
2025年12月16日ごろから、「Windowsの更新を入れたら、WSL(Windows Subsystem for Linux/Windows上でLinuxを動かす仕組み)だけVPNの社内リソースに届かない」という声が一気に増えています。仕事でWSLを使い、Cisco Secure Client(旧AnyConnect)やOpenVPN(オープンブイピーエヌ)など“企業VPN”を噛ませている人ほど直撃しやすいタイプ。Windows本体は繋がるのに、WSL内だけが詰まる……これ、地味にキツいです。 (bleepingcomputer.com)
- 何が起きてる?「WindowsはOK、WSLだけNG」という分断
- 発生時期と影響する更新プログラム
- 典型症状:エラー表記と、地味に刺さるログ
- 原因:Microsoftが挙げた「ARP不応答」がかなり核心
- どのVPN/ユーザーが刺さりやすい?対象ユーザー層を整理
- 公式対応状況:修正は?回避策は?
- いま取れる現実的な対処:mirrored modeをいったん外す
- 切り分けチェック:自分が“この不具合”に当たってるか?
- ついでに:VPN絡みの混乱、実は他でも起きてる(SoundCloud 403)
- 朗報:白フラッシュ(白い点滅)は直ったケースもある
- コメント欄をフォーラム化したい:あなたの環境、教えて
- まとめ:当面の結論は「mirroredを外して耐える」が強い
何が起きてる?「WindowsはOK、WSLだけNG」という分断
WSLの中からだけ社内ネットワークへ到達できず、エラーが「No route to host(ホストへの経路がありません)」になりがちです。 (bleepingcomputer.com)
ポイントは“VPN自体が死んだ”というより、“WSLのネットワーク方式とVPNの相性が、特定の更新以降で崩れた”ニュアンス。Windowsホスト側(普段のEdgeやPowerShell)では同じ宛先にアクセスできるのに、WSL(Ubuntuなど)からだけ届かない、という報告が典型です。 (bleepingcomputer.com)
発生時期と影響する更新プログラム
起点として名指しされているのは、2025年10月28日公開のプレビュー更新「KB5067036(OS Builds 26200.7019 / 26100.7019)」以降です。 (マイクロソフトサポート)
Microsoftのサポート文書では、Windows 11 25H2/24H2向けのKB5067036(Preview/プレビュー)を入れた後、または“それ以降の更新”で、WSLのmirrored networking mode(ミラード・ネットワーキング・モード)が一部サードパーティVPNで問題を起こす、と明記されています。 (マイクロソフトサポート)
実際、GitHubのWSL公式リポジトリでは、2025年11月のセキュリティ更新「KB5068861」で壊れた、という形の報告も出ています(ただし根っこは「KB5067036以降の系統」で語られがち)。 (GitHub)
典型症状:エラー表記と、地味に刺さるログ
画面上の決定打は「No route to host」ですが、ログは「connect() failed: 101」などLinuxっぽい失敗が混ざります。 (GitHub)
WSL側で社内ホストへpingやsshを投げた瞬間に落ちる、あるいは名前解決から不穏になる、という報告もあります。WSL GitHub Issueでは、getaddrinfo() failed: -5 や connect() failed: 101 が並んでいた例が出ています(数字だけ見ると「何それ…」ですが、要は“繋げに行く道が作れてない”方向の失敗)。 (GitHub)
原因:Microsoftが挙げた「ARP不応答」がかなり核心
原因は「VPNの仮想インターフェースがARP(Address Resolution Protocol/アドレス解決プロトコル)要求に応答しない」ことだと説明されています。 (マイクロソフトサポート)
ARPはざっくり言うと「このIPアドレスの相手って、どのMACアドレス(機器の識別子)?」を問い合わせる仕組みです。mirrored modeは“Windows側のネットワークインターフェースをLinux側へミラーする”新しい構造で、VPN互換性の改善もメリットとして掲げられていました。なのに今回、その“ミラー”と“VPN仮想NIC”の会話が噛み合わず、WSL側だけが経路を作れない……という絵です。 (Microsoft Learn)
どのVPN/ユーザーが刺さりやすい?対象ユーザー層を整理
影響が濃いのは「企業VPN+WSL2+mirrored mode有効」の組み合わせで、家庭のWindows Home/Pro単体利用は当たりにくいとされています。 (マイクロソフトサポート)
Microsoftは、Cisco Secure Client(旧Cisco AnyConnect)とOpenVPNが影響例として挙がっている、と書いています。さらに「DirectAccess(ダイレクトアクセス:企業向けのリモートアクセス機構)」など“企業リソースへの到達”が主戦場で問題になる、とも。 (マイクロソフトサポート)
逆に言うと、「WSLは入ってるけどmirrored modeは使ってない(デフォルトのNAT)」とか、「VPNは使うがWSLから社内へは繋いでない」なら、気づかずにスルーしてる人も多いはずです。ここ、落とし穴。
公式対応状況:修正は?回避策は?
現時点で公式は“調査中(under investigation)”で、修正時期も具体的な回避策も未提示です。 (マイクロソフトサポート)
サポート文書の「Workaround(回避策)」欄が、事実上「調査して後で共有するね」で止まっています。だからこそ、現場では“mirrored modeを一旦やめる”が最も現実的な暫定策として流通しています(公式が言い切ってはいないけど、症状の構造的に効きやすい)。 (マイクロソフトサポート)
いま取れる現実的な対処:mirrored modeをいったん外す
応急処置としては「WSLをNAT(Network Address Translation/ネットワークアドレス変換)に戻す」が一番手堅いです。 (Microsoft Learn)
手順はやること自体は単純です。怖いのは“どこを触ったか分からなくなる”ことなので、バックアップだけ丁寧に。
(1) Windowsのユーザーフォルダにある「.wslconfig」を探します(例:C:\Users\<ユーザー名>\.wslconfig)。
(2) 念のため、同じ場所にコピーを作って退避します(ファイル名を.wslconfig.bakなどに)。
(3) .wslconfigを開き、networkingMode=mirrored が書いてある場合は削除するか、いったん記述を外します(=デフォルトのNAT動作に戻す狙い)。
(4) PowerShellで wsl --shutdown を実行してWSLを完全停止します。
(5) VPNをいったん切断→再接続してから、WSLを起動し直して疎通確認します。
mirrored modeのメリット(IPv6対応やLANからWSLへ直接到達など)が必要で有効化していた人ほど、ここは悩ましいはず。なのでコメント欄で「mirroredを捨てたら何が困ったか」もぜひ共有してほしい。あなたの詰まりポイント、同じ人が絶対いる。
切り分けチェック:自分が“この不具合”に当たってるか?
見分け方は「Windowsホストは届くのに、WSLだけ届かない」+「mirrored modeが有効」+「KB5067036以降」が揃うかです。 (マイクロソフトサポート)
確認するときは、OSビルド(例:26200系/26100系)と、入っているKB、WSLのバージョン、VPNクライアント名の4点が揃うと判断が速いです。WSL GitHubの報告例だと、Windows 11 24H2/25H2、WSL 2.6.x、Kernel 6.6.87.2-1、Cisco AnyConnect系、そして .wslconfig に networkingMode=mirrored が書いてある、みたいな並びが見えます。 (GitHub)
ついでに:VPN絡みの混乱、実は他でも起きてる(SoundCloud 403)
SoundCloudでもVPN利用者が403(Forbidden/アクセス拒否)になる障害が続き、設定変更が原因で復旧対応中と説明されています。 (bleepingcomputer.com)
「VPNって便利ツールでしょ?」で済まない国・地域や事情もあるので、この手の障害は感情面でも燃えやすい。Redditでは「VPNが唯一の手段なのに遮断された」という切実な投稿も出ています。 (Reddit)
朗報:白フラッシュ(白い点滅)は直ったケースもある
別件ですが、KB5070311で起きたエクスプローラーの白フラッシュは、KB5072033で修正されたと案内されています。 (マイクロソフトサポート)
最近の更新は「直る話」も「壊れる話」も同時に流れてくるので、情緒が追いつかないんですよね…。でも少なくとも、白フラッシュは“Known issue(既知の問題)→修正”の流れがはっきりしていました。 (マイクロソフトサポート)
コメント欄をフォーラム化したい:あなたの環境、教えて
同じ「No route to host」でも条件が微妙に違うので、再現条件を集めると次の一手が見えます。 (マイクロソフトサポート)
書ける範囲でいいので、こんな順で置いていってください。文章のままでもOK、短くてもOK。
まずWindowsのバージョンとOSビルド(例:Windows 11 25H2 / 26200.x)。次に問題が出たKB(例:KB5067036、KB5068861、KB5072033など)。次にWSLのバージョン(例:2.6.1.0 / 2.6.2.0)。次にVPN(Cisco Secure Client、OpenVPNなど)。最後に .wslconfig で mirrored modeを使っているか、そして出たエラー文(No route to host、connect failed 101…みたいなやつ)。 (マイクロソフトサポート)
まとめ:当面の結論は「mirroredを外して耐える」が強い
企業VPN+WSL mirroring運用の人は、修正が来るまでNATへ戻すのが一番安全寄りの暫定策です。 (マイクロソフトサポート)
あなたはどっち派ですか?「mirroredの恩恵が大きいから死守したい」か、「仕事が止まるから一旦オフ」か。あと、Cisco系とOpenVPN系で体感差があるのかも気になります。コメント欄で、遠慮なく“生の環境”を投げてください。