2025年9月12日公開
MicrosoftはWindows Insider Devチャネル向けにWindows 11 Insider Preview Build 26220.6682 (KB5065782) をリリースしました。本ビルドは次期「Windows 11 25H2」ベースで開発されており、Copilotの体験改善、新しい絵文字、ゲーム機能の強化、ナレーターの大幅改善などが含まれています。
- Copilot と Click to Do の新機能
- スタートメニューの改善
- Emoji 16.0 の導入
- ゲーム機能の強化
- ナレーター(スクリーンリーダー)の大幅改善
- 設定・システムの改良
- 修正点
- 既知の不具合
- Microsoft Store のアップデート
- 開発者・IT管理者向けの注目ポイント
- アクセシビリティの改善がもたらす効果
- Microsoft Store の Copilot Agents
- 既知の不具合とその回避策
- 今回のビルドの全体的な評価
- まとめ
Copilot と Click to Do の新機能
今回のビルドでは、Copilot統合機能「Click to Do」に大きな改良が加えられました。
- 新しいCopilotプロンプトボックス
選択したテキストに基づいて、ユーザーが直接プロンプトを入力できるボックスが追加されました。Phi-SilicaによるローカルAI処理が組み込まれ、英語・スペイン語・フランス語でのサジェストが可能です。 - 新しい右スワイプアニメーション
直感的なジェスチャー操作を補助するため、ビジュアルが刷新。ユーザーが操作意図を理解しやすくなりました。 - 新しいアクションタグ
人気の高いAIアクションがコンテキストメニューに表示され、利用が簡単になります。 - 要約機能の改善
「Summarize」アクションの出力がより簡潔に調整されました。
ただし、EEA(欧州経済領域)や中国ではまだ展開されていません。
スタートメニューの改善
「おすすめ」セクションにおいて、**Copilotアプリで試せるプロンプト例(例:画像生成)**を表示する小規模テストが開始されています。
Emoji 16.0 の導入
各カテゴリから1種類ずつ選ばれた新しい絵文字が利用可能になりました。
- 顔にクマ(疲労や休息の必要を表現)
- 指紋(セキュリティや個人認証)
- 根菜(食事やガーデニング)
- 落葉樹(冬・空虚・休眠)
- ハープ(音楽の象徴)
- シャベル(園芸や「困難を掘り出す」比喩)
- スプラッター(遊び心や強調表現)
ゲーム機能の強化
Xboxコントローラーの操作に改善が追加されました。
- 短押し → ゲームバーを起動
- 長押し → タスクビューを開く
- 長押し継続 → コントローラーの電源オフ
ゲームプレイ中でもWindowsの操作にシームレスに移れる設計となっています。
ナレーター(スクリーンリーダー)の大幅改善
Wordやテキスト操作において、ナレーターの使い勝手が強化されました。
- 見出し・スペルエラー読み上げの自然化
- 脚注の読み上げとナビゲーション強化
- 長文連続読み上げの安定化
- コメントペインの読み上げ改善
- リストやテーブルの読み上げがより一貫性を持つように調整
特にテーブル操作では「Ctrl + Alt + ,」「Ctrl + Alt + .」などのショートカットで行や列の端にジャンプできるようになりました。
設定・システムの改良
- 一時的に停止されていた「高度な設定」が再展開(ただし長いパス・仮想ワークスペースは削除中)
- Microsoft 365 サブスクリプション更新失敗を通知するSCOOBE画面を追加
修正点
- 一部PCで休止状態後にGSOD(グリーンスクリーン)が発生する問題を修正
- タスクバーの自動非表示の安定性向上
- ファイルエクスプローラーのフリーズ・サムネイル非表示不具合修正
- ロック画面でのクラッシュ修正
- Sandbox利用時のCPU暴走バグ修正
- スタートメニューの信頼性改善
- Windows HelloのPIN関連エラー(0x80090010)修正
既知の不具合
- Click to Do:プライマリディスプレイでスワイプ表示が誤った画面に出る
- ロック画面:メディアコントロールが表示されないことがある
- 外部Webカメラ:Windows Studio Effectsが有効だとプレビューが失敗する場合あり
- 開発者向け:PIXでGPUキャプチャが再生できない(9月末に修正予定)
- 設定:検索ボックスのプレースホルダーが縦にずれる場合がある
- オーディオ:デバイスマネージャーで「ACPI Audio Compositor」などに黄色の「!」が出る問題
- Xboxコントローラー:Bluetooth接続でバグチェックが発生するケース
Microsoft Store のアップデート
- Microsoft 365 Copilot AgentsがAI Hubに追加(プロンプト支援、学習支援、リサーチなど)
- パブリッシャー提供アプリを「ダウンロードページから直接起動」可能に改善
開発者・IT管理者向けの注目ポイント
今回の Build 26220.6682 は一般ユーザー向けの体験改善だけでなく、開発者やIT管理者にとっても重要な変更が含まれています。
PIX on Windows の制約
DirectXアプリのデバッグやGPUキャプチャ解析に使われる PIX on Windows が、このビルドでは正常に動作せず、GPUキャプチャ再生ができない既知の問題があります。Microsoftは 9月末までに修正リリース予定と案内しており、それまでの間はDiscordサーバーやフィードバック機能を通じたサポートが推奨されています。
設定項目の整理
「高度な設定」ページが再展開されていますが、長いパスのサポートや仮想ワークスペースは一時的に削除されました。IT部門ではグループポリシーや企業内のファイルパス設計と関連するため、再提供のタイミングが注目されています。
アクセシビリティの改善がもたらす効果
ナレーターの改善は単に読み上げの精度向上にとどまらず、Wordなどの業務アプリケーション利用時の効率を大幅に改善します。
- 脚注・コメントの扱いが正確になったことで、論文やレポートの読み上げがより快適に
- テーブルナビゲーションのショートカット導入により、データ管理作業がスムーズに
- リストや表形式コンテンツの読み上げ統一により、画面情報の把握が容易に
教育機関や企業での文書管理効率化につながる可能性があり、Windowsを使ったアクセシビリティ環境の成熟度がさらに高まっています。
Microsoft Store の Copilot Agents
Microsoft StoreのAI Hubに新たに追加された Copilot Agents は、従来のCopilotの一部機能を独立した形で利用できるエージェント群です。
提供されるカテゴリーは以下の通りです。
- Prompt(プロンプト生成支援)
- Writing(文章作成支援)
- Idea(発想支援)
- Career & Learning(学習・キャリアサポート)
- Analyst & Researcher(分析・調査支援)
これにより、ユーザーは必要に応じて特定の役割を持つAI機能を呼び出せるようになり、AI機能がアプリの一部ではなく「ストアから選べる拡張機能」として定着しつつあることが分かります。
既知の不具合とその回避策
既知の問題は多岐にわたりますが、特に影響が大きいと見られるものを整理します。
- オーディオデバイスが無効化される不具合
一部環境で「ACPI Audio Compositor」が黄色い「!」マークになる問題が報告されています。デバイスマネージャーからドライバー更新を行い、最新日付のドライバーを選択することで暫定的に解決可能です。 - Xboxコントローラーのバグチェック
Bluetooth接続時にブルースクリーンが発生する事例があります。対処法としては、Device Managerで XboxGameControllerDriver.inf を削除することが推奨されています。 - 外部Webカメラの互換性問題
Windows Studio Effectsをオンにするとプレビューが表示されない場合があります。この場合は設定から該当機能をオフにしてください。
今回のビルドの全体的な評価
Build 26220.6682 は「AIとアクセシビリティの進化」に軸を置いたアップデートと評価できます。
- CopilotとClick to Doによる日常操作の効率化
- Emoji 16.0によるコミュニケーションの拡張
- Xboxコントローラー対応強化でゲーミング環境の利便性向上
- ナレーター機能の改善で教育・ビジネス利用を後押し
一方で、オーディオ・コントローラー関連の不具合が実使用環境に影響しやすいため、Insiderユーザーは慎重に導入する必要があります。
まとめ
Windows 11 Insider Preview Build 26220.6682 (KB5065782) は、AI機能の体験向上、ユーザー補助の改善、そして日常的に利用する入力手段(絵文字やコントローラー)の強化が大きな特徴です。
ただし既知の不具合も複数残っており、特にオーディオ関連とXboxコントローラー関連は注意が必要です。
💬 あなたは今回のビルドで追加された新機能の中でどれを一番使ってみたいですか?
「Copilotのプロンプトボックス」「新しい絵文字」「ナレーター強化」など、ぜひコメント欄で意見をシェアしてください!