生ゴミを利用したバイオガス発電や、世界に貢献しうる日本の先端的な技術等を活用し、一つの循環を創出し、持続可能な社会に向けた来場者の行動変容を促します。
この世界は無数の「小さな循環」によって成り立っていることに気づくはずです。(中略)はじまりもおわりも存在しないひとつの循環の中で、あなたは何を感じ、何を考え、何を受け継ぐでしょうか。
3.訪問の感想レポート
<建物の外観>

<入館前>
※この項は各編共通
これから日本館に行く方や再訪される方に、最初にこれだけ伝えておきたい。
必ず音声ガイドを見て下さい!
audioguide.2025-japan-pavilion.go.jp
音声だけでなく、ちゃんとスマホ画面上で文字も出る。入口の至るところにQRコードが貼られているし、なんなら検索してもサイトが出てくる。
こちらの、「日本館まるごとガイド」もおすすめです。とにかくwebサイトが充実している。
日本館の展示にはあまり説明が書かれておらず、この音声ガイドを読まないと分からないことがあまりに多い。これがあるかないかで、日本館の見方は全く変わる。自分も変わった。
音声ガイド付きで見ると、あまりにも「化ける」。

訪問は6月頭と8月。
初回は7日前予約、2回目は朝9時入場後の当日予約でそれぞれ入館した。
一応19時から自由入場の時間があるが、とんでもない行列になっていた。
予約時間に早速入っていくが、あまりにも巨大な施設でまずはグルグルとスロープを登っていく。少し待機することになるので、早めに行く方が良いと思う。
2回目訪問時は、Plantからだった。

<展示・体験の感想>
循環の振り返り
"Factory"にてものへと生まれ変わり、一旦循環を巡る旅を終えた。しかし、終わりはまた次の循環の始まり。
段々と古くなり、使わなくなったものは「ごみ」として廃棄される運命にある。では、ごみはその後一体どうなるのか・・・?というのが今回のPlant編です。

初めに:バイオガスプラント
まず先にここから紹介した方が、Plant編の全体像が伝わると思う。
3館の間のスロープを移動しているとき、スタッフの方に声を掛けられませんでしたか?「バイオガスプラントを見て行ってくださーい」と。
外を見てみると、金属のタンクと配管からなる工場のような施設がよく見えると思う。



このPlantでは、日本館自体が巨大な工場になっていることを解説している。
スタッフの方に聞くと、とっても分かりやすく説明してもらえる。
まず、①会場内の生ごみを回収し、②メタン発酵槽に送り、③バイオガスで発電し、④水が生成される、という一連の流れが工場内で行われている。
この流れ、覚えておくと展示がよくわかります!

循環するバイオガスプラントを丸ごと作り上げてしまったのが、日本館の真の姿なのだった。
その規模感が凄い。建設費143億円とされているのもう頷ける。
人数が限られ過ぎて体験は無理そうだが、このバイオガスプラントの工場見学イベントも会期中に実施されている。ちなみに抽選で無限に連敗しています。

砂時計(Plant)
各編の最初に必ずこの砂時計が現れる。
まずこの時点で困惑した人も多いかもしれない。「あれ?同じところに戻ってきた?」と。安心して欲しい、全て光の演出や意図することが違う。
Plant編では、青い水の美しい演出が入る。

これは、「ごみから水へ」というPlantのテーマに沿ったもの。
砂時計は、上が「終わり」、下が「はじまり」を表し、各編のテーマに沿った演出がある。
砂時計は、「いのちといのちのあいだ」を見守る存在。
日本館の3つの入口であなたを迎えます(音声ガイドより)

ごみのベルトコンベア
まず最初に現れた展示は、ごみがコンベアで運ばれていく様子。
「ごみはいのちの始まりだ」という展示名称の通り、まずはここが起点になる。
これは実際のごみではないが、万博会場で出たごみが日本館へと運ばれていく様子を表しているという。
記事最下部に動画を貼った。

ここで通った時に「表している」という言葉の意味がイマイチぴんと来なかった人がいるかも。というか自分がそうだった。
けど、最初のバイオガスプラントの説明を見れば、「①会場内の生ごみを回収し」のフェーズを意味していると分かってくる。
このゴミたちが向かう先は、勿論バイオガスプラント。
それにしても果物の皮の模型が多い笑 そんなに会場で食べている人いない…と思ったが、よく考えると各パビリオンのレストランでは、日々大量の食材のごみが出ていた。
ベルトがカーブする向こうに垣間見えるのは、バイオガスプラント。
日本館では、実際にごみを分解し、エネルギーを生み出しています。(中略)この光は、役目を終えたごみが再び生まれ変わる、その息吹を表したもの。
(音声ガイドより)

発酵で発電。麹菌と微生物のパワー
続いてこちらも、はえ~綺麗やねえと思いながら最初は素通りしてしまいそう。
花のように咲くパーツの先端が、ところどころで光り輝いている。
「発酵で発光中?」というオヤジギャグの展示名称はさておき、まさにその名の通り。暗い中をよく見ると置かれている大量のタンク。
この中の微生物の力で、生ごみが生まれ変わる様子を表現しているとのこと。


次のエリアのケースの中には、まるで線香花火のようなガラスのアートが並ぶ。
こちらは、そんな「発酵」を行う菌の一つである麹。この透き通るような繊細な色がめちゃくちゃ綺麗!
我々が料理に使う、味噌や清酒、みりん、醤油…みんな菌の力で出来ていると実感できる。
和食は、第六の味覚「旨味」に注目した料理とされているけれど、この麴菌の働き次第だと思うと感慨深いです。
ちなみに、味噌もお酒も複数展示されていて、ちょっとずつ違う性質があって面白い。


そんな微生物の力をしっかり見せてくれるのがこちら。
複数の水槽の中に器が入っていて順に並んでいる。折角なので写真で比較してみる。
こちらはいわゆる生分解性プラスチックでできていて、微生物の力で分解されている様子がよく分かる。
分解した結果、最後に綺麗な花を残しているのがとても良い演出。

「こわれていく」ことは「悲しい」ことではなく、「美しい」。
はかなさを愛おしむ感性は、古来、日本に息づいてきました。
生まれ変わるあいだの、はかないひとときに、あなたは何を感じるでしょうか(音声ガイドより)
部屋の中の液晶に、下に赤や黄色、水色等、色とりどりのハリボーみたいなキャラが動いているのが見えた。これ、ハリボーじゃなかったです(当たり前)

こちらは、5種類の「BE@RBRICK」というキャラで、水、熱、電気、二酸化炭素、窒素を表現していると。
つまり、微生物の力によって生ごみから生み出された産物が自由に飛び交う様子を表わしている。
BE@RBRICK自体は、日本館の他編でも登場するため、そちらでも紹介します。
ここまでがバイオガスプラントの「②メタン発酵槽に送り」「③バイオガスで発電し」のフェーズ。ところで・・・
ここまでの展示を見ていて、シグネチャーゾーンのいのち動的平衡館をちょっと思い出しませんでした?
終わりは、また次の始まり。なんだかじーんとしてしまった。
循環の末の美しい"水盤"
この部屋の最後に橋の下を覗くと、ろ過装置が展示されている。
これは、日本館で実際に使われている浄水装置と同じもの。微生物のはたらきとろ過膜を組み合わせ、汚れた水を、純水に近いレベルまで浄化できる技術
(音声ガイドより)

生成された水が微生物によって綺麗になり、ほぼ純水にまで浄化できる。
展示名称の「従業員は微生物、水の「再生工場」 」にもある通り、汚いものの象徴でもあるゴミから、綺麗さの象徴の水が生み出されていく。
これらの長い道のりを経て現れるのが、バイオガスプラントの最後の「④水が生成される」のフェーズ。
空が開けた美しい"水盤"が姿を現す。

FarmやFactoryを含めた全ての循環の中心がここにある。
使われているのは、こうしてバイオガスプラントで実際に作られた綺麗な水。
揺らめく水面を眺めながら、心を空っぽにして「循環」の流れに思いを馳せてみましょう。(中略)
いのちと、いのちの、あいだ。その中心で、あなたは何を思い描きますか ?
(音声ガイドより)
単に建築としての美しさだけでなく、このように実際に工場の過程を経て得られた水、と考えると、より感慨深くなってきます。

世界最大の火星の石
これが火星の石か~と8/24のサザエさんでも紹介されていたのがこちらのコーナー。
サザエさんで日本館紹介されるのここだけなんかい!!
\🔵55周年イヤー ㊗️!万博開催スペシャル🔴/
— フジテレビ (@fujitv) 2025年8月23日
今夜6時30分『#サザエさん』
🏡サザエ万博へ行く
サザエたちは1970年開催の大阪万博に来ていた。
太陽の塔の前で写真を撮ったり、
英語のコミュニケーションに四苦八苦して
動く歩道で景色を見ているうちに… pic.twitter.com/Yczxx3ybLl
なぜ、このPlant編の最後に火星の石が置かれているか。それは、火星でも水の循環が行われている可能性が見つかったから。
2000年に日本の南極観測隊が発見した、世界最大級の火星の隕石です。
解析の結果、水がなければ生成されない鉱物が発見されました。(音声ガイドより)
現在火星は乾燥して表面が凍り付いているが、過去には豊富な水があり、生態系が生まれたかもしれない。テラフォーミングに成功すれば、移住ができるかもしれない。無限の可能性がそこにある。

このエリアでは、最大級の火星の石を見るだけでなく、表面を触ることができる。
表面が異様にツルツルなのは、スタッフの方によると展示の作り方によるもの。
まず劣化しないように表面を透明な樹脂でくるみ、全体を研磨して火星の石の部位に到達している。なので、ちゃんと触っているのは火星の石です。
ちなみに6月訪問時にはなかったが、夏休みから「火星の石観覧証明書」が発行されるようになった。
これは嬉しい!一個一個番号が違います。(※画像は番号を消しています)


▼▼次回の"Farm"の感想レポは以下!▼▼
前回の"Factory"の感想レポは以下!
<印象に残ったシーン・動画等>
万博『日本館 Plant編』③動画
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年8月24日
日本館に万博会場のごみが集められ、上記の工場内へと送られるコンベア。
展示はもちろん本物ではなく、そのイメージを表現。我々のごみが生まれ変わる様子をここから体験!🗑️
▼▼🇯🇵🏭感想レポは以下▼▼https://t.co/DUmEoBk0Uw#万博全制覇を目指す旅fromTokyo pic.twitter.com/bQUDGaaUa0
4.総評と編集後記
丸ごとバイオガスプラントを作ってしまう、という驚異のコンセプトの日本館。
しかも、あくまでこれは3館の内の1つにしか過ぎないというボリューム。
日本館全体の個人評価は★4.5です!
その他の★4.5の感想レポはこちら!
その他の東ゲートの感想レポはこちら!
