0.概要

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1.エリア説明
「いのちの輝き」をテーマに、8人の監督が主催するパビリオンが集まったシグネチャーゾーンに位置している。今回の大阪万博の目玉エリアの1つ。
リアルとバーチャルをインクルージョンした多様な体験により、訪れるすべての人々が「いのち」について考え、その概念をアップデートする場所になることと考えます。
テーマ事業「シグネチャープロジェクト(いのちの輝きプロジェクト)」 | EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト より
その他のシグネチャーゾーンの感想レポはこちら!
シグネチャーパビリオンの中で最も早く建物が完成!実現のプロセスと思い… pic.twitter.com/FooPbpzPdL
— Expo2025 いのちの未来|石黒浩 (@Expo2025FoL) 2025年8月21日
2.パビリオンの紹介
いのちの未来は、大阪大学工学部教授の石黒浩氏がプロデュースするパビリオン。
石黒先生、誰もが知る日本のロボット工学・アンドロイドの第一人者であり、自分も万博前から存じ上げていた。
そんな石黒先生が今回テーマに掲げたのが「いのちの未来」。
50年後、私達人間の社会はどうなっているか?いのちの価値はどうなっていくのか?
アンドロイドと共に生き、アンドロイドになる未来を覗いていく。
アンドロイドが身近にいたらどんなことを頼んでみたい?一緒に何をしてみたい?
カラダや場所、時間の制約がなくなったら何に挑戦してみたい?どんな生き方をしてみたい?
技術がさらに進化し、人間とロボットやアンドロイドとの距離がもっと近くなったら、人間のいのちの可能性はさらに拡がっていくはず。

公式から上がっている動画から、わずかながら体験自体の雰囲気は伝わるかも。
ちなみに、この記事を書いている途中に朗報が入った。
いのちの未来館にあるロボットは、京都府に譲渡されて展示されるんだとか。
万博閉幕後も見に行くことができますね。
3.訪問の感想レポート
<建物の外観>


<入場まで>
初訪問は5月末。
既に評判は知れ渡っており、大人気のパビリオンになっていた。
そんな激戦のなか、無事に7日前予約で当選し、喜んで夜遅くに向かう。ちなみに、この時に5月末の双葉花火(当時大型花火2回目)が行われ、シグネチャーゾーンは大混雑。
予約者の列に並びながら、花火は見られないかなーと思っていた。
しかし、スタッフの方が神対応!なんと外に並ばせてくれて花火を最後まで見届けることができた。一生忘れません。
■今日の万博パビリオン紹介 番外編
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年6月26日
万博花火(5月)のクライマックス 3/3
夜空に咲き乱れる双葉花火のフィニッシュ!大歓声共に、ゆっくり垂れる姿が心に染みました🎇
▼▼▼万博感想レポまとめは以下▼▼▼https://t.co/oMpxrb7x6h#大阪・関西万博 , #EXPO2025 #万博全制覇を目指す旅fromTokyo https://t.co/4be2xB7Re9 pic.twitter.com/wQ58sAdwAD
入館時に一人ずつ端末と骨伝導イヤホンを手渡される。
操作は特に必要ないが、場所に応じて音声が再生される仕組み。

<展示・体験の感想>
いのちの歩み
最初の部屋がまず秀逸。
「未来」を謳うパビリオンにおいて、「過去」の象徴のような土偶や埴輪の展示から始まる。

もちろんここには意図がある。日本では、古くから人の形をした像を作り、そこに命を吹き込んできたと。
一番左に並べられているのは、土偶・埴輪。

土偶は縄文時代の「仮面の女神」で、豊穣や多産を祈願し女性をかたどっている。コモンズに行くと分かるように、日本を含む世界中で同様の形があり、人類共通の願いかもしれない。
あの一番有名な遮光器土偶も同様みたい。 ※調べると異説も出てくるけどここでは省略
埴輪は古墳時代。ご存知のように地方の豪族や大和政権の大王の古墳には、多数の素焼きの埴輪が置かれていた。実は初期は非生物や周囲の動物だったのに対し、徐々に人の形が作られていったとか。
続いて、仏像と能面。

仏像は奈良時代。阿弥陀如来の浄土からやってきた阿弥陀仏、悟りを開いた釈迦、仏に近づく菩薩等、我々にとっても馴染み深い。人の姿をしており、飢饉や天災の時も、人々は仏像に祈りを捧げてきた。一番象徴的かもしれない。
能面は平安時代。調べたら、結構奥が深かった。基本的な型がいくつもあり、例えば我々がよくイメージするのは翁や女系。能楽の演者は、役になり切り一体化して演じる。面ひとつひとつに、願いや意味が込められているとか。
これらの面は全て、天下泰平、安全、五穀豊穣、および家門の繁栄、子孫繁栄、そして長寿の祝福をもたらす神とされる。
最後に一番右の文楽人形と、やっと登場したのがアンドロイド。

人形浄瑠璃を見に行ったことがあるが、人形を扱う黒衣数名によってまさに命を吹き込まれ、人間らしい動きになるよう操られていた。江戸時代には庶民が熱狂的に支持したという。
最後にアンドロイド。人間とほぼ同じ形をしていて、瞬きまでしている。もう不気味の谷は越えたと言ってもいいかもしれない。正面から見ると、より一層そのリアルさが際立つ。

余談になるが、自分のアンドロイドとの出会いは愛知万博だった。
正確にはアクトロイドと言うらしい。受付のお姉さんがアンドロイドという未来感に当時とってもワクワクした覚えがある。ただ、割と動きは怖かったが。
さて、そんな過去から未来への展示を見たところで、2階へ登っていく。
館内では、このサル型のロボットや、移動型のペトラちゃんたちが案内してくれる。登場するアンドロイドは公式サイトにまとめられています。

ここのエスカレータでは、次の2075年のエピソードに繋がる写真が飾られているので必見!
主人公の少女かなちゃんと、そのおばあちゃんの思い出の写真です。
未来の電車でアンドロイドと同席!?
ここがメインのエリア。アンドロイドが生活に溶け込み、共に暮らす50年後の社会。きっと多くのかたが胸を打たれたことと思う。
まず正面にスクリーンがあり、その前に座っているアンドロイドが。


赤ちゃんの頃の姿が映し出され、おばあちゃんがお世話をしたりピアノを面倒を見たり、一緒に出掛けたり・・・思い出の映像が流れる。
アンドロイドが微笑ましい顔でその映像を見つめ、かなちゃんの誕生日のシーンでは一緒になって拍手をしている。
なんかこの時点でちょっと意味が分かってきて、既に感傷に浸ってしまうんですが泣

そんなシーンのあと、スクリーンが開いて次の部屋へと進む。
このあと席に座るわけだが、特に狙っていたわけではないのに少年アンドロイドの正面に位置することになった。まじで!?
このエリアでは夢洲駅への電車に乗り、50年後の社会を車窓から眺めるわけだが、まさかこんな形でアンドロイドと電車で同席する体験をすることになるとは。しかも、結構目が合う!
記事最下部に、同席した時の動画を貼ってます。

話は戻って、おばあちゃんとかなちゃんの会話。
かな「あそこの席に座っている人、アンドロイドだ!」
祖母「全然分からなかった」
かな「友達のおじいちゃんもアンドロイドなんだって。思い出も引き継いでるんだって」

あ、多分その正面に座っているの自分です!
ちなみに、万博跡地を活用して、循環共生する都市が築かれているみたい。
アンドロイドに釘付けで車窓を見る余裕があまりなかったけど。
おばあちゃんとかなちゃんのストーリー
続いて、2人が住む未来の居住空間へ。
ここでは、壁を使ってどんな場所にもなれるようで、例えば「海の部屋」を希望したら一気に切り替わる。なんて素敵なんだ、未来の家。
かな「アンドロイドと人、どこが違うのかな?」
素朴な疑問に、アンドロイドは機械じゃないの?とおばあちゃんが答える。
ただ、おじいちゃんの腕は既に機械になっているようで、段々と人間との境界があいまいな社会になっていることが分かる。アンドロイドの先生の授業設けているみたい。
段々と大きくなっていくかなちゃん。

大学生になり、宇宙の勉強もしているみたい。小さい頃、宇宙飛行士になりたいと言っていた夢をしっかりと歩んでいる。惑星間移動について学んでいた。
他の国の学生と繋がり、学習アバターもいる未来の教育、素敵だなあ。
そんななか、おばあちゃんの健康診断の思わしくない結果を聞き、2人の生活に少し影が差す。
次のエリアでは障子ごしに演出を見る。
多様な人生を追体験するコーナーや、人工子宮サービスや、命を拡張するライフカウンセリングルーム等、未来の科学技術によって様々な人類な夢が実現しているみたい。
2人とは関係ないサブストーリーだったが、子供が欲しかった夫婦の話に心を打たれてしまった。
夫婦「一度はあきらめた赤ちゃんをこうして抱っこできるなんてなあ」

恐らく2人はライフカウンセリングルームへ向かった。医師から、このままの身体を維持することはどうしてもできないと。
①寿命を全うするか、②アンドロイドに記憶を引き継ぐか。選択肢が与えられる。
恐らく50年前には僕と同じ若者で、こんな社会が来るなんて夢にも思わなかったであろうおばあちゃん。ポツリとつぶやく一言が差さります。
祖母「アンドロイドの自分は、自分なのかしら」
こうして次のエリアへ。
日本の昔からの住居で椅子に座り、鏡を見つめるおばあちゃん。アンドロイドになった自分が見つめ返してきて、その様子を想像する。
かなちゃんが生まれる瞬間からの思い出を追憶するシーンは、もう感極まってしまいます。

亡くなってしまったママのバーチャル映像に誕生日を祝ってもらうものの、短い時間過ぎて泣いてしまったり。
小さい頃、一番の将来の夢だったダンスを、大人になって披露して見せたり。
大学では宇宙学をしっかり学んでいたり。
足を怪我して機械に代替された姿になっていても、それでも外で踊ってみせたり。
大人になるまで、ずっとおばあちゃんがかなちゃんを見守ってきたことが分かる。

そして再びライフカウンセリングルーム。
いよいよ寿命を迎えてしまう前に選択する必要がある。
①寿命を全うする(NATURAL ENDING)か、②アンドロイドに記憶を引き継ぐ(BODY AGE)か。
最後におばあちゃんが質問をする。
祖母「私はその体(アンドロイド)で大切な人を守れるのかな。この世界に自分の愛情を残すようなものかしら」

どちらの選択をしたかは、私たちの考えにゆだねられている。
さて、自分は後者を選んだのかなと思った。最初にアンドロイドがかなちゃんの記憶を見ていたのが、それを示唆しているのかなと。あくまで個人の意見です。
最後にかなちゃんが玄関へ迎えに行った相手は、恐らくアンドロイドになり記憶を譲り受けたおばあちゃん。最後の質問の通り、世界に愛情を残したのかなと。
肉体と魂が共にあっての命。肉体が滅んだ時、それは私なのか?
その答えは、個人個人がこのシーンを見てどう感じたか次第。かなちゃんの立場なら、おばあちゃんにアンドロイドとして生きて欲しいかもしれないし、おばあちゃんの立場なら、寿命を全うするかも。
永遠の問いかけです。
アンドロイド達が自由に生きる世界
次の部屋は、
マツコとアンドロイドがトーク番組をしている様子から。一部を機械化する医療が進化し、現代の姿のまま。
2000年に芸能界に入ったマツコ。「芸歴75年」と言う言葉に笑ってしまった。指のパーツを凝るのが、ネイルと一緒なのかなというマツコらしい鋭い視点もまだ健在。
マツコのリアルな動きと話し方は、動画撮影したため記事最下部に貼った。


他にも、この部屋ではあちこちにスポットライトが当たってはいろんな話が繰り広げられる。
アンドロイドのピアニスト(ベーシスト)や、考える夏目漱石、生活に溶け込むアンドロイド達の様子を眺める。
少し話がずれるけれど、以前体験したゲームで「アンドロイドに命が宿った」という将来設定のデトロイトビカムヒューマンと言う作品があった。
あれは2038年の設定だったかな。日常生活に、人間とほぼ見分けの付かないアンドロイドが溶け込んでいた。自我が目覚め、差別に抵抗して人間に反旗を翻すというストーリー。
そんな世界がもう目の前に近づいているのかもしれない。




1000年後の未来、まほろば
最後は、一気に飛んで1000年後の世界。こちらも、後ほど動画を貼っておく。
科学技術で進化発展していく未来の人間と出会えるゾーン。1000年後の世界をイメージした音と光に包まれた幻想的な空間の中で、からだの制約から解き放たれた人の姿との出会い。

もはや身体という概念が消えた世界。人、いや人を超越した「存在」が、幻想的な空間の中で踊るショー形式になっている。
これもまた、今までに体験したことのない空間演出。1000年後の未来、急速に発展する技術の中で、私たちはどうなっているのかな?
もちろん、たった1000年でこのような姿に変貌すると示しているわけではなく、三次元を超えて自由自在に解き放たれた様子を表わしていると。
ところで、クルクルと回転する「存在」は、時々こちらを見てきて目が合う。実際に目が合っているのか、たまたまなのか。彼らにはもう既に魂があるのか。
神々しくもあり、不気味でもある不思議な空間ショーを経て、最後のエリアを終える。


パビリオンを終えて、最後の石黒先生の言葉をどう感じられましたか?
協賛している企業の技術力にも感動しました。素晴らしいパビリオンだった。
人は自ら未来をデザインし、生きたいいのちを生きられる。


ちなみに、最後になるがいのちの未来は、読売新聞が出している360°の動画でも体験できる。
行けなかったかたや、閉幕後にはぜひ見ておきたい。
<印象に残ったシーン・動画等>
万博『いのちの未来』1
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年10月3日
今回の万博でNo.1にあげるかたも多い大人気パビリオン🤖
おばあちゃんの物語と究極の問いかけが心に残る。
偶然にも、少年アンドロイドの正面に座ることができ、2075年の電車で夢洲駅まで同席した。
忘れられない体験…!
▼▼🤖館感想レポは以下▼▼https://t.co/xqhJxou2oh https://t.co/3Xw181ZsbH pic.twitter.com/lZR6yVTrAy
万博『いのちの未来』3 ※ツリーに再掲
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年10月4日
マツコとアンドロイドがトーク番組をしている様子。超リアルな動きと話し方も忘れられない体験
体のパーツを機械化する医療が発展している🏥
2075年に「芸歴75年」みたい。マツコらしい鋭い視点も健在!
▼▼🤖館感想レポは以下▼▼https://t.co/xqhJxou2oh pic.twitter.com/ef7gvIRTJk
万博『いのちの未来』4
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年10月4日
最後のエリアは、1000年後の未来「まほろば」。
もはや身体という概念が消え、三次元を超えて自由自在に解き放たれた世界
人、いや人を超越した「存在」が、幻想的な空間の中で踊るショー形式。これも神秘的な体験でした
▼▼🤖館感想レポは以下▼▼https://t.co/xqhJxou2oh pic.twitter.com/T4W10JJpsI
4.総評と編集後記
振り返る度に内容を噛みしめ、味が出るパビリオン。
いのちの問いかけ、きっと将来の自分が選ぶ選択も変わっていくのかな。
個人評価は★5.0!
その他の★5.0の感想レポはこちら!
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