
タスクバーから一発で通信速度を測定可能に
2025年9月下旬、MicrosoftはWindows 11の最新Insider Preview Build(バージョン24H2、ビルド26220.6760)をDev/ Betaチャンネルに配信しました。
このビルドで注目されているのが「タスクバーから直接インターネット速度をチェックできる新機能」です。
従来、通信速度を測定するにはブラウザを開いて「Speedtest.net」などの外部サービスを利用する必要がありました。しかし今回のアップデートでは、システムトレイのネットワークアイコンを右クリックするだけで速度計測を実行できるようになっています。
しかも、この機能はWi-Fiだけでなく、有線LAN(Ethernet)やモバイル回線(Cellular)にも対応しており、自宅・職場・外出先のいずれでも通信品質をすぐに確認できるのが特徴です。
- タスクバーから一発で通信速度を測定可能に
- MicrosoftとOoklaの提携の延長線
- 実際の使い方と手順
- ユーザーにとっての実用性
- 他に追加された機能 ― Copilotとエクスプローラーの改良
- Windows 11の進化に対するユーザーの複雑な反応
- ネット速度チェック統合の意味
- 今後のアップデートの方向性
- まとめ ― 便利さは小さな積み重ねから
- コメント欄での議論テーマ
MicrosoftとOoklaの提携の延長線
新しい速度計測機能の裏側には、MicrosoftとOokla(Speedtest.net運営会社)の提携があります。両社は2023年にBing検索向けのスピードテストウィジェットを共同開発しました。
今回のタスクバー統合機能は、実際にはそのBing版スピードテストをローカルから呼び出す仕組みとなっています。
つまり、Windowsに標準機能として「Speedtest」が組み込まれたようなもので、ユーザーにとっては「ブラウザを開かずに手軽にテストできる」点が最大のメリットです。
実際の使い方と手順
Insider Preview Build 26220.6760を導入しているユーザーは、以下の方法でネット速度チェックを実行できます。
(1) タスクバー右下のネットワークアイコンを右クリック
(2) 表示されるメニューから「速度チェック」を選択
(3) あるいは、Wi-Fiクイック設定メニューから直接実行
これだけで、ダウンロード・アップロード速度が即座に表示されます。見た目は車のスピードメーターのようなゲージで、直感的に回線の速さを把握できます。
ユーザーにとっての実用性
筆者を含め、多くのユーザーはトラブルシューティングの際に必ず「まず回線速度を確認する」という手順を踏みます。
- 動画がカクつく
- ゲームのラグがひどい
- VPN接続が遅い
こうした場面で、従来はSpeedtest.netやGoogle検索のスピードテストに飛んでいたものが、数クリックで済むようになったのは大きな改善です。
また、ネット速度を頻繁に測る必要があるサポート担当者やゲーマーにとっても、トラブル診断の効率が格段に向上するでしょう。
他に追加された機能 ― Copilotとエクスプローラーの改良
今回のInsider Preview Build 26220.6760では、ネット速度チェック機能のほかにもいくつかの小規模な改善が含まれています。
まず目立つのは、Microsoft 365 Copilotの導入をさらに強化する仕組みです。商用デバイス向けのセットアップ画面(Get Started)に「Microsoft 365 Copilot専用ページ」が新設され、Microsoft 365をインストールすると同時にCopilotも自動的に導入される流れが整備されました。
これまで一部のユーザーは「AIアシスタントはオプションで導入するべきでは?」と疑問を呈してきましたが、今回のビルドを見る限り、Microsoftは Copilotを今後のOffice環境の標準機能として根付かせたい意向を一層明確にしています。
もう一つの改良は、エクスプローラー検索ボックスの表示文言です。2025年初頭の大型アップデートでは「セマンティックインデックス」というAI的検索技術が追加され、ファイル名を忘れていても「赤い車の写真」といった自然言語で検索できるようになりました。今回のビルドではその説明が検索バーに直接表示されるようになり、ユーザーが新機能を気付きやすくする工夫が施されています。
Windows 11の進化に対するユーザーの複雑な反応
ただし、Insider Preview Build 26220.6760は決して大規模な機能強化ではありません。ネット速度チェックや検索ボックスの文言改善などは便利ではあるものの、OS全体の印象を大きく変えるものではないのです。
一方で、Windows 11は2025年7月時点でようやくWindows 10の利用率を上回ったというデータがあり、多くのユーザーが「結局はWindows 10をギリギリまで使い続けた」ことを示しています。2025年10月にWindows 10のサポート終了が控えていることを考えると、今後数か月で多くのユーザーが移行を余儀なくされるでしょう。
つまり今回のInsider Previewは「これからWindows 11に移行するユーザーへの小さな使い勝手改善」を意識した調整とも言えます。
ネット速度チェック統合の意味
ここで改めて、今回の「ネット速度チェックをタスクバーに統合」という機能の意味を考えてみましょう。
これまでWindowsは、システムレベルで「回線速度を測る仕組み」を備えていませんでした。ユーザーは必ず外部サービスに頼る必要があり、初心者にとっては「どのサービスを使えばいいのかわからない」というハードルがありました。
今回の変更により、回線品質の確認がOS標準機能に組み込まれたことは、Windowsの信頼性を高める一歩だと評価できます。とくにリモートワークやオンライン授業が定着した今、ネット環境の不調は日常業務や学習に直結する大問題です。その意味で「すぐ速度を見れる安心感」は小さくない価値を持っています。
今後のアップデートの方向性
今回のビルドを見ても分かるように、Microsoftは「小さな使い勝手改善を積み重ねながら、CopilotのようなAI統合を軸に進化させる」という戦略を取っていると考えられます。
- ネット速度チェック → 日常的な利便性の向上
- Copilot統合 → 業務効率化とAI活用の推進
- 検索機能改善 → データ探索の直感化
これらはいずれも派手さはないものの、「日常的に使う場面でストレスを減らす」方向性が見えます。
まとめ ― 便利さは小さな積み重ねから
Insider Preview Build 26220.6760は、決して劇的な進化ではありません。しかし、タスクバーからの速度チェックや検索バーの分かりやすい表示といった改善は、普段何気なく使う操作を少しだけ快適にする力を持っています。
Windows 11はまだ完全に受け入れられたわけではありませんが、このような小さな改善を重ねていくことで「気が付けばWindows 11が使いやすい」と感じられる未来が近づくのかもしれません。
コメント欄での議論テーマ
- あなたはネット速度をどのくらいの頻度で測りますか?
- タスクバーから速度チェックできる機能は実用的だと思いますか?
- Copilotの自動導入について、歓迎? それとも不要?
- Windows 10からの移行で一番不安に感じていることは?
ちょっとした改善でも日常の使い勝手は大きく変わるはず。あなたの意見をぜひシェアしてください。