
年の瀬にみなさんいかがお過ごしでしょうか。僕の頭の中は未だにM-1のことでいっぱいです。
さて「今年読んだ本」の記事です。
昨年の記事で「来年は上半期・下半期で出したい」と言っていたのですが、結局年間まとめての投稿となりました。ただ、今年は昨年より量がぐっと減っているためこれで良かったのかも。特に下半期がスカスカになるところでした。
昨年の記事はこちらです。
「読んだ本」
何をもって「この本を読んだ」というかを定義するのは難しいので、昨年と同様に読み方別にまとめています。
ブログ記事にした本
経営戦略全史・現代マネジメントの基礎
つい最近記事にしました。
実は「現代マネジメントの基礎」は精読しきれてはないのです。教科書だけにすべての話題が簡潔にまとまっており「飛ばし読み」が難しいので……。
まさに今、節ごとに要約する形で精読を進めています。3分の1くらいは終わったかな。
精読した本
脳はこうして学ぶ
デブサミの登壇きっかけで改めて読み直した本。
一度も「精読しよう」としてがっつり読み進めたことはないのですが、シナリオやスライドを作る過程で色んな箇所を何度も読み返したので、内容がだいたい頭に入ってしまいました。
「学習法」に関する本では自分の中で最高峰に位置する本です。
通読した本
プレゼンテーションzen
Kaigi on Railsのスライドデザインを見てくれた社のデザイナーさんにおすすめされた本。
後に詳しく書く通りプレゼンに向き合おうという気分になっているため、その1冊目として読みました。
伝えたいことを絞って明確化し、聴衆に向けて熱を持って喋って共感を呼ぶアプローチが書かれていました。
ここの記述内容をベースにストーリーテリング・スライドデザイン・技術プレゼンあたりの本を買ったので、年明け以降読み進めていきます。

こちら↓は第3版ですが、読んだのは初版です。
読みの整理学
昨年「思考の整理学」に衝撃を受け、外山先生の4冊目1として読んだ本。
未知を読む「ベータ読み」の必要性を訴えることを通して、「思考の整理学」とは別の角度から創造性について論じている本です。
古典を読むときに行う「テクストに依拠して自分なりの解釈を行う」営みは創造的である、ということなんですね。
「読んでいない本について堂々と語る方法」と一周回って主張が似通っているのが面白かったです。それぞれの解釈あっての読書。
読書会で読んだ本
ゼロからつくるDeep Learning
諸事情で社内で機械学習チームと関わることになりまして、そこで読書会を企画して読んだ本です。
機械学習にふれるのは初めてだったのですが、やはり理解するには手を動かすことが一番。パーセプトロンからニューラルネットワークに移り、そこに損失関数を当てて学習を始めるに至る流れは鮮やかかつ丁寧で、初心者でも分かった気になれました。
さすが名著と言われるだけありますね。
ただ、古い本(2016年)なので最新の動向は自分でフォローする必要はあります。
点検読書した本
フロントエンドの知識地図
「フロントエンドなんも分からん」への処方箋として買った本。
フロントエンド領域に初めて触れる人向けの本なので知っている内容も多くありました。しかし「知識地図」の名前通り、全体像を理解してそこから掘り下げるための準備としては素晴らしい本です。周辺技術やWeb標準も含めて網羅的に概要を解説している上、個別のトピックに対して詳しいサイトが案内されているのです。
いざとなったら索引的に開きたい本です。
技術書の読書術
数年前から読んでいる「読書術」本の最後の一冊。
技術書に特化した内容は思ったよりも多くなく、かつ読書術本をたくさん読んできたので新しく知ることはなかったです。ただ、他の読書術本にかかれている内容を網羅的に述べている他、技術書に特化した箇所に独自性があるので、読んでおいて損はない内容です。
ITエンジニアに「良い読書術本ない?」と言われたら入口として薦めたい本2です。
RULE DESIGN
fukabori.fm を聴いて気になったので買った本。
うっすら感じていたことを事例付きで丁寧に取りまとめてくれる良書でした。例えば以下です。
- 目的とルールはセットで決める
- インセンティブ設計が重要
- 集団意思決定をする際は他人の意見に引っ張られない仕組みが重要
- 外部環境の変化に従って改善が必要
本書の内容を踏まえたかのような意思決定法やコンセプトがアジャイルプラクティスには多く、今一度コンセプトの偉大さを実感したのでした。
それから、行政に携わる人々は失敗こそあれルール作りのプロだというのも深く実感します。何かにつけ馬鹿にしたい人もいるようですけどね。
適度な厚さと豊富なエピソードで読み物としてもおすすめです。
エレガントパズル
EM界隈で今年話題になった本というとこの本です。昨年話題の「スタッフエンジニア」本と著者が同じ方なんですね。
網羅的にEMの仕事について語っており、仕事で困ったことがあれば折に触れて参照していきたい本です。頼りになる先輩がこの本の中にいるような感覚ですかね。個人の経験則であることに注意が必要なのも同じ。
マインドマップ作りながら再読しようと思って放置しちゃってるなあ。やらなきゃ。
とにかく「わかりやすい」スライドデザインの基本とアイデア
「プレゼンテーションZen」に続いて読んだプレゼン本。全体像を説いていたあちらとは打って変わってスライドデザインの具体的なテクニックが書かれています。中にはパワポに特化した内容も。
それこそ点検読書しただけでは個別のテクニックはわからないので、マインドマップを作ってコンセプト抽出をやろうと思っているのですが、こちらも塩漬け状態です。やらねば。
技術にも仕事にも関係ない本
ボッコちゃん・ようこそ地球さん
ちょっとしたスキマ時間にしょうもないネットニュース読むくらいなら、と星新一のショートショートをスマホで読み始めました。
Kindleで文字の大きさを変えれば小さい画面でも読みやすいし、短いので気軽に読める。そして今読んでも新しい。藤子F先生と合わせて2人でSFのアイデアは出し尽くしちゃったんじゃないかしらん。
それぞれの本の最後に載っているエピソード「最後の地球人」「殉教」に至っては短いのに映画一本見終わったような満足度でした。
最近はスキマ時間にポケモンカード(ポケポケ)をやってるのでご無沙汰です。ポケポケに飽きた頃にはまた読み始めます。
答え合わせ・漫才過剰考察
「お笑い」が明確に趣味と言えるようになって数年経ちます。
2019年あたりから毎年、M-1グランプリの決勝を目をバキバキにして見ています。準決勝も配信で見るようになりました。
今年は第一線の芸人の書いた技術解説本が豊作で、前者はNON STYLE・石田明、後者は令和ロマン・高比良くるまの本です。
2人とも理詰めでネタ作りや実際のパフォーマンスをしていくタイプなので、言語化が本当に上手い。
それこそ彼らの技術をプレゼンに役立てられないだろうか、と思っているんですがどうなんでしょうねえ。
合唱をやっていた頃に舞台に立ったことはありますが、アドリブなしの大人数では度胸はつかないですよね。
世界一やさしい株の教科書 1年生
せっかく新NISAが始まったので個別株投資をしてみようかと思って読みました。
この本はテクニカル投資法を教えているのでしばらくやってみましたが、かかる時間の割に利回りが大変悪いですね。
かといってファンダメンタル投資をするほどのやる気や時間や原資があるわけでなく、そうこうしているうちに米国連動の景気悪化がきて持っていた株を売れずにいます。
結論としては「短期的な個別株投資は趣味」です。資産形成としてはちゃんとファンダメンタル分析をして長期保有する株を見定める必要があるんだろうなあ。
ちなみに、売れずに持っていたのが丸善の株だったので少額ですが優待券をもらえました。ラッキー。
今年の読書生活ふりかえり/来年の読書生活
良かったこと:自分なりの読書法を世に出せたこと
デブサミの発表の後半で読書法について語るパートがあり、点検読書・精読の方法について世に出すことができました。
これを実行するには学ぶことが好きで読書に向き合う意思が必要なので簡単ではないですが、誰かが自己流の方法論を確立するお手伝いになればと思います。
業界に名を轟かせている人は総じて凄まじい読書量だと気付いて絶望している、あの頃の自分に贈りたい。
良かったこと:経営学の本に手を出せたこと
興味を広げるきっかけになりました。これまで断片的に耳に入っていた事柄が一気に横につながる感覚が気持ち良いです。推理小説の伏線回収のような。ただ無学なだけなんですけどね。
これまで掘り下げてきていた認知科学と重なる部分のある「意思決定」を中心に来年以降もう少し掘り下げたいです。
EMコミュニティや仕事に還元できるとなお嬉しいなあ。
良かったこと:平日朝に時間を確保できたこと
本を読むのに集中してあまりコードを書いてこなかったこの数年ですが、それを否定するのではなく前向きに活かす形でコードを書いて行ければなと思う次第です。
これを受けて、RubyKaigi以降は始業前の1時間に月水金はコードを読み書き・火木は読書をするようになりました。
寝付きが大変に悪いため夏から秋にかけては朝起きられず時間の確保に苦労していたのですが、11月ごろに寝室からスマホもタブレットも追い出して爆音目覚ましを買ったことで劇的に改善。再度、習慣として定着しつつあります。
この時間に点検読書を進められたことで今年は数を稼げているので、来年は年間通して継続したいですね。
反省していること:昨年に比べると読書量が減ったこと
7月にデブサミ・10月にKaigi on Railsと立て続けに大きめの登壇が2回あり、6月以降ずっとスライドを作っていた3ので昨年に比べて大幅に量が減ってしまいました。
ほぼ毎月どこかしらで登壇している異常なアウトプット量の人4もいるので、シナリオやスライドを作る「型」がきっと自分にはないんだろうと思っています。
まずは改めてプレゼンに向き合うために何冊か本を読んで、自分なりに型を見つけようとしています。そのうえで改善するサイクルを作れると良いのでしょうね。学んだことをもっと高い頻度で、かつ効果的に外に伝えられるようになりたいです。
そんなわけで、来年も引き続き本を読んでいきます。
今年の記事はこれで最後になります。毎年やってる「雑に1年をふりかえる」は年明けに書く予定。
みなさま良いお年を。