
Windows 11 25H2(OS build 26200)は、24H2と同じ基盤を使う小さめの更新(enablement package=有効化パッケージ)として段階配信されました。だから「軽いはず」と油断しがちなんですが、現場だとピンポイントで刺さる不具合が出ています。特に仕事PCで困りやすいのが、IIS(Webサーバー)接続断、スマートカード認証の破綻、WinRE(Windows Recovery Environment=Windows回復環境)でUSBキーボード/マウスが効かない、そしてタスクマネージャーが“閉じても残る”問題。今日はこのへんを、発生条件→原因→いま効く対処、の順でまとめます。 (Windows Blog)
- まず確認:あなたの25H2は「どのビルド」?
- 不具合1:IISサイトが落ちる/ERR_CONNECTION_RESETが出る
- 不具合2:タスクマネージャーが閉じても裏で増殖する
- 不具合3:WinREでUSBキーボード/マウスが効かない
- 不具合4:スマートカード認証が通らない/証明書系が壊れる
- 不具合5:共有ネットワーク上の.msuで更新すると失敗する
- そもそも25H2がWindows Updateに出てこない:仕様?不具合?
- コメント欄:あなたの症状、どれでした?
まず確認:あなたの25H2は「どのビルド」?
同じ25H2でも、入っているKB(累積更新プログラム)で症状が出たり消えたりします。 (Microsoft Learn)
(1) Win + R を押して「winver」と入力し、バージョンとOSビルド(例:26200.6899 など)を確認します。
(2) 設定 → Windows Update → 更新の履歴 で、KB番号(例:KB5066835、KB5067036)も見ます。
目安として、2025-10-14公開のKB5066835はOS Builds 26200.6899(25H2)に該当します。ここが“分かれ道”になりがち。 (Microsoft Learn)
不具合1:IISサイトが落ちる/ERR_CONNECTION_RESETが出る
HTTP.sysが絡む環境だと、IISが「接続リセット(Connection reset)」系でコケることがあります。 (マイクロソフトサポート)
何が起きる?
ブラウザ側では「ERR_CONNECTION_RESET」みたいな表示、IIS側はlocalhostでも不安定、という報告が出ました。Microsoft側の説明だと、HTTP.sysを使うWebサーバー(IIS等)が更新後に受信HTTP要求をうまく扱えず問題が出る、という整理です。 (マイクロソフトサポート)
発生日時とバージョン
・原因になりやすい更新:KB5066835(2025年10月14日公開、OS Build 26200.6899)など (マイクロソフトサポート)
・修正:KB5067036(2025年10月28日公開、OS Build 26200.7019)で対応扱い (マイクロソフトサポート)
対処
(1) 設定 → Windows Update →「更新プログラムのチェック」。
(2) 出てきた更新を入れる。
(3) ここ大事、更新が無くても一度再起動します。
(4) IIS環境なら、再起動後に localhost / 実URL の両方で確認。
「結局アップデートかよ…」ってなるけど、ここは素直に最新へ寄せた方が早いです。 (マイクロソフトサポート)
不具合2:タスクマネージャーが閉じても裏で増殖する
taskmgr.exeが“見えないまま残り続けて”リソースを食うのがポイントです。 (マイクロソフトサポート)
何が起きる?
×で閉じたはずなのに、再度開くと前のインスタンスが裏に残っていて、積み重なると重くなる。Microsoftの説明でも、Processes(プロセス)/ Details(詳細)に複数出て性能影響があり得る、とされています。 (マイクロソフトサポート)
発生日時と公式対応
・きっかけ:KB5067036で「既知の問題(Known issues)」として言及 (マイクロソフトサポート)
・対応:KB5068861で解消、と明記されています (マイクロソフトサポート)
その場しのぎの終わらせ方
(1) Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く。
(2) 「プロセス」または「詳細」で Task Manager / taskmgr.exe を探す。
(3) 「タスクの終了」。
でも根本は、KBを進めること。ここケチるとまた戻ります。 (Guiding Tech)
不具合3:WinREでUSBキーボード/マウスが効かない
回復環境だけ入力が死ぬので、いちばん焦るやつです。 (マイクロソフトサポート)
発生条件
Microsoftの説明では、2025年10月のセキュリティ更新(KB5066835)後に、WinRE内でUSBデバイス(キーボード/マウス)が機能しない。Windows本体では普通に動くのに、回復画面だけ操作できない…という地味に凶悪な挙動です。 (マイクロソフトサポート)
対処(公式)
・修正:KB5070773で対応、と明記されています (マイクロソフトサポート)
いま詰んでる人向けに言うと、更新適用前提なので「回復できないのに更新しろ?」問題が起きます。タッチ対応機ならタッチで進める、PS/2機器が刺さるならそれで突破、回復ドライブがあるなら迂回、という現実路線になります(理不尽だけど)。 (Guiding Tech)
不具合4:スマートカード認証が通らない/証明書系が壊れる
原因は“CSP→KSP強制”という暗号周りの設計変更で、刺さる環境が明確に偏ります。 (マイクロソフトサポート)
何が起きる?
ログオン(sign-in=サインイン)や証明書(certificate=証明書)認証、署名、32bitアプリ側のスマートカード参照などが突然ダメになるケースが出ました。MicrosoftはKB5066835で、RSAベースのスマートカード証明書に「KSP(Key Storage Provider=キー ストレージ プロバイダー)」利用を要求する強化を入れた、と書いています。これが合わないと崩れます。 (マイクロソフトサポート)
発生日時と公式ステータス
・発火しやすい更新:KB5066835(2025年10月14日公開) (マイクロソフトサポート)
・Microsoft Release Healthでは、スマートカード認証問題を2025年10月に確認し、2025年10月22日に解決(Resolved=解決済み)として扱っています(ただし環境依存は残りがち)。 (Microsoft Learn)
まず効く回避策(レジストリ)
Guiding TechとMicrosoftの手順がほぼ同じです。レジストリは怖いけど、ここは“戻せる前提”でやる人が多い。 (Guiding Tech)
(1) Win + R → regedit → 管理者で起動。
(2) HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Cryptography\Calais を開く。
(3) DisableCapiOverrideForRSA が無ければ作成(DWORD想定)、あればそれを開く。
(4) 値を 0 に設定。
(5) 再起動。
※Microsoftの案内でも、このキーで回避する流れになっています。 (Microsoft Learn)
他ユーザーの報告(現場の温度感)
たとえばr/sysadminでは、KB5066835適用後にコード署名が壊れたという投稿があり、signtool.exe が「No certificates were found…」になる、と書かれています。企業・開発・証明書運用の人ほど直撃しやすいタイプ。 (Reddit)
さらにInsiderビルドの段階でも「特定スマートカードのドライバーがエラー31(error 31)になる問題を修正した」と明記されたことがあり、この系統が“ずっと擦られてる”のは正直いやな予感。 (Windows Blog)
不具合5:共有ネットワーク上の.msuで更新すると失敗する
.msuをネットワーク共有からWUSAで当てる運用だと、失敗するケースがあります。 (Guiding Tech)
Guiding Techの説明では、共有場所に置いたWindows Update Standalone Installer(WUSA)用の .msu を複数バージョン混在で扱うとコケやすい、という話でした。対処は単純で「.msuをローカルに置いてから実行」。再起動して15分ほど待って、設定側の更新結果で確認、という流れ。地味だけど、情シス現場だとわりと起きます。 (Guiding Tech)
そもそも25H2がWindows Updateに出てこない:仕様?不具合?
“段階配信+保護措置(safeguard hold=セーフガード保留)”で、出ないPCは普通に出ます。 (The Verge)
The Vergeは、25H2が2025年9月30日に配信開始で、小さなenablement packageとして提供され、互換性の懸念がある端末にはセーフガード保留で出さない場合がある、と伝えています。 (The Verge)
(1) 設定 → Windows Update。
(2) 「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する(Get the latest updates as soon as they’re available)」をオン。
(3) 「更新プログラムのチェック」。
(4) それでも出ないなら、あなたのPCは“いまは待て”判定の可能性が高いです。 (Windows Central)
どうしても急ぐ場合、Windows Centralは Windows Update / Installation Assistant(インストール アシスタント)/ Media Creation Tool(メディア作成ツール)/ ISO の4ルートを整理しています。ただし、24H2→25H2は軽いが、23H2やWindows 10からは再インストール寄りになるので、業務PCはほんと慎重に。don’t rush…ってやつ。 (Windows Central)
コメント欄:あなたの症状、どれでした?
“同じKBでも、当たる人と当たらない人”が出るので、環境共有がいちばん効きます。
たとえば「スマートカードのメーカー名」「証明書の用途(ログオン/署名)」「32bitアプリの有無」「IISがlocalhostで死ぬか」「WinREでUSBが死んだか」、このへんだけでも情報価値が跳ねます。
書き方のテンプレ、置いときます。気楽にどうぞ。
(1) 端末:個人/会社、Home/Pro/Enterprise
(2) バージョン:25H2(OS build 26200.xxxx)
(3) 直近KB:KB5066835 / KB5067036 / KB5068861 など
(4) 症状:ERR_CONNECTION_RESET / スマートカード / WinRE USB / taskmgr.exe など
(5) 直った方法:更新、レジストリ、KIR(Known Issue Rollback=既知の問題のロールバック)…etc
あなたはどれに当たりました? それとも「自分は平和だった」側? その報告も、実はめちゃ助かります。