0.概要

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番外編.グルメ
チェコ館のレストランも行ってきました。以下からどうぞ!
1.エリア説明
主に大屋根リング内の東側にて、海外パビリオンが集まったエンパワーリングゾーンに位置している。
ゾーン名称は、万博のサブテーマEmpowering Lives(いのちに力を与える)に由来します。
https://www.expo2025.or.jp/wp/wp-content/uploads/JP_MAP_R.pdf より
その他のエンパワーリングゾーンの感想レポはこちら!
かの有名な「つじさん(@t_tsuji)マップ」をお借りするとこの辺り。
チェコ館は、エンパワーリングゾーンの南西に位置する。
海沿いを歩いてシグネチャーゾーンに行くときに通るかも。

2.パビリオンの紹介
<国の情報>
チェコで最初に思い浮かべたのは、首都プラハの美しい街並み!
世界遺産にも認定されているあの赤い屋根の建物群は、なんだか我々が想像する「ヨーロッパの街」というイメージの象徴かもしれない。
あとはやっぱりサッカー(またか)。かつてユベントスでプレーしていた、ネドヴェドっていう素晴らしい選手がいたんです。
最優秀選手賞のバロンドールも獲得していたはず。自分にとってチェコの最初のイメージはこの選手でした。あとチェフっていうゴールキーパーもいて・・・もう辞めとこう笑
冷戦下はチェコスロバキアとして、東側陣営の一角。ソ連崩壊と共に民主化し、数年後にはスロバキアとも分離して今のチェコに。
これは平和的に行われ、ビロード離婚と言われるそうです。なんだか綺麗な歴史的名称だ。
チェコ共和国|外務省 より
<チェコ館の情報>
テーマは、「人生のための才能と創造性」。
パビリオン内では、一貫して現代アートを通じた展示を行っており、建物の外周をグルグルと回りながら登っていく。
来場者はこの回廊をぐるぐると歩きながら、チェコへの理解を深めていくことになります。インタラクティブな展示では、グローバルかつクリエイティブな国としてのチェコが体験できます
チェコ館の公式HPでも詳しく紹介されています。
From the glass-inspired exhibition to rooftop views and great food – the Czech National Pavilion at EXPO 2025 has it all. 💙
— Czech National Pavilion at EXPO 2025, Osaka (@expo2025czechia) 2025年5月19日
Friendly faces, bold design, and a warm welcome await you.#EXPO2025 #EXPO2025Czechia #CzechPavilion pic.twitter.com/ky5Ow7F9xW
3.訪問の感想レポート
<建物の外観>

<展示・体験の感想>
チェコ館の回廊とアートの数々
4月の初訪問時にはただひたすらに螺旋を登り、そして階段を下りて終わった。
当時の印象は、「現代アートの祭典」。壁に描かれている絵も、正直現代アートが分からない自分には、割と素通りした気がする。最初の頃なので、写真もあまり残せていない。あと、文化イベントも知らなかった。
そうして8月に再訪。色々調べていると、チェコがどれだけ熱量高く臨んでいるか分かってきた。
記事の最下部に、回廊を上がる動画を貼るが、読んだ後だと多少見え方が変わるはず。

あの長い螺旋通路、とんでもない技術と努力の結晶でできていたと知った今は、登るだけでとても感慨深い。
まず、入り口の説明でお兄さんが「パビリオンのすべての材料はチェコから持ってきて日本で建てました」と軽く説明されていた。
改めてそれって凄いなあとふと気づく。でも、なんで資材をチェコから持ってくることになったんだろうと思いませんでした?

※ちなみにこちらのオレンジ色のボヘミアンガラスは触れました。
このチェコ館、実は海外館の中で真っ先に建築許可を申請していた。なんだかこの時点で万博に懸ける熱意が伝わってきて嬉しい、、、。
ただ、当然ながら最初に工事申請をしたことにも理由があり、なかなか受注先は決まらなかった。
それは、万博最難関とも言われたパビリオン建築内容。
螺旋を描く外観に伝統のボヘミアンガラスを使い、鉄骨フレーム無しの木造建築というあまりにも前例のないコンセプト。自国のCLT(直交集成板)パネルを使用している。
しかも日本の極めて高い耐震基準も満たさなければならない。
非常に高度な専門技術が求められ、設計や資材手配を日本で全て行っていては間に合わないと判明し、ゼネコンとの交渉も難航したとか。
政府代表のオンドジェイ・ソシュカ氏は「専門的な技術が必要で、万博のパビリオンの中で最も難しい建築物なのではないか」と話す。
金属構造をほとんど使わず、CLTを主体とする木造建築としては国内最大規模になるチェコ館は施工の難易度が高い。CLTの使用量は約1600m3ある。

普通であればきっとここでそもそも建築自体頓挫していたはず。
そんな中、チェコの職人が来日し、資材も1万キロ離れたチェコから全て運ぶという離れ業で不可能な建築を成し遂げたのが、パビリオンを担当した大末建設さん。
チェコ語というコミュニケーションの難もありながら、「清水の舞台から飛び降りる」という想いで建築を成し遂げようとしたその決意の背景には、やはりチェコ側の並々ならぬ熱意があったんだとか。
両国の職人の技術が結集した結果、約半年という記録的なペースでチェコ館が実現した。


普通に素通りしそうなこの回廊の裏にはストーリーが沢山詰まっていた。こういうのって本当に分からないものですね。
チェコ館や大末建設のサイトでも、建築の苦労について語られているので是非見て欲しい。
そんな回廊で、200m以上の壁の絵を描いているのは、ヤクブ・マトゥシュカ氏。この螺旋回廊を通じて、巡っていく人生のあらゆるシーンを再現しているんだとか。
・・・すみません、現代アートには疎くて正直未だに難しいんですが、このかたは昨年にも東京で個展を開かれるぐらい、世代を代表する指折りのアーティストらしいです。
最後には、石破総理や吉村知事、横山市長も。チェコ館に訪問して直筆サインしたらしい!


ちなみに、この現代アートは、チェコを代表する画家のミュシャの最後の作品『三つの時代』を元にしているそうです。
ミュシャの絵は、日本でも大好きなファンが多いイメージ。
チェコ館全体を通じて、ミュシャの哲学的な思想を原点にしているらしく、実際に彼の作品『岩に座る裸婦』も回廊の一部に展示されていた。

また、回廊の途中には、こんなきめ細やかなガラス彫刻も展示されている。こちらは彫刻家のロニー・ブレスル氏の作品。
これ何が凄いって、沢山つり下げされたしゃもじ状のガラスに1つ1つ全然違う柄が彫られている。
それも葉や花びら1枚に渡って丁寧に作り込まれている。夢中になって一人で順番に見てしまった。


更にこちらは、回廊を上がったところにある作品。
ポップアーティストのJose Rataj氏による色彩豊かなアート。これはめちゃカッコいい!
パフォーマーでもあるとのことなので、即興で描いているのも特色かも。アトムをモチーフにした絵は、TOKYOをイメージして描かれている?


古代樹の亜化石と文明の森
回廊の一部に、しれっと置いてあるこちら。しかも触ることができる。
一見何の変哲もないアートに見えてこれも素通りしそうになるが、これは6500年前から眠っていた古代樹の化石。
約10年前に偶然地中から発見された「亜化石オーク」。亜化石とは、名前の通り化石になる直前で止まったもので、あまりにも貴重な産物。
こんなの触っていいのか!?チェコの想いに感謝…!

人類の文明の歴史にほぼ等しく、まさに歴史の生き証人。とにかく、そんな貴重な遺産もチェコから遥々やってきたのだった。
一時期立入禁止になっていた文明の森には、この時に発見された木々が展示されている。チェコ館と同じブロックに位置し、バーレーン館と接しているこの森。
専用サイトもあるので、是非ご覧いただきたい。
文明の森は、安全性の観点で一時期閉鎖していたが7月から解禁になった。
ということで改めて入ってみた。一本一本に万博参加国の国名がつけられている。
万博の「文明の森」。先週から入場再開したので行ってみた
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年7月28日
ここでは、よく人が神隠しに遭うそうです。言い伝えでは、赤と青の妖怪に連れ去られるとか🔴🔵#大阪・関西万博 pic.twitter.com/3VehTmgbEg
文明の森とこの亜化石オークがいかに凄いかは、以下のかたも詳しく解説されているので是非読んで欲しい。
レネ(マスコットキャラクター)とウランガラス
パビリオン内には、チェコ館を象徴する「レネ」も展示されている。
万博界隈でも、特に熱狂的なファン層を抱えるパビリオンキャラクターだと思う。
ガラスや3Dプリンタ、ぬいぐるみなど、チェコ館の至るところに置いている。
ファンアートが置かれる机はいろんな角度から撮って、記事最下部に動画を貼った。


見て下さい、この愛に満ち溢れたファンアートの数々!!
名前の由来は、かつて1970の大阪万博時にチェコスロバキアとして参加していた時、展示の目玉のガラス彫刻を手掛けたレネー・ロウビーチェク氏。
この吹きガラスで作られた作品も、レネーさんが1960年に制作されたもの。
よく見ると、キャラクターの方のレネの元になっているのが分かる。

当時のパビリオンのコンセプトもガラスをモチーフにして建築賞を受賞しており、チェコガラスが日本に広まったきっかけなんだとか。
ガラスを随所に織り込んでいる今回も、55年前のテーマを受け継いでいる。
このレネの原料は、チェコ発祥の黄緑色に輝くウランガラス。
ごく微量のウランが混じることで、美しい蛍光色になるだけでなく、夜になると更に輝く。


こないだの「オールナイト万博」では、オランダ館・ポルトガル館だけでなく、チェコ館も開放してくれていた。本当にありがとう!
そして特に注目したのが、このウランガラスの輝き!本当に深夜にしか見られない貴重な現象です。行きたかった~
特別な機会ですので、展示エリアも開放することにいたしました。ウランガラスの真の美しさをご覧いただける貴重なチャンスです。一部暗い場所がありますので、足元にお気をつけいただき、他のお客様やパビリオンの展示物に十分ご配慮ください。 #EXPO2025 #大阪万博2025 #EXPO2025 pic.twitter.com/Q0mvJ5gp4B
— Czech National Pavilion at EXPO 2025, Osaka (@expo2025czechia) 2025年8月13日
文化イベント(ショー)
チェコ館、螺旋を登っていて思いませんでしたか?「あれ、これ真ん中は何が入っているんだ?」と。
中もちゃんとあります。それどころかむしろチェコ館の真の姿。
基本的に毎週金土日に開かれる文化イベント。毎週、チェコから第一線級のスターが送り込まれてくる。
前までは知名度が低かったが、今となっては毎週とてつもない数の人が列を作る。自分も1時間前から並びました。

自分が行った時の回は、"Academy of Wonder"。
3組の「喋らない」パフォーマンスをすぐ目の前で見ることができた。数々の受賞歴を持つパフォーマーが集結している。
チェコ館の公式サイトでどんな3組か見ることができます。
ショーの間は撮影禁止だったので、それぞれのパフォーマーのHPから画像を引用して説明する。
このショー、とにかく距離が近い。最前列で楽しんだんですけど、こんな目の前で見て良いのか!?(ショーの前に撮影)

ショー終了後、階段を下りながら脱いでおいてあるマスクを見つけた。威圧感が凄い。
2枚目の画像の一番左のパフォーマンスで、今回の看板。

・最初にVizváry Solo。
本格派のパントマイム。陽気なダンスあり、固唾を飲んで見守る演技ありの超絶パフォーマンス。
額ににじむ汗や細かな息遣いまで感じられ、パワーが伝わってくる。
特に、地面から芽を出す生命の強さを、全身で表現していて感銘を受けた。
皆で立ち上がってパントマイムの練習をしたのも良い思い出!
画像:Radim Vizváry: Sólo | Švandovo divadlo より
・続いてAntiwords。
大きなおじさんの銅像の被り物をして、ウルケルビールを勧め合う。中身はお姉さん二人組。
机の下から取り出したビールを豪快に注いで「ビールでも飲みませんか?」と唐突なアルハラ。お面を上げてお姉さんが豪快に飲み干して歓声があがる。
勧めた側が立ち小便でよそ見をしている内に座る位置を入れ替え、アルハラの攻守交替。これが繰り返されて会場大爆笑。いやー伝わらないと思いますが、一番面白かった!
画像:Antiwords - Spitfire Companyより
・最後にBadfocus。
サッカーの足技を題材にした「VIVAT MESSI」の2人組。
一人はボールを使わないパフォーマンス、もう一人は華麗なリフティング。
そして怪我から復帰する男のストーリーを語る。途中偽メッシが登場して、対決し出して笑った。
最後にその場の全員で手拍子する中、繰り広げられる超美技で最高に盛り上がる!
画像:VIVAT MESSI - Spitfire Company より
ナショナルデー(追記)
パビリオンではないけれど、チェコから遥々ユーラシア大陸を横断してやってきた7台の車のエピソードも感動したので紹介したい!
先月7/24、ミュシャの生誕165周年を記念してこの日にチェコのナショナルデーが行われた。自分も偶然参加することができた。
チェコ放送児童合唱団の歌「ババンババンバンバンバン」も話題になったが、それ以上に個人的に注目したのが、このクラシックな車達。これもとんでもない企画。


なんとこの7台の車、遠い遠いチェコ本国からやってきた。
1950年代60年代のチェコ製の車と、トヨタやフォードの名車も2台。愛好家達が後退しながら走破した。
チェコの首都プラハから旧車でユーラシア大陸を横断し、大阪・関西万博の会場を目指しているチェコ人たちがいる。(中略)
6月21日、駆け付けたチェコのパベル大統領の旗による合図でプラハ城をスタート。バルカン半島からトルコを経由して東へと疾走し、計1万6000キロを走破する計画だ。
陸路であるため、当然国境をいくつも超えていくことになり、幾度となく止められたという。車の前方に地図や渡航した国旗が書かれている。
これ、さらっと書いているけれどとんでもない移動距離!!その走行距離、1万6千キロ。
それぞれの国旗にはマジックで何やら文字が書かれている。その国を超えてきたときに、現地のかたにサインしてもらったのかな?


なぜこんな危険な(無謀な)チャレンジを行ったか。
これはチェコ内でもよく知られた「さくら遠征」という物語がきっかけなんだとか。
1970年の大阪万博当時、冷戦真っただ中にあり共産圏だったチェコから、半年かけてヒッチハイクで万博を目指した4人組がいた。しかもこれ、大阪万博で全世界に向けて呼びかけられた企画に乗っていたというのもぶっ飛んでいる。
当時挑戦した写真家のかたのインタビューが載っているのでご覧いただきたい。
大阪で1970年に万博が予定されていて,日本のNHKが全世界の若者に向けて,「大阪万博にどんな面白い方法でたどり着くか」というテーマのコンテストをしていると聞いたのです。(中略)
私は,仲間を募って日本にヒッチハイクで行くことにしました。チェコ外務省の承認が必要でしたがね。
画像:日本・チェコ交流100周年 より
イランやアフガニスタン、パキスタン等、今では考えられない国々で野宿し、やっとの思いで閉幕1ヶ月を切ったころに到着。
記念式典が開かれ、チェコスロバキアのパビリオンからも大々的に祝われたとか。
万博会場には1970年の8月22日にたどり着き,万博の幹部と記者が参加した歓迎式典があり,花束と賞状をもらいました。
そんな「さくら遠征」という伝説を元にして企画され、このデジタルの時代に遥々とやってきてくれたわけだ。
ほぼ数日で展示が終わってしまったのが勿体ない!!
こちらはトヨタ車。チェコのナンバープレートが誇らしげに見える。


ナショナルデーでは、レイガーデンも偶然見に行くことができた。
チェコトップアーティストのAIKOさんのライブパフォーマンスも最高でした!
バリバリのパビリオン派だったんですけど、こないだフラッと入ったチェコナショナルデーのAIKOさんライブが雰囲気素晴らし過ぎて…🇨🇿
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年7月26日
めちゃカッコよかった…!その場限りの万博ショー、良いなあ! pic.twitter.com/4C8zp3tfPH
<印象に残ったシーン・動画等>
万博『チェコ館』動画①
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年8月20日
螺旋通路を素通りしてしまいそうだが、実はプロジェクトX並に万博最難関の建築
どこも匙を投げるなか🇨🇿の熱意に動かされた大末建設。1万km離れた🇨🇿から資材を運搬。職人が来日し両国の技術を結集…
見え方が変わります!
▼▼🇨🇿感想レポは以下▼▼https://t.co/O5dPPHhvTT https://t.co/nqIPqsNRcr pic.twitter.com/IJGxQ8lln8
万博『チェコ館』動画②
— keikei@万博全制覇を目指す旅 from Tokyo (@keikei_EXPO) 2025年8月20日
公式キャラのレネには熱狂的なファンが多く、ファンアート展示は愛に満ち溢れている🌟
お世話になっているかたがたの作品が多数置かれていて、自分も🇨🇿への愛着が湧きまくっています
▼▼🇨🇿感想レポは以下▼▼https://t.co/O5dPPHhvTT
#万博全制覇を目指す旅fromTokyo pic.twitter.com/NgyB0N3Mrk
4.総評と編集後記
やっぱり、背景の全てを知らないと本当の凄さって分からない。
パビリオンの建築に向けたチェコの熱意や、文化イベント(ショー)の素晴らしさ。いずれも4月の時点では何も知らなかった。
個人評価は★4.0!
グルメもいただきました!
その他の★4.0の感想レポはこちら!
その他のエンパワーリングゾーンの感想レポはこちら!





