
昨日まで普通にWi-Fiでインターネットに繋がっていたのに、PCだけが突然Wi-Fiに接続できなくなった。
スマホやタブレットは今も問題なくネットに繋がるのに、PCだけWi-Fiの項目すら表示されない──。
そんな状態に陥ると、多くの人が「ルーターが壊れた?」と疑いますが、実は違います。
今回のように「機内モードがグレー表示で押せない」「Wi-Fiボタンが消えている」場合、
原因はほぼ間違いなくPC内部のWi-Fiアダプター(無線モジュール)のトラブルです。
この記事では、ドコモのホームルーター(home 5G HR02)を使っていて、
スマホ・タブレットは正常なのに、PCだけWi-Fiが完全に消えたケースを例に、
ハード故障かどうかを見分ける手順と、復旧・代替の選択肢をわかりやすく解説します。
- 現在の症状の整理
- 原因の大半は「Wi-Fiアダプターの認識不能」
- 一見ソフトウェアに見えて実はハード障害
- BIOSとドライバーを使って「認識不能」状態から復旧を試す
- それでも改善しない場合=ほぼ物理的な故障
- 現実的な解決策:修理 or 外付けWi-Fiアダプター
- 補足:有線LANの速度が遅い理由
- まとめ
現在の症状の整理
あなたの環境を踏まえると、現時点で次のような状態になっています。
- ルーター(home 5G HR02)自体は正常稼働、他端末も問題なし。
- PCだけがWi-Fi接続できず、「機内モード」がグレーアウト(操作できない)。
- デバイスマネージャーで**「Intel(R) Wireless-AC 9560 160MHz」に⚠マーク**が表示。
- ドライバー更新・削除・再起動しても症状が変わらない。
- ESETなどのセキュリティソフトを一時停止しても影響なし。
- 有線LANで接続すれば通信できるが、速度は80Mbps程度と遅い(Wi-Fi時代は400Mbps超)。
この症状、「Wi-Fiスイッチがオフ」や「ソフトウェアのバグ」ではありません。
Windowsが内部的に「無線デバイスが存在しない」と判断している状態です。
原因の大半は「Wi-Fiアダプターの認識不能」
ノートPCのWi-Fi機能は、マザーボード上に取り付けられたIntel Wireless-AC 9560などの無線LANモジュールが担当しています。
このモジュールが壊れたり、接触不良を起こしたり、チップが過熱で死んだ場合、
OS側はデバイスを認識できず、結果として以下のような挙動を示します。
- 通信アイコンが地球儀(ネット未接続)マークに変わる
- 機内モードがグレーで押せない(OSが無線機能を検出していない)
- デバイスマネージャーに「コード10」「コード43」などのエラー
- Wi-Fiドライバーを削除・再インストールしても改善しない
まさに、今回のあなたのPCがこのパターンに一致しています。
一見ソフトウェアに見えて実はハード障害
Wi-Fiトラブルの多くは「設定」「ドライバー」「セキュリティソフト」などの要因で解決しますが、
今回のように機内モードがグレー表示になっているケースでは、Windowsが「Wi-Fi機能が物理的に無効または存在しない」と認識しています。
つまり、単なる設定ミスではなく、無線カード(Intel Wireless-AC 9560)の認識が落ちている=ハード層の不具合が疑われます。
しかし、すぐに修理に出す前に、まだ試せる確認がいくつかあります。
BIOSとドライバーを使って「認識不能」状態から復旧を試す
ここでは、Wi-Fiカードが壊れていると決める前にできる3つの確認・復旧手順を紹介します。
どれも難しい作業ではなく、順に行えば10〜15分で判断できます。
(1) BIOSでWi-Fi機能が無効化されていないか確認
Windowsからは操作できない「ハードウェアスイッチ」が、BIOS(基本設定)に存在します。
これが何かの拍子にOFFになると、OS上では機内モードがグレーになり、Wi-Fiが消えます。
手順は以下の通りです。
- パソコンをシャットダウン。
- 電源を入れ直してすぐに【F2】または【Del】キーを連打(メーカーによっては【F10】や【F12】)。
- BIOS(またはUEFI設定)画面が開いたら、「Advanced」や「Wireless」などの項目を探します。
- “Wireless LAN”、“Internal WLAN”などが【Disabled(無効)】になっていないか確認。
- Disabledなら【Enabled】に変更して保存(F10キーなど)し、再起動。
これでWindowsに戻った時にWi-Fiマークが復活すれば、完全復旧です。
(2) Intel純正ドライバーをチップセットごと再インストール
Intel Wireless-AC 9560は、単体では動作せず「チップセットドライバー+Bluetoothドライバー」とセットで動きます。
Windows Updateやセキュリティソフトが干渉すると、ドライバーが部分的に壊れてWi-Fiが消えることがあります。
以下の手順で再構成してみましょう。
- 有線LANで一時的にネットに接続。
- Intel公式サイトへアクセス:
👉 https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/download-center/home.html - 検索欄に「Intel Wireless-AC 9560」と入力。
- 以下の3つをダウンロードしてインストールします。
- Wireless LAN Driver(Wi-Fi用)
- Bluetooth Driver(同チップ搭載)
- Chipset INF Utility(チップセット再認識用) - PCを再起動。
これでデバイスマネージャーの⚠マークが消え、Wi-Fiが復帰するケースもあります。
(3) 電源管理による「デバイス休止設定」を解除
もしデバイスマネージャーにIntel Wireless-AC 9560が表示されている場合は、電源管理設定を見直します。
- デバイスマネージャーを開く。
- 「ネットワークアダプター」→「Intel(R) Wireless-AC 9560」を右クリック →「プロパティ」。
- 「電源の管理」タブを開く。
- 「電力の節約のためにこのデバイスの電源を切る」のチェックを外す。
- OK → 再起動。
これでスリープ復帰時などにWi-Fiが自動で切れる現象が解消します。
それでも改善しない場合=ほぼ物理的な故障
ここまでの3手順を実施しても、
- 機内モードがグレーのまま
- デバイスマネージャーにエラー(コード10/コード43)
- Wi-Fiボタンが復活しない
という状態が続く場合、Wi-Fiモジュール(Intel Wireless-AC 9560)のハード故障でほぼ確定です。
故障の主な原因
- 経年劣化や発熱によるチップ損傷
- 内部での接触不良(はんだクラック)
- 高温環境での静電気破壊
この場合、Windowsは「Wi-Fi機能が存在しない」と判断し、機内モードボタンも無効化されます。
現実的な解決策:修理 or 外付けWi-Fiアダプター
① メーカー修理(内蔵無線カード交換)
- 保証期間内なら無償で対応してもらえるケースが多いです。
- 修理期間は約1〜2週間。
- 交換後は以前と同じ高速Wi-Fi環境(400Mbps以上)が復活します。
② USBタイプの外付けWi-Fiアダプター(即日復旧)
- 2,000〜4,000円程度で購入可能。
- USBに挿すだけで自動的に認識され、数分でネットが復旧します。
- おすすめ機種:
- TP-Link Archer TX20U Plus(Wi-Fi 6対応)
- ASUS USB-AX56 - 実測で300〜600Mbps程度出るため、十分実用的です。
補足:有線LANの速度が遅い理由
home 5G HR02のLANポートは最大100Mbps仕様です。
Wi-Fi(5GHz帯)は400Mbps以上出ても、有線LANは物理的に100Mbpsしか出ません。
つまり、これは故障ではなく機器仕様上の制限です。
まとめ
- 機内モードがグレー=WindowsがWi-Fiデバイスを認識していない
- BIOS/チップセット/電源管理設定の確認で復旧する可能性あり
- それでもダメならIntel Wireless-AC 9560の物理故障
- 修理を出すか、USB外付けWi-Fiアダプターを使えば即復旧
すぐにネットを使いたいならUSB外付けWi-Fi、確実に直したいならメーカー修理。
この2択が最も現実的で安全な解決方法です。