
「このシステムのセキュリティ ログはいっぱいです」エラーを解決する方法(Windows対応)
Windowsで突然「The security log on this system is full(このシステムのセキュリティ ログはいっぱいです)」と表示され、ログオンや特定の操作が失敗したり、イベントが記録されなくなったりすると焦ります。これは“セキュリティ監査ログの容量上限に達し、ログの扱い方(上書き・停止・手動クリアなど)の設定次第で問題が表面化する”のが原因です。
ここでは、原因の切り分けから、最短で直す方法、再発防止までを一気に整理します。
このエラーが起きる仕組み(先に結論)
Windowsの「セキュリティ」イベントログには最大サイズがあり、満杯になるとログの保持ポリシーによって挙動が変わります。代表的には次のどれかです。
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ログがいっぱいになったらイベントを上書きしない設定
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**ログがいっぱいになったら監査を停止(またはログオン等を制限)**する環境設定
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ログサイズが小さすぎる/監査イベントが多すぎる(短時間で満杯になる)
つまり、直し方は基本的に「ログを空ける」か「容量を増やす」か「上書きできるようにする」の3系統です。
まず確認:影響範囲と前提
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作業には管理者権限が必要なことが多いです。
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会社PCやサーバーでは、ログの扱いが規程・監査要件に関わります。勝手に消すと問題になる場合があるため、可能なら「バックアップしてからクリア」を優先します。
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ドメイン参加PC(Active Directory配下)は、ローカル設定ではなくグループポリシーで上書きされることがあります。
最短で直す:イベントビューアで「バックアップ → クリア」
一番わかりやすく、復旧が早い方法です。
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イベント ビューアを開く
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Win + R→eventvwr.msc→ Enter
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左メニューで Windows ログ → セキュリティ を開く
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右側の操作で
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「ログの保存(名前を付けて保存)」(バックアップ)
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次に 「ログのクリア」 を実行
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これで空き容量が戻り、通常はエラーが止まります。
ただし「すぐまた満杯になる」場合は、次の再発防止の設定が必須です。
再発防止その1:セキュリティログの最大サイズを増やす
ログサイズが小さいと、監査が多い環境ではすぐ満杯になります。
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Windows ログ → セキュリティ を右クリック → プロパティ
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最大ログ サイズを増やす(例:256MB~1024MBなど、運用に合わせて)
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あわせて ログがいっぱいになったとき の設定を見直す(後述)
ポイント:
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サーバーや共有端末はイベント量が多いので、個人PCの感覚より大きめが無難です。
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ディスク容量に余裕があるかも確認してください。
再発防止その2:「ログがいっぱいになったとき」の挙動を適切にする
セキュリティログのプロパティには、満杯時の挙動があります。一般的に選択肢は次のイメージです。
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必要に応じてイベントを上書きする(推奨されることが多い)
→ 直近のログを残しつつ古いものから上書き。運用が安定しやすい。 -
イベントを上書きしない(手動クリアが必要)
→ 監査要件で「勝手に消えない」ことが重要な環境で採用されがち。満杯時に今回のエラーが出やすい。 -
ログを手動でアーカイブして保持する運用
→ “上書きはしないが、満杯前に定期回収する”という現実解。
会社・組織ルールがなければ、まずは 上書き設定+ログサイズ増加の組み合わせが、トラブルを起こしにくいです。
すぐ満杯になる人向け:監査イベントが増えている原因を潰す
「直したのに数時間~数日で再発」する場合、ログが増える原因があります。よくあるパターンは次の通りです。
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ログオン失敗が大量発生(パスワード違い、古い資格情報、サービスアカウントの失敗)
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特定アプリやサービスが監査対象になっている
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監査ポリシーが過剰(必要以上のカテゴリを成功・失敗とも記録)
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攻撃・スキャン的な挙動(サーバーで外部からの試行が多い)
対策の方向性:
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セキュリティログで、増加しているイベントの傾向(ログオン失敗など)を確認
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サービスやタスクに保存された資格情報(古いパスワード)を更新
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過剰な監査を見直す(組織ポリシーがあるなら管理者と相談)
コマンドで対処したい場合(管理者向け)
GUIが開けない/リモートで手早くやりたい場合に使えます。
セキュリティログのクリア(注意:消える)
管理者としてコマンドプロンプトを起動して実行します。
wevtutil cl Security
クリア前にエクスポートして保存(推奨)
wevtutil epl Security C:\Temp\SecurityLogBackup.evtx
wevtutil cl Security
※保存先のフォルダ権限・空き容量に注意してください。
ドメイン環境で直らないとき:グループポリシーを疑う
ローカルで設定しても戻る場合、組織のポリシーで以下が指定されている可能性があります。
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セキュリティログの最大サイズ
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満杯時の挙動(上書き禁止など)
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監査ポリシー(大量に記録する設定)
この場合は、端末単体での対処ではなく、管理者がポリシー側を調整する必要があります。
まとめ:安全に直して、再発を止めるチェックリスト
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まずは 「保存(バックアップ)→ クリア」 で緊急復旧
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次に ログサイズを増やす
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さらに 満杯時の挙動(上書きの可否) を運用に合わせて見直す
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早期再発するなら ログが増える原因(失敗ログオン・過剰監査など) を潰す
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組織PCなら グループポリシー の影響を確認
このエラーは「ログのせいで困る」状態を、設定と運用で「ログが役に立つ」状態に戻すのがゴールです。上の手順で直しつつ、再発防止まで一気に仕上げれば、同じトラブルに振り回されなくなります。