
Asahi LinuxでQEMUにWindows 11を入れると止まる原因と解決策:TPM(swtpm)とメモリ設定で解消する
Asahi Linux(Fedora Asahi Remix)上でQEMUを使い、Windows 11(ARM64)をインストールしている途中に、キー入力やエディション選択までは進むのに、インストール画面で弾かれて先へ進めない──この症状は「Windows 11の必須要件チェック」に引っかかっている可能性が高いです。特に多いのが、TPM 2.0相当の欠如と、割り当てメモリ不足です。ここでは、最短で詰まりどころを潰し、インストールを前に進めるための手順をまとめます。 Reddit+2Microsoft+2
まず疑うべき「Windows 11の必須要件」:TPM・Secure Boot・メモリ
Windows 11はインストール時にハード要件をチェックします。代表的な最低条件として、RAM 4GB以上、UEFI(Secure Boot対応)、そしてTPM 2.0が挙げられます。ホスト側がApple Siliconであっても、VM(仮想マシン)として起動する以上、ゲストから見てこれらが“あるように見える”構成にしないと、セットアップの途中で止まりやすくなります。 Microsoft+1
Asahi Linux側の前提:virt-manager一式が前提にならないケースがある
Asahi Linuxの公式ドキュメントでは、環境によってはdnf install @virtualization(virt-manager/libvirt など一式)が「非サポート・壊れている可能性がある」と注意が書かれており、QEMUコマンド(または起動スクリプト)で組む流れが基本になります。GUIで詰まっている場合でも、原因の切り分けと解決は「QEMUオプションで要件を満たす」が近道です。 asahilinux.org
解決策1:VMのメモリ割り当てを4GB以上にする
Windows 11の最低要件が4GBなので、QEMUの-mが2GBなどになっていると、それだけで弾かれることがあります。実際、同様の詰まりで「4GB以上に増やす」が解決策として挙がっています。 Reddit+1
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起動スクリプト(例:
win11.sh)の-m 2Gを-m 4G(余裕があれば6Gや8G)に変更 -
併せて
-smp(CPUコア数)も現実的な範囲で増やすと体感が改善しやすい
例(差分イメージ):
# 変更前
-m 2G \
# 変更後(最低ライン)
-m 4G \
解決策2:TPM 2.0を用意する(swtpm+QEMUのTPMデバイス)
Windows 11のインストールで最も刺さりがちなのがTPMです。物理TPMをパススルーできない/したくない場合は、**swtpm(ソフトウェアTPM)**で「仮想TPM 2.0」を用意します。 GitLab+1
2-1. swtpmをインストール
Fedora系なら以下が基本です(swtpm-toolsも入れておくと周辺コマンドが揃います)。 Fedora Project+1
sudo dnf install swtpm swtpm-tools
2-2. swtpmを起動(TPM2モード)
VM用ディレクトリ内にTPM状態保存先を作り、ソケットで待ち受けます(例)。 qemu.org+1
mkdir -p ./tpmstate
swtpm socket --tpm2 \
--tpmstate dir=./tpmstate \
--ctrl type=unixio,path=./tpmstate/swtpm-sock
2-3. QEMU起動オプションにTPMを追加(aarch64はデバイス名に注意)
ARM64(qemu-system-aarch64)の場合、TPMデバイスは**tpm-tis-device**を使う例が一般的です(x86_64のtpm-tisと名前が違うのが落とし穴)。 openSUSEウィキ+1
qemu-system-aarch64の引数へ、次を追加します:
-chardev socket,id=chrtpm,path=./tpmstate/swtpm-sock \
-tpmdev emulator,id=tpm0,chardev=chrtpm \
-device tpm-tis-device,tpmdev=tpm0 \
これでゲストOSからTPMが見えるようになり、Windows 11セットアップの要件チェックを通しやすくなります。 GitLab+1
それでも進まないときのチェックリスト
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UEFIで起動しているか:Asahiの手順でもUEFIファームウェア(edk2)を指定しています。BIOS相当だと要件で止まることがあります。 asahilinux.org+1
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ISOがARM64版か:AsahiのガイドでもWindows 11 ARM64(Professional)を案内しています。x64 ISOだと別問題になります。 asahilinux.org
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ストレージが見えない問題はVirtIOドライバ:インストール先のドライブ一覧が空なら、VirtIOドライバ読み込みが必要です(Asahi手順の「Load Driver」)。 asahilinux.org
まとめ:詰まったら「4GB以上のRAM」と「TPM(swtpm)」が最優先
Windows 11のインストールが途中で止まる場合、まずはRAMを4GB以上にし、次にswtpmでTPM 2.0を用意してQEMUへ接続するのが最短ルートです。要件はMicrosoftが明示しており、VMでも例外ではありません。 Microsoft+2マイクロソフトサポート+2
上の手順を入れたうえで起動スクリプトを整えると、セットアップが一気に前へ進むはずです。