
OpenClawエラー完全攻略:エラー文で即特定できる「原因別」トラブルシューティング辞典
OpenClawで赤いエラーが出たとき、闇雲に調べるより「エラー文字列をそのまま手がかりにして、最短で直す」ほうが確実です。本記事では、よくあるエラーを原因グループ別に整理し、まず試すべき即効策(Quick Fix)と、再発を防ぐための確認ポイントまでまとめます。
- OpenClawエラー完全攻略:エラー文で即特定できる「原因別」トラブルシューティング辞典
まずは最短ルート:エラー文を“そのまま”検索する
OpenClawのエラー解決で最も効くのは、表示された赤いエラー文字列をコピーして一致検索することです。ブラウザや記事内検索(Ctrl + F)で、エラー文の一部ではなくできるだけ全文に近い形で探すと、同じ原因に直行できます。
次に、エラーを大きく4つの原因グループに分けて考えると迷いません。
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Group 1:インストール・CLI起動(Windows/macOSの環境依存)
ENOENT、EINVAL、spawn npm など -
Group 2:プラグイン・メタデータ(package.json / モジュール不足)
openclaw.extensions、Cannot find module など -
Group 3:Docker・権限(Linux/Dockerの所有者・権限)
EACCES、mkdir失敗、設定ファイル書き込み不可 -
Group 4:性能・ハードウェア(GPU/VRAM/推論速度)
CUDA Out of Memory、tokens/sec低下など
3秒切り分け:あなたの状況はどれ?
まずは「どの土俵の問題か」を当てにいきます。
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Windowsで新規導入直後に躓いた/CLIが起動しない → Group 1
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プラグイン系のエラーやpackage.json関連 → Group 2
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Dockerでmkdirや設定保存が失敗/permission denied → Group 3
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動くけど遅い、GPUメモリが足りない → Group 4
現場の鉄則:Group 1が連続するなら“環境を疑う”
ENOENTや権限、PATHのような環境エラーが2つ以上続くなら、コードやOpenClaw自体よりも、OS・権限・Node/npmの配置など「足場」の問題である可能性が高いです。ここで消耗すると、同じ壁に何度も当たります。いったん環境の前提を整えるのが近道です。
Group 1:インストール&CLI(新規導入で多い)
対象:Windows / macOS
キーワード:ENOENT EINVAL spawn npm install.ps1
1) npm error code ENOENT(install.ps1)
症状:PowerShell実行時にinstall.ps1絡みでENOENT
まず試す:PowerShellを一度閉じて、新しいウィンドウを開き直す
解説:古いセッションがPATHや実行ポリシーを掴んだままだと、ファイル参照や呼び出しが失敗することがあります。開き直しで直るケースは意外に多いです。
2) Failed to start CLI: Error: spawn npm ENOENT
症状:CLI起動時にnpmを呼べず失敗
まず試す:Node.js 18以上のLTSを標準パスに再インストール
確認ポイント:
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npmが正しく入っているか(Node同梱のnpm)
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PATHが壊れていないか
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既存のNodeが複数混在していないか
3) spawn npm ENOENT(Windows)
症状:Windowsでnpmが見つからない
まず試す:where.exe npm を実行し、何も出なければNode LTSを入れ直す
解説:where.exeでnpmの実体が出ない場合、PATH未設定か、インストール先が想定外の可能性が高いです。手作業でPATHをいじるより、標準構成へ戻すほうが安定します。
4) Failed to start CLI: Error: spawn EINVAL
症状:起動時にEINVAL(無効な引数)
まず試す:PowerShellを管理者として実行
解説:ファイル作成・実行周りで権限不足が混ざると、EINVALとして表に出ることがあります。まず管理者で再現するか確認し、権限が原因かを切り分けます。
Group 2:プラグイン&エコシステム(package.json・モジュール不足)
対象:クロスプラットフォーム
キーワード:package.json missing module openclaw.extensions
1) package.json is missing openclaw.extensions field
症状:openclaw.extensionsが無いと言われる
まず試す(Quick Fix):openclaw plugins install @openclaw-extensions/channels
解説:プラグインが前提の構成なのに、メタデータ(拡張フィールド)や導入が不足している状態です。まず該当プラグインを入れて、構成を揃えます。
2) Cannot find module '@mariozechner/clipboard-linux-arm-gnueabihf'
症状:特定モジュールが見つからない(ARM系で出やすい)
まず試す(Quick Fix):npm install -g openclaw@latest
解説:古いopenclawや依存関係が残っていると、特定環境向けモジュール解決に失敗します。最新版へ上げて依存関係を更新するのが最短です。
Group 3:Docker&権限(permission denied系は所有者で決まる)
対象:Docker / Linux
キーワード:EACCES permission denied mkdir openclaw.json
1) Error: EACCES: permission denied, mkdir '/home/node/.openclaw'
症状:ディレクトリ作成がpermission denied
まず試す(Quick Fix):chown -R 1000:1000 /home/node/.openclaw
解説:コンテナ内ユーザーIDと、ボリューム側の所有者がズレるとmkdirが失敗します。OpenClawが書き込む先ディレクトリの所有者を合わせるのが基本です。
2) Error: EACCES: permission denied(openclaw.json)
症状:設定ファイル書き込み時に権限エラー
まず試す(Quick Fix):chown -R node:node /home/node/.openclaw
解説:ディレクトリは作れても、ファイル更新権限が無いケースがあります。所有者をnodeに揃えると解決しやすいです。再発する場合は、マウント設定(ホスト側権限)も見直してください。
Group 4:性能&ハードウェア(動くけど苦しいを解消)
対象:GPU / VRAM / 推論速度
キーワード:CUDA Out of Memory num_ctx model tokens/sec
1) CUDA Out of Memory(GPUメモリ不足)
症状:実行中にOOMで停止
まず試す:
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num_ctxを 2048 など小さめに下げる -
より軽いモデル(例:8Bクラス)へ切り替える
考え方:コンテキスト長やモデルサイズはVRAMを直撃します。まずは「文脈を短く」「モデルを軽く」で安定稼働を優先し、その後に品質と速度のバランスを調整します。
2) 推論が遅い(1トークン数秒レベル)
症状:出力が極端に遅い、待ちが長い
まず確認:
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GPUが実際に使われているか(CPU推論になっていないか)
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VRAM逼迫でスワップ的な挙動になっていないか
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バックグラウンドでGPUを食うプロセスが無いか
対策の方向性:速度問題は「モデルの重さ」「GPU利用状況」「メモリ余裕」の3点セットです。まずはOOM対策と同様に、コンテキストやモデルを落として挙動が改善するかを見れば、原因が絞れます。
仕上げ:直った後にやる“再発防止”チェック
最後に、同じエラーを繰り返さないための要点だけ押さえます。
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Group 1系:Nodeのバージョン・インストール先・PATHの一貫性を保つ(混在させない)
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Group 2系:プラグイン導入手順を固定化し、package.jsonの前提フィールドを揃える
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Group 3系:DockerのユーザーIDとボリューム所有者を一致させる(EACCESはここで決まる)
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Group 4系:まず安定稼働(OOM回避)→ 次に速度最適化、の順で調整する
エラー文は“敵”ではなく、原因へ最短で案内してくれるログです。表示された文字列を正確に拾い、グループに当てはめてQuick Fixから試すだけで、解決までの時間は一気に縮まります。