
Windows 11 24H2/25H2で重大バグ発覚 Cドライブにアクセスできない深刻障害をMicrosoftが正式確認
Windows 11の最新セキュリティ更新後、一部のPCで「Cドライブにアクセスできない」という深刻な問題が発生していることが明らかになった。Microsoftはこの問題を正式に認め、現在Samsungと共同で原因調査を進めている。特にSamsung製ノートPCでの発生報告が多く、企業環境でも影響が広がっている可能性が指摘されている。
Windows 11アップデート後にCドライブが使用不能になる問題
2026年2月のPatch Tuesdayで配信されたセキュリティ更新プログラム「KB5077181(OS Build 26100.7840)」をインストールした一部の環境で、システムドライブであるCドライブにアクセスできなくなる重大な不具合が報告されている。
問題が発生すると、ユーザーは以下のようなエラーメッセージに直面する。
「C:\ is not accessible – Access denied」
この状態になると、OSの中心であるシステムドライブにアクセスできないため、実質的にPCの機能が大幅に制限される。多くのアプリケーションがCドライブにインストールされているため、通常の作業がほぼ不可能になるケースもある。
起動後すぐに発生する可能性もある深刻な障害
この不具合の厄介な点は、特別な操作をしなくても発生する点だ。例えば以下のような日常的な操作だけでエラーが発生することが確認されている。
・ファイルを開く
・アプリケーションを起動する
・管理者操作を実行する
これらの通常操作を行った際に、突然Cドライブへのアクセスが拒否されるケースがある。
さらに深刻な場合、以下のような連鎖的な問題が発生することも報告されている。
・OutlookやOfficeなどのアプリが起動できない
・Webブラウザが開かない
・Quick AssistなどのWindowsツールが利用不可
・PowerShellが起動できない
PowerShellの実行ファイル自体がCドライブ上にあるため、ドライブアクセスが遮断されると管理作業も行えなくなる。
管理者でも修復できないケースがある
さらに問題を深刻にしているのが、権限関連のエラーだ。
障害が発生した環境では、以下のような操作も失敗することがある。
・管理者権限の昇格
・Windows更新のアンインストール
・ログ収集や診断ツールの実行
つまり、ユーザー自身による復旧作業がほぼ不可能になるケースもある。企業環境ではIT管理者でも修復できない状況が発生する可能性があり、業務影響が懸念されている。
Samsung製ノートPCで多く報告
現在の調査では、この問題は主にSamsung製デバイスで発生しているとされる。特に次のモデルで報告が多い。
・Galaxy Book 4シリーズ
・Samsungの一般向けノートPC
世界各国から報告が上がっており、ブラジル、ポルトガル、韓国、インドなど複数の地域で確認されている。
影響を受けるWindowsバージョンは以下の通り。
・Windows 11 24H2
・Windows 11 25H2
なお、現時点ではWindows Server環境での被害は確認されていない。
企業ネットワークでも障害報告
IT管理者向けコミュニティでもこの問題が話題になっている。特にActive Directory環境で運用されているSamsung製ノートPCにおいて、NTFSのアクセス権限を変更できないという報告がある。
通常であれば管理者アカウントで修正できる権限設定も変更できないため、企業のシステム管理者にとっても対処が難しい状況になっている。
原因はSamsungアプリの可能性
Microsoftの最新の調査では、Samsungのソフトウェアが問題に関係している可能性が指摘されている。
特に注目されているのが、Samsungデバイスにプリインストールされている「Samsung Share」関連アプリだ。このソフトウェアとWindowsアップデートの組み合わせによって、システムドライブのアクセス権限設定に異常が発生している可能性がある。
技術的には、Cドライブのルートディレクトリに設定される「ACL(アクセス制御リスト)」が破損、または誤って適用されている可能性が高いとみられている。
ACLはWindowsのファイルアクセス権限を管理する重要な仕組みであり、ここが破損するとOSの動作に重大な影響を及ぼす。
現時点では公式修正は未提供
2026年3月13日時点で、Microsoftはこの問題を「調査中(Investigating)」として扱っており、正式な修正パッチや回避策はまだ公開されていない。
一部のユーザーコミュニティでは、ドライブのアクセス権限を手動で再設定する非公式な対処法が共有されているものの、企業環境や一般ユーザーが安全に実施できる方法としては推奨されていない。
今後ユーザーが取るべき対策
現状では次の対策が現実的とされている。
・Samsung製PCではアップデート適用を慎重に判断
・重要データのバックアップを確保
・企業環境ではテスト端末で検証後に展開
Windowsアップデートはセキュリティの観点で重要だが、今回のような深刻な不具合が発生するケースもある。特に企業環境では、段階的な更新管理がこれまで以上に重要になる。
MicrosoftとSamsungによる原因究明が進めば、今後数週間以内に修正パッチや回避策が公開される可能性が高い。Windows 11ユーザーは、最新の情報を注意深く確認しながらアップデート対応を行うことが求められる。