
「We're not sure what happened...」エラーが解消、ARM版でも正常動作確認(2025年10月29日公開)
Windows 11やWindows 10の一部ユーザーで、長らく問題となっていたMedia Creation Tool(MCT)の起動不能バグが、ついに修正されました。
Microsoftは2025年10月29日、**最新のプレビューアップデート「KB5067036」**を適用することで、Media Creation Toolが正常に動作するようになったと正式に発表しています。
この修正は、特にWindows 10 バージョン22H2および**Windows 11 バージョン25H2(Arm64環境を含む)**のユーザーに影響していたもので、
ツールの起動時に突然ウィンドウが閉じる、もしくは「We're not sure what happened, but we're unable to run this tool on your PC(原因不明のエラーでツールを実行できません)」と表示される問題が多発していました。
- 不具合の発生経緯:Windows 10/11環境でMedia Creation Toolが起動不能に
- 影響範囲とエラーメッセージ内容
- Microsoft公式の暫定回避策(ISOダウンロード)
- KB5067036で修正完了:修正版MCTが10月28日に再公開
- あわせて解決した関連バグ:0x800F081Fエラーや認証問題
- MCTの役割と更新の背景
- 今後の注意点:SIDチェック強化で認証トラブルの可能性も
- コメント欄:あなたの環境では修正後どうなった?体験を共有しよう
不具合の発生経緯:Windows 10/11環境でMedia Creation Toolが起動不能に
Media Creation Tool(以下MCT)は、Windowsのクリーンインストールやリカバリ用USBを作成できるMicrosoft公式ツールです。
しかし、2025年10月上旬に配信された「Windows 11 2025 Update」適用後、
このツールが最新のWindows 10およびWindows 11環境で動作しなくなる問題が世界的に報告されていました。
特に、Windows 11 25H2のArm64デバイスでは起動直後にエラーダイアログが表示され、ツールが自動終了。
Windows 10 22H2ではエラーメッセージすら表示されず、クリックした瞬間にプロセスが落ちるという現象が発生していました。
Microsoftは当初この問題を「再現性のあるバグ」と認め、修正に取り組むと公表。
BleepingComputerによると、Microsoftの開発チームは10月中旬の時点で
「内部ビルドでは修正版をテスト中」と発言していたとのことです。
この問題により、ユーザーはインストールメディアの作成やシステム修復が行えず、
特に企業やIT管理者から「再展開ができない」との声が相次いでいました。
影響範囲とエラーメッセージ内容
不具合が発生していたのは、Windows 10 バージョン22H2/Windows 11 バージョン25H2(x64/Arm64環境)。
つまり、最新の安定ビルドに更新しているユーザーほど影響を受けたという珍しいケースでした。
現象としては次の2パターンが確認されています。
- Windows 10環境の場合
MCTを起動しても画面が一瞬だけ点滅し、プロセスが即終了。
ログにも記録が残らず、ユーザーからは「何も起こらない」「silent crash」と呼ばれていました。 - Windows 11 25H2環境の場合
「We’re not sure what happened, but we’re unable to run this tool on your PC(原因不明の理由でツールを実行できません)」
というエラーが表示され、起動処理が中断される。
このエラーは、MCTが内部的に必要とするAPI呼び出しが新しいWindowsビルドで非互換になっていたことが原因とされています。
具体的には、セキュリティ保護の強化により、ツールが自身の署名を検証する段階で失敗するケースがありました。
そのため、Microsoftは一時的に公式ダウンロードページからMCTを非推奨扱いに変更し、
代替として「ISOファイルを直接ダウンロードして使用する方法」を案内していました。
Microsoft公式の暫定回避策(ISOダウンロード)
障害発生時、Microsoftは公式ドキュメント「Windows Release Health Dashboard」にて、以下のような**回避策(workaround)**を発表していました。
“Affected customers can download a Windows Disk Image (ISO) directly for x64 devices and use an AMD64-based PC to create installation media.”
訳すと、「影響を受けたユーザーはx64デバイス向けのISOを直接ダウンロードし、AMD64アーキテクチャのPCでメディアを作成してください」というもの。
つまり、Arm64デバイス上ではメディア作成が不可能だったため、別のPCでUSBを作る必要がありました。
この回避策により作業は可能でしたが、一般ユーザーにとってはかなり敷居が高い対応策でした。
BleepingComputerのユーザーフォーラムでは、
「ツールが落ちるたびにISOを直接DLするのは面倒」「公式なのに信用できない」といった不満が多く投稿されていました。
KB5067036で修正完了:修正版MCTが10月28日に再公開
そして2025年10月28日、ついに修正版が公開されました。
Microsoftは公式に次のように声明を出しています。
“This issue was resolved in KB5067036. The Windows 11 Media Creation Tool was updated on October 28, 2025, and is available for download.”
つまり、今回のプレビュー更新(KB5067036)を適用することで、
Media Creation Tool(MCT)が最新版に自動更新され、再び正常に動作するようになったというわけです。
この修正版MCTは、Windows 10 22H2およびWindows 11 25H2環境の両方に対応。
エラー表示もなく、安定してUSBメディアの作成・ISO生成が可能になっています。
また、Microsoftはダッシュボード上で次のようにも補足しています。
“As always, bootable media can also be downloaded directly at this site, under the section titled ‘Download Windows 11 Disk Image (ISO) for x64 devices.’”
つまり、引き続きISO直接DLも利用できるものの、MCTが再び正式に推奨ルートとして復帰したことを意味します。
あわせて解決した関連バグ:0x800F081Fエラーや認証問題
今回のKB5067036アップデートでは、Media Creation Tool(MCT)の修正だけでなく、
Windows Update関連の長期的な不具合も同時に解消されています。
特に注目すべきは、0x800F081Fエラーの修正です。
このエラーは、更新プログラムを適用しようとした際に「ソースファイルが見つからない」として処理が中断される問題で、
ここ数か月にわたりWindows 11 24H2ユーザーを中心に頻発していました。
Microsoftによると、この問題は更新モジュールのキャッシュが破損しやすい設計が原因で、
システム更新が途中で止まり再試行しても完了しないケースが多発していたとのこと。
今回の更新で、更新キャッシュの再生成処理が自動化されるようになり、再発防止が図られたとされています。
さらに、8月末以降の更新で一部ユーザーが報告していた**認証の不具合(SIDチェック関連)**にも注意が向けられています。
これは「Security Identifier(SID)」を共有している複数のシステム環境でログインや認証が失敗するというもの。
Microsoftは「セキュリティ強化のためのSID検証が原因で一部の環境で予期せぬ認証拒否が起こる」と説明しており、
KB5067036で部分的な修正を実施したものの、依然として複数デバイス間でSIDを共用しているユーザーは注意が必要です。
MCTの役割と更新の背景
Media Creation Tool(MCT)は、Windows 10の時代から続く公式インストールメディア作成ツールです。
主に次の3つの用途で利用されます。
- システムリカバリ用のブート可能USBメディアを作成する
- 新規デバイスへのクリーンインストール用にWindowsの最新イメージを取得する
- 現行システムを上書きアップグレードする
本来なら誰でも簡単に使えるツールですが、Windows 11 25H2(2025 Update)以降の内部構造変更によって、
ツールが新しい署名方式やメモリアクセスルールに対応できず、一時的に起動できない状態になっていました。
Microsoftはその後、ツールの内部署名アルゴリズムを更新し、
新しいセキュリティコンテキスト下でも整合性検証を通過できるように修正。
この結果、10月28日に復旧版MCTが配布される運びとなりました。
ちなみに、修正版MCTは従来のツールよりもインストールメディア作成速度が10〜15%向上しているという報告もあります。
ログファイルの圧縮方式を改善したことで、USB作成時のCPU使用率が減少し、
特に低スペックPCや仮想マシン環境で体感できるレベルの高速化が確認されています。
今後の注意点:SIDチェック強化で認証トラブルの可能性も
BleepingComputerの取材によれば、Microsoftは今回の修正発表と同時に、
SID(Security Identifier)検証の厳格化が今後も段階的に進むことを明らかにしています。
SIDとは、Windowsシステム内でユーザーやプロセスを識別するための固有IDです。
企業ネットワークなどで複数の端末が同一SIDを共有している場合、
最近のWindows Updateによって認証トークンの整合性が強制的に検証されるようになったため、
「突然ログインできなくなる」「共有ドメインで認証が拒否される」といった副作用が出ているようです。
Microsoftはこの点について「セキュリティ強化のための措置」としながらも、
企業ユーザーに向けてSID再生成のガイドラインを近日中に公開予定としています。
このため、今後の更新では「MCTが動作するようになった」一方で、
認証やグループポリシー周りの動作検証を慎重に行う必要がありそうです。
コメント欄:あなたの環境では修正後どうなった?体験を共有しよう
あなたのPCでは、Media Creation Toolはもう正常に動作していますか?
また、更新後に0x800F081FやSID認証エラーが解消されたでしょうか?
コメント欄では、ユーザー同士が環境や対処法を共有できる場所になっています。
- KB5067036をインストールしてもまだエラーが出る
- Armデバイスでは改善したけど、速度が遅い気がする
- 0x800F081Fは消えたが、認証が時々途切れる
など、どんな小さな報告でも構いません。
あなたの投稿が、同じ問題で困っている人のヒントになるかもしれません。
まとめ(総評)
KB5067036は、Media Creation Toolの復旧を含む多面的な安定化アップデートでした。
長期間続いた「ツールが起動しない」「無言で落ちる」という不具合を解消し、
さらにWindows Update関連のエラー修正やセキュリティ強化も同時に行われています。
一方で、SIDチェックの強化など、セキュリティポリシー周りの変更には慎重な検証が必要です。
特に企業利用環境では、今後のアップデート適用時にドメイン認証や共有設定の再確認をおすすめします。
MCTが再び安定して動作するようになったことで、
クリーンインストールやシステム修復が安全に行える環境が戻ってきました。
次はあなたの番です――実際にアップデートを適用して、挙動を確かめてみてください。
そして、体験談をコメント欄でシェアして、他のユーザーと情報をつなげていきましょう。