
AI画像生成の「Stability Matrix」で、
ComfyUI-Zludaパッケージをランチ(起動)しようとしたところ、
次のようなエラーメッセージが表示されて起動できない──。
unobserved Task Exception - Win32Exception
An error occurred trying to start process
'D:\StabilityMatrix-win-x64\Data\Packages\ComfyUI-Zluda\zluda\zluda.exe'
指定されたファイルが見つかりません。
または、Inferenceから起動した場合に「予期せぬエラー」が出る、
という報告も複数上がっています。
特に、エラー発生の前に Windowsのスマートアプリコントロール(Smart App Control) が
「nccl.dll」などのファイルを削除していた場合、
ほぼ確実に同じ仕組みで zluda.exe も削除または隔離されています。
この記事では、
この 「ComfyUI-Zludaがランチできない問題」 がなぜ起こるのか、
そしてどうすれば完全に復旧できるのかを、初心者でも分かるように丁寧に解説します。
- 現在発生している症状
- Smart App ControlがComfyUI-Zludaを誤検知する理由
- 「再ダウンロードしても直らない」本当の理由
- ComfyUI-Zludaを正常に起動させるための解決手順
- 🔎 まとめ
現在発生している症状
あなたの環境で起きている現象を整理すると、
次のような状態に当てはまります。
- ComfyUI-Zludaを「Stability Matrix」経由で起動するとWin32Exceptionが出る
- zluda.exeが見つからない、というエラーが表示される
- 直前に「Smart App Control」によりnccl.dllが削除されていた
- SACをオフにしても再ダウンロード後も同じエラー
- Inferenceから起動しても「予期せぬエラー」
これらの条件を総合すると、
ファイル本体(zluda.exe)または依存DLLがWindowsのセキュリティによって削除・ブロックされている 可能性が最も高いです。
Smart App ControlがComfyUI-Zludaを誤検知する理由
Smart App Control(スマートアプリコントロール)は、
Windows 11から導入された新しいセキュリティ機能で、
「未署名の実行ファイル」や「未知のAI推論バイナリ」を自動的にブロックします。
ComfyUI-ZludaはGPU向けの低レベル実行処理を行うため、
内部的にCUDA互換ライブラリや独自のバイナリを含んでおり、
これがSmart App Controlのヒューリスティック検知に引っかかることがあります。
つまりウイルスではないのに、Windowsが安全のため削除してしまうというわけです。
「再ダウンロードしても直らない」本当の理由
Smart App ControlやWindows Defenderは、
削除したファイルをフォルダごと「監視リスト」に登録してしまう仕組みがあります。
そのため、再度同じフォルダ(例:D:\StabilityMatrix-win-x64\Data\Packages\ComfyUI-Zluda)に展開すると、
自動的に再ブロック→削除→エラー再発 という無限ループになります。
つまり、「ファイルをもう一度入れ直す」だけでは不十分です。
ComfyUI-Zludaを正常に起動させるための解決手順
ここからは、実際に「指定されたファイルが見つかりません」エラーを解消し、
ComfyUI-Zludaを正しくランチできるようにする具体的な手順を説明します。
順番どおりに行えば、多くの場合これで復旧します。
(1) Smart App Control(スマートアプリコントロール)を完全に無効化
あなたのPCではすでに一度「オフ」にしたとありますが、
Smart App Controlは“再起動を挟まないと実際に反映されない”仕組みになっています。
手順:
- スタートメニュー → 設定 → 「プライバシーとセキュリティ」 → 「Windows セキュリティ」
- 「アプリとブラウザー制御」を開く。
- 「Smart App Controlの設定」をクリック。
- 「オフ」に設定。
- PCを再起動。
再起動後、「Smart App Controlはオフになっています」と表示されていればOKです。
(2) Windows Defenderで除外フォルダを設定
Smart App Controlを切っても、Windows Defenderがzluda.exeを自動削除している可能性があります。
そこで、Stability Matrixのフォルダを“除外”登録します。
手順:
- スタートメニュー → 「Windows セキュリティ」 → 「ウイルスと脅威の防止」。
- 「ウイルスと脅威の防止の設定」→「設定の管理」をクリック。
- 下にスクロールし、「除外の追加または削除」を開く。
- 「除外の追加」→「フォルダー」を選び、以下のパスを登録:
D:\StabilityMatrix-win-x64\
これで、Stability Matrix配下のファイルはDefenderのスキャン対象外になります。
(3) ComfyUI-Zludaをクリーンに再配置する
次に、削除や破損が残っている可能性があるComfyUI-Zludaフォルダを完全に入れ替えます。
手順:
- Stability Matrixを閉じる。
- 以下のフォルダを削除:
D:\StabilityMatrix-win-x64\Data\Packages\ComfyUI-Zluda\
- 再度Stability Matrixを起動 → パッケージ管理(または「再ダウンロード」)からComfyUI-Zludaをインストール。
※ブラウザで直接ダウンロードしたZIPを展開しても構いません。
ただし、展開は「除外済みフォルダ」内で行うことを忘れないでください。
(4) zluda.exeの存在を確認
再配置後、次の場所に実行ファイルが存在するか確認します。
D:\StabilityMatrix-win-x64\Data\Packages\ComfyUI-Zluda\zluda\zluda.exe
存在していれば、削除は防げています。
もし再びファイルが自動で消える場合は、
Windowsセキュリティ履歴 → “脅威の履歴” を開き、「検疫済み」となっていないか確認してください。
検疫済みの場合は「復元」を選択します。
(5) 管理者権限でStability Matrixを実行
ZludaはGPU周り(CUDAレイヤー)に直接アクセスするため、
標準権限ではプロセスを起動できないことがあります。
手順:
- StabilityMatrix-win-x64.exe を右クリック。
- 「管理者として実行」を選択。
この状態でComfyUI-Zludaをランチしてみてください。
(6) それでも起動しない場合の確認ポイント
- パスに日本語・全角文字が含まれていないか?
- 例:C:\ユーザー\〇〇\デスクトップ\StabilityMatrix
→ 日本語名フォルダ内では一部のPythonバイナリが起動できません。
→ D:\AItools\StabilityMatrix のような英数字パスへ移動しましょう。
- Visual C++ランタイムが不足していないか?
- Microsoft公式サイトから「Visual C++ 再頒布可能パッケージ(x64)」最新版をインストール。
- これが無いとzluda.exeの依存DLLがロードできず、結果的に「ファイルが見つからない」と出ます。
- GPUドライバが最新か?
- NVIDIAドライバが古いとZludaのCUDAラッパが動作しません。
- GeForce ExperienceまたはNVIDIA公式から更新しておきましょう。
🔎 まとめ
|
原因 |
症状 |
対処法 |
|
Smart App Controlが削除 |
zluda.exeが消える |
機能を無効化&再起動 |
|
Windows Defenderが隔離 |
起動時にWin32Exception |
除外フォルダを設定 |
|
実行権限不足 |
「アクセス拒否」や起動不可 |
管理者として実行 |
|
ランタイム不足/旧GPUドライバ |
起動直後に落ちる |
VC++再頒布・GPUドライバ更新 |
結論:
今回のエラーは、Windowsのセキュリティ機能が「zluda.exe」や関連DLLを誤検知して削除した結果、ComfyUI-Zludaのプロセスが起動できなくなったものです。
Smart App Controlを無効にし、Defenderの除外設定を行ったうえで再展開・管理者起動すれば、
ほとんどの環境で正常にランチできるようになります。