
Windowsエラー「ERROR_REDIR_PAUSED (72 / 0x48)」の原因と対処法:プリンター・ディスクが一時停止しているときにやるべきこと
Windowsで印刷やディスクアクセスを行った際に、突然「ERROR_REDIR_PAUSED (72 / 0x48)」が返ってきて処理が進まない——このエラーは、対象となる**プリンターまたはディスクデバイスが“一時停止(Paused)状態”**になっていることを示します。重要なのは、エラー自体が「なぜ止まったか」を教えてくれない点です。原因の切り分けと復旧手順を押さえておけば、復旧までの時間を大きく短縮できます。
- Windowsエラー「ERROR_REDIR_PAUSED (72 / 0x48)」の原因と対処法:プリンター・ディスクが一時停止しているときにやるべきこと
ERROR_REDIR_PAUSED (72 / 0x48) とは何か
ERROR_REDIR_PAUSEDは、Windowsのエラーコードの一つで、直訳すると「リダイレクト(転送)先が一時停止している」状態です。実務上は次の2パターンで遭遇しやすいです。
-
プリンター系:印刷キューやプリンター本体、共有プリンター(プリントサーバー含む)が一時停止
-
ディスク系:外付けドライブ、ネットワークドライブ、仮想ディスクなどが一時停止またはアクセス停止に近い状態
このエラーは、印刷・ディスク関連のAPI呼び出しで返ることが多く、アプリケーション側から見ると「操作不能」とだけ通知されます。
よくある発生シーン
1) 印刷が通らない・キューが詰まる
-
共有プリンターが管理者操作で「一時停止」になっている
-
印刷キューが停止中、または「オフラインで使用」に切り替わっている
-
スプーラー(Print Spooler)サービスが不調で、結果的に停止状態に見える
2) ネットワークドライブや外付けディスクにアクセスできない
-
メンテナンスやバックアップソフトが一時的にデバイスを止めている
-
ドライブ接続が不安定で、OSが保護動作として操作を止めている
-
権限・ポリシー・セキュリティソフトが絡み、利用側からは「Paused」に近い挙動になる
まず確認すべきポイント(最短復旧ルート)
ここからは「プリンター」と「ディスク」で分けて確認します。どちらが対象か不明な場合は、直前の操作が印刷かファイルアクセスかを手がかりにしてください。
プリンターが原因のとき:確認と復旧手順
手順1:プリンターの「一時停止」「オフライン」を解除
-
設定 → Bluetooth とデバイス → プリンターとスキャナー
-
対象プリンターを開き、キュー画面で以下を確認
-
「印刷を一時停止する」が有効になっていないか
-
「プリンターをオフラインで使用する」になっていないか
-
可能なら、プリンター本体の表示(液晶・LED)も確認し、紙詰まり・カバー開放・トナー切れなどで待機状態になっていないかを潰します。
手順2:印刷キューをクリアする(詰まり解除)
印刷ジョブが壊れていると、解除しても再び止まることがあります。キューを開き、保留・エラーのジョブを削除します。大量に詰まっている場合は、次の「スプーラー再起動」が早いです。
手順3:Print Spooler(スプーラー)を再起動
印刷系の停止はスプーラーで復旧することが多いです。
-
サービス(services.msc)を開く
-
Print Spooler を「再起動」
管理者権限のコマンドで行う場合は、次の流れが定番です。
-
スプーラー停止 → キュー削除 → スプーラー起動
(キュー削除は%SystemRoot%\System32\spool\PRINTERS内のファイル整理が絡むため、運用ルールに従って実施してください)
手順4:共有プリンター/プリントサーバー側も確認
クライアントPCで直らない場合、サーバー側で一時停止されているケースがあります。特に、管理者がメンテナンス中に「一時停止」へ切り替えたまま戻し忘れるのは典型です。
ディスクが原因のとき:確認と復旧手順
手順1:接続・電源・ケーブルを疑う(外付けの基本)
外付けHDD/SSD、USBメモリは「見えているが動かない」状態が起きます。
-
別ポートへ差し替え
-
ケーブル交換
-
セルフパワーHUBを避け、直挿し
-
外付けケースの電源を入れ直す
手順2:ディスクの状態を「ディスクの管理」で確認
ディスクの管理(diskmgmt.msc)で、対象が次の状態になっていないか見ます。
-
オフライン
-
初期化が必要
-
読み取り専用
-
ファイルシステム不明
「オフライン」ならオンライン化、「読み取り専用」ならポリシーや保護スイッチ(SDカード等)も含め確認します。
手順3:ネットワークドライブなら再接続・資格情報を更新
ネットワーク越しの共有ストレージで発生する場合、以下が効きます。
-
ドライブの割り当て解除 → 再割り当て
-
資格情報(ユーザー名/パスワード)の再入力
-
VPNや無線の品質確認(瞬断で“止まった”ように見える)
手順4:イベントビューアで「止めた主体」を探す
ERROR_REDIR_PAUSEDは「止まっている」事実しか示さないため、イベントログが決定打になります。
-
イベント ビューア → Windowsログ → システム / アプリケーション
-
プリンターなら「PrintService」関連ログ
-
ディスクなら「Disk」「Ntfs」「storahci」「iaStor」などの警告・エラー
ここで「一時停止にしたのが誰か(何か)」の手がかりが出ることがあります。バックアップソフト、監視ソフト、セキュリティ製品、更新処理などが関与していないかも併せて確認します。
開発者向け:アプリ側での扱い方と設計の勘所
1) リトライは“無条件”にしない
一時停止は解除されれば復旧しますが、無限リトライはユーザー体験を悪化させます。以下の方針が現実的です。
-
短い間隔で数回リトライ(指数バックオフ)
-
失敗が続けば「デバイスが一時停止中」のガイダンスを提示
-
プリンター/ディスクのどちらの操作かに応じた案内を出し分け
2) 事前チェックで失敗を早期化する
-
印刷:プリンター状態、スプーラー状態、既定プリンター確認
-
ディスク:パス到達性、空き容量、権限、共有接続状態
3) 関連エラーとセットで切り分ける
同時に起きやすいのが以下です。
-
ERROR_DEVICE_NOT_CONNECTED:接続自体が切れている
-
ERROR_ACCESS_DENIED:権限やポリシーで拒否
-
ERROR_INVALID_PARAMETER:引数やハンドル不整合
ERROR_REDIR_PAUSEDが出ているときも、根本は「接続不良」「権限」「設定不整合」にあることが多く、ログと周辺条件をセットで判断するのが近道です。
まとめ:このエラーは「止まっている」ので、止めた理由をログで突き止める
ERROR_REDIR_PAUSED (72 / 0x48) は、プリンターまたはディスクが一時停止状態のため、要求した操作が続行できないことを示すエラーです。ポイントは、エラー文だけでは原因が確定しないこと。プリンターなら「一時停止・オフライン解除」「キュー整理」「スプーラー再起動」、ディスクなら「接続確認」「ディスクの管理」「再接続」「イベントログ解析」を順に当てることで、最短で復旧に近づけます。ログを見れば、停止の“犯人”が人の操作なのか、ソフトの制御なのか、機器トラブルなのかが見えてきます。