
2025年12月10日ごろから配信が始まったWindows 11の累積更新プログラム「KB5072033」。これを入れてから「ゲーム中にDirectX(3D描画用のAPI)が落ちる」「DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG(デバイスハングエラー)が出て強制終了する」「AMDのGPUドライバーがタイムアウトする」という声と、「やっとクラッシュが直った」という真逆の声が同時に飛び交っています。(PCWorld)
この記事では、主にAMD Radeonユーザー、とくにBattlefield 6やCall of Duty: Black Ops 7、ARC RaidersなどDX12(DirectX 12)系タイトルで遊んでいるWindows 11ユーザー向けに、KB5072033とDXGI_ERROR_DEVICE_HUNGエラーの関係を整理しつつ、「いま何をすべきか」をフォーラム感覚でまとめていきます。
- KB5072033とは何者か?いつ・どの環境に落ちてくるアップデートか
- 発生していたエラーの正体:DXGI_ERROR_DEVICE_HUNGとは何か
- KB5070311 → KB5072033で何が変わったのか:AMD GPUクラッシュはどこまで直った?
- インターフェース統一・ダークモード改善という“副作用”も
- それでもエラーが出る人へ:原因は「OSだけ」ではない
- 実践チェックリスト:DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG/REMOVEDがまだ出る人の手順
- よくある疑問Q&A(ここからは半分フォーラム感覚でどうぞ)
- まとめ:まずは「KB5072033+最新ドライバー」を共通土台にしよう
KB5072033とは何者か?いつ・どの環境に落ちてくるアップデートか
まず前提から押さえておきます。KB5072033は、Windows 11の2025年12月の月例セキュリティ更新(Patch Tuesday)であり、基本的に“必須”扱いのアップデートです。
配信は2025年12月9日(米国時間)に開始され、日本では2025年12月10日前後からWindows Updateに降ってきています。(BleepingComputer)
対象バージョンは主に以下の通りです。
・Windows 11 バージョン25H2 / 24H2(KB5072033)
・OSビルドはインストール後、26200.7462(25H2)または26100.7462(24H2)になるとMicrosoftが案内しています。(Microsoft サポート)
この更新には、
・12月分のセキュリティ修正(脆弱性パッチ)
・先月のオプションプレビュー更新(KB5070311など)で入った非セキュリティ修正の取り込み(Microsoft サポート)
が含まれており、「入れない」という選択肢は現実的にはかなり厳しいアップデートです。特にゼロデイ(未修正のまま悪用されていた脆弱性)も1件ふくまれていると報じられており、企業環境では急いで適用しているところが多いはずです。(CyberInsider)
一方でこのKB5072033は、UI(ユーザーインターフェース)の統一や「暗いテーマ(ダークモード)」の徹底、ポータブルゲーミングPC向けの改善など、見た目・使い勝手のアップデートも盛り込まれています。(Windows Central)
発生していたエラーの正体:DXGI_ERROR_DEVICE_HUNGとは何か
では、本題のエラーです。ゲームが落ちるとき、多くの人はこんなメッセージを見ていました。
・DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG(デバイスがハングしたというDirectXのエラー)
・DXGI_ERROR_DEVICE_REMOVED(GPUが取り外された扱いになったエラー)
・DirectX Error / DirectX function "GetDeviceRemovedReason" failed(DirectX関数GetDeviceRemovedReasonに失敗)
・The GPU will not respond to more commands(GPUがこれ以上の命令に応答しない)といった英語メッセージ
Battlefield 6や他のDX12ゲームのフォーラムやRedditには、まさにこの文字列がずらっと並んでいます。(reddit.com)
これらのエラーは、短く言えば「GPUドライバーがクラッシュして、Windows側が“もうダメだ”と判断した」状態です。原因として典型的なのは、
・GPUドライバー自体のバグ
・GPUに過大な負荷がかかった結果のタイムアウト(一定時間応答がないとWindowsがドライバーを強制リセットする仕組み)
・オーバークロックや電源不足、メモリ不安定などハード側の要因
などがあり、その出口としてDXGI_ERROR_DEVICE_HUNG/REMOVEDが出ることが多い、というわけですね。(EAフォーラム)
今回のケースでは、AMD Radeon RX 9070 XT環境で「BF6(Battlefield 6)やBO7(Call of Duty: Black Ops 7)、ARC Raidersが数分〜数時間で必ず落ちる」「Adrenalin(AMD純正ドライバーソフト)が“ドライバータイムアウト”を吐く」といった報告が秋口からずっと続いていました。(PCWorld)
KB5070311 → KB5072033で何が変わったのか:AMD GPUクラッシュはどこまで直った?
少し時間軸を整理します。
・2025年10月ごろのWindows 11更新以降、一部のAMD環境でGPUハング・ドライバータイムアウトが頻発
・その後、オプション更新プログラムKB5070311が配信され、これを入れたユーザーが「GPUクラッシュが止まった」とRedditで報告(reddit.com)
・2025年12月の月例更新KB5072033で、このKB5070311の修正が正式版に取り込まれた
PCWorldなどの海外メディアも、「KB5072033は、AMD RX 9070 XTユーザーを悩ませていた“GPU hangs”“drivers removed”“no further commands accepted”系のクラッシュを解消する」と整理しています。(PCWorld)
つまり、AMD GPUでゲーム中にドライバーが頻繁に落ちていた人は、KB5072033を適用することで“ようやくスタートラインに戻れる”可能性が高い、ということです。
実際、
「KB5070311を入れたら、これまで数分で落ちていたBF6が一晩中ノークラッシュで動いた」(reddit.com)
といった生の声も複数上がっており、それが今回の12月アップデートに吸収された形になっています。
インターフェース統一・ダークモード改善という“副作用”も
今回の更新は、エラー修正だけではなく“見た目の統一”も大きなテーマになっています。
Windows 11では長らく、「エクスプローラー本体はダークモードなのに、コピーや移動のダイアログだけ昔の白いデザイン」「エラーウィンドウだけ急に眩しい」といったちぐはぐな状態が続いていました。KB5072033では、
・ファイルコピー/削除などの進行状況ダイアログ
・エラーや確認ダイアログ(error/confirmation dialog)
・一部のコンテキストメニュー(右クリックメニュー)
がようやく統一されたダークテーマに刷新されたと、海外メディアや技術ブログがまとめています。(Windows Central)
さらに、Windows Search(検索ペイン)の見た目がスタートメニューのサイズと揃うようになったり、対応コントローラーでウィンドウのスナップ(画面分割)時にハプティックフィードバック(振動フィードバック)が入るなど、細かい改善も含まれています。(Windows Central)
ポータブルゲーミングPC(ROG AllyやLegion Goなど)向けにも、ゲームバーや電源管理まわりのチューニングが行われているとされており、外でゲームする人にとっても無視できない更新です。(Technetbook | The Tech Experts)
それでもエラーが出る人へ:原因は「OSだけ」ではない
ここまで読むと、「KB5072033さえ入れれば全部解決なんでしょ?」と思いたくなりますが、現実はもう少しややこしいです。アップデートを入れたからといって全員のトラブルが魔法のように消えるわけではありません。
日本の自作PC系ブログや個人の技術ブログでは、
・KB5072033適用後にエクスプローラーがやたら重くなった
・エクスプローラーで「critical error(致命的なエラー)」が出るケースがある
といった報告も出ています。(エラー大全集)
また、GPUクラッシュについても、
・Windows側の修正(KB5072033+旧KB5070311)
・AMD Adrenalinドライバーのバージョン(25.10 / 25.11系)
・マザーボードBIOSや電源設定
などが複雑に絡んでいると見られており、「Windowsだけ直してもドライバーやBIOSが古いままだと結局落ちる」というパターンも普通にありえます。(reddit.com)
Microsoftの公式サポートページ自体は、AMDのクラッシュについて詳細な技術的説明はしておらず、「一部のゲームで、対応GPUを使っているのに“サポートされていないGPU”と表示されていた問題を修正」程度の記述にとどまっています。(PCWorld)
なので、実際にエラーが残っている人は、「KB5072033は土台として入れたうえで、さらに自分の環境をひとつずつ疑う」というスタンスが必要になります。
実践チェックリスト:DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG/REMOVEDがまだ出る人の手順
ここからは、まだDXGI_ERROR_DEVICE_HUNGなどのエラーが残っている人向けに、現実的な順番での対処を並べます。
(1) KB5072033がきちんと入っているか確認する
設定アプリを開き、Windows Update → 更新の履歴を開きます。そこに「2025-12 累積更新プログラム(KB5072033)」と表示され、「成功」となっているか確認します。もし未適用であれば、再起動を含めてアップデートを完了させましょう。(エラー大全集)
(2) AMD GPUドライバーを最新安定版に更新する
AMD Software: Adrenalin Edition(ドライバー管理ソフト)から、2025年12月時点の推奨版またはWHQL版ドライバーに更新します。KB5070311適用後にクラッシュが消えたユーザーは、Adrenalin 25.11.1との組み合わせで安定したと報告しており、古い25.10系からの更新で改善したケースもあります。(PCWorld)
(3) クリーンインストール(clean install)でドライバーを入れ直す
更新だけでは直らない場合、Display Driver Uninstaller(DDU)などを使ってセーフモードで旧ドライバーを完全削除し、その後最新ドライバーを「管理者として実行」でインストールする方法が定番です。Tom's Hardwareなどのフォーラムでも、DXGIエラーに対する基本手順として紹介されています。(Tom's Hardware Forum)
(4) ゲーム側の設定を少しマイルドにする
レイトレーシング(ray tracing)や非常に重いプリセット(Ultra/Overkillなど)を一段階下げ、解像度スケーリング(resolution scaling)を100%固定にして挙動を確認します。特にBF6のようなDX12タイトルでは、「設定を少し下げるだけでDXGI_ERROR_DEVICE_HUNGが消えた」という報告も複数あります。(エラー大全集)
(5) DirectXシェーダーキャッシュを削除する
Microsoft Flight Simulatorのフォーラムでは、「DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG(0x887A0006)が出る場合、DXシェーダーキャッシュを削除したら直った」という例が共有されています。(Microsoft Flight Simulator Forums)
設定 → システム → 記憶域 → 一時ファイルの画面から、DirectXのシェーダーキャッシュ(DirectX Shader Cache)を削除して再起動してみてください。
(6) 上級者向け:TDR(Timeout Detection and Recovery)設定の見直し
Windowsには、GPUが一定時間応答しないとドライバーをリセットする「TDR」という仕組みがあり、そのタイムアウト時間はレジストリ(registry)で変更できます。Microsoftのドキュメントや一部のゲームフォーラムでは、DXGI_ERROR_DEVICE_REMOVED/DXGI_ERROR_DEVICE_HUNGが頻発する場合、TdrDelayという値を5〜10秒に伸ばす方法が紹介されています。(DCS Forum)
ただし、レジストリ編集は誤るとシステムトラブルの原因になるため、「バックアップを取ったうえで自己責任で試す」レベルの話です。ここは正直、慣れていない人にはあまりおすすめしません。
(7) マザーボードBIOSとチップセットドライバーを更新する
「BIOSを最新に更新したら、まったく同じ構成でクラッシュが止まった」という報告もあります。(reddit.com)
メーカー公式サイトからマザーボードの最新BIOSとチップセットドライバーを入手し、手順に沿って更新してみてください。特に新しいRyzen 7000/9000シリーズ+RX 9000番台という“最新構成”ほど、BIOS側の更新の影響が大きくなりがちです。
(8) どうしてもダメなら、一時的なロールバックも選択肢
セキュリティリスクを理解したうえで、「ゲーム専用機だから、いったん前のビルドに戻したい」という場合、設定 → Windows Update → 更新の履歴から、最近入れた更新プログラムをアンインストールする手もあります。ただし、KB5072033を丸ごと消すと脆弱性が未修正の状態に戻ってしまうため、できれば「エラーの再現性をメモしておき、サポートやフォーラムに投げる」方を優先したいところです。
よくある疑問Q&A(ここからは半分フォーラム感覚でどうぞ)
- DXGI_ERROR_DEVICE_HUNGって、結局OSのせい?それともGPU?
- 両方の可能性があります。Windowsの描画まわりの更新と、GPUドライバーのバグ、さらにはオーバークロックや電源などハード面も関わるので、「どちらか一方が100%悪い」とは言い切れません。今回のケースでは、10月以降のWindows更新と特定バージョンのAMDドライバーが組み合わさったことで、DX12ゲームでの負荷時にTDRタイムアウトが発生しやすくなっていた、という筋がもっともらしいと見られています。(PCWorld)
- KB5072033は入れないほうが安定する?
- セキュリティの観点から言うと「入れない」という選択はかなり危険です。12月更新では、クラウドファイルドライバーのゼロデイ脆弱性など、悪用されると権限昇格(administrator権限を奪われる)につながる問題も修正されています。(CyberInsider)
ゲームの安定性だけを見ても、AMD環境ではKB5070311→KB5072033の流れでむしろ改善したという報告が多く、「アップデートを避ける」より「入れたうえでドライバーや設定を詰める」方が現実的だと感じます。 - KB5072033でエクスプローラーが重くなった気がするんだけど…
- 一部のユーザーやブログで、「ダークモード統一の影響か、エクスプローラーがモッサリする」「critical errorと出て落ちることがある」といった報告はあります。(エラー大全集)
ただし、これはまだ再現条件や影響範囲がはっきりしておらず、公式も現時点で「既知の不具合」として明示しているわけではありません。キャッシュの削除やクイックアクセスの整理、サードパーティ製シェル拡張(explorer拡張ソフト)の無効化など、地味な対処で改善するケースもあるので、焦らず切り分けていくのが良さそうです。 - ログイン画面のパスワード入力欄が消えた?バグ?
- Microsoftの公式情報によると、KB5072033適用後、一部環境でログイン画面の「パスワード」オプションが表示上消えているように見える既知の問題があるとのことです。ただし、実際には入力自体は可能で、キーボードからパスワードを打ち込めばログインできると説明されています。(Windows Central)
見た目のバグではありますが、今のところ致命的な機能不全ではない、という位置づけです。 - ポータブルゲーミングPC勢(ROG Allyなど)は、何か恩恵ある?
- あります。KB5072033は、インターフェースの統一だけでなく、携帯型のWindowsゲーミング機でのゲーム体験向上も意識した更新とされています。電源管理やスリープ復帰、コントローラー周りの取りこぼしが減ったという報告もあり、据え置きPCよりも恩恵がわかりやすいかもしれません。(Technetbook | The Tech Experts)
まとめ:まずは「KB5072033+最新ドライバー」を共通土台にしよう
ここまでをざっくりまとめると、
・KB5072033は、2025年12月のWindows 11月例更新で、セキュリティ修正とUI統一、そしてAMD GPUクラッシュ改善を含む大きなアップデート
・DXGI_ERROR_DEVICE_HUNGやDXGI_ERROR_DEVICE_REMOVEDは、GPUドライバーのクラッシュやTDRタイムアウトの出口としてよく出るDirectXエラー
・KB5070311 → KB5072033の流れで、RX 9070 XTなど一部のAMD環境では大幅に安定したという報告が多い
・それでもまだエラーが出る場合は、ドライバーのクリーンインストール、ゲーム設定の見直し、シェーダーキャッシュ削除、BIOS更新など「環境全体」を丁寧に疑う必要がある
いま重要なのは、「KB5072033を避けるかどうか」ではなく、「KB5072033を入れたうえで、どの組み合わせなら自分の環境が一番安定するか」をみんなで探っていくことだと思います。
というわけで、ここからは半分フォーラムです。
・使っているGPU(例:RX 7900 XTX / RX 9070 XT など)
・ドライバーのバージョン
・Windows 11のバージョンとOSビルド(25H2 / 24H2、26200.7462など)
・遊んでいるゲームタイトル
・出ているエラーコード(DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG、DXGI_ERROR_DEVICE_REMOVED ほか)
・KB5072033適用前後で何が変わったか
このあたりを書き込んでもらえると、「どの組み合わせで安定しているか」「逆にどこが地雷なのか」が見えてきます。
「うちは意外と何も起きてないよ」という報告も大歓迎です。問題が起きている人からすると、それも重要な比較材料になりますからね。少しでも“GPUハング沼”から抜ける人が増えればいいなあ、と思いつつ、コメント欄での情報共有をお待ちしています。
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