人生で一度でいいからいってみたい国は、レバノン。
幼い頃に母親から買ってもらった国旗の図鑑で一番惹かれた国旗がレバノンのものだった。国旗の真ん中に描かれているレバノン杉の木。砂漠が多い地域と聞いていたので、砂漠の真ん中にレバノン杉の木がぽつんと立っている姿を想像して、妙に惹かれた。
時が下って、小学生の頃。日曜日の夜にテレビで流れる日立グループのCM「この木なんの木」の歌で出てくる木。この木の姿が、まさにレバノンの国旗に描かれているレバノン杉だと思い込んでしまった。レバノンは、実は緑豊かな国で、日本の会社(日立グループ)とも関係が深いことを知り、ますます魅力的にみえた。それが勘違いであることを知るのに、小学校高学年までかかった。
さらに時が下って、社会人となった頃。中東のとある国から帰国するときの空港でのこと。レバノン行きの出国ゲート付近で、フライトを待っている20~30人ほどの美女の姿がみえた。レバノンの女性は美しい。レバノンのことがまた印象に残った。
また時が下って、30代になった頃。カルロス・ゴーン(元・日産自動車社長)が日本からスーツケースに隠れてレバノンへ逃げたという報道が連日繰り広げられた。このセンセーショナルなニュースに、レバノンへの想いが蘇った。
いろいろな要素が積み重なって、自分の中では、「この木なんの木」の音楽が流れながら、あの木の下でカルロス・ゴーンと美女が腕組みをしながら、カメラ目線で並んで立っている姿を想像してしまう。そして、音楽が途切れると同時に、カルロス・ゴーンと美女はにやりと笑い、「ウェルカム・トゥ・レバノン」と言って幕が閉じられるだ。
レバノンへいつか行ってみたい。