今回はチュンポーンのパクナム地区へとご案内。観光視点での派手さはないものの、ローカル感に溢れたナイスなエリアです。
古くから栄える漁師町
チュンポーン市街地から15kmほど離れたパクナム地区は、長い歴史を持つ漁師町。風情ある街並みがギュッとコンパクトに収まっています。
このあたりの名物はイカ、エビ、干物、貝類など。漁港の目と鼻の先には鮮魚市場があって、早朝はかなりの賑わいらしいのですが、朝が苦手な私はその様子をチェックできませんでした。
観光開発は失敗?

パクナム地区の漁港から人気ダイビング・スポットのンガム・ノイ島、ンガム・ヤイ島、タル島といった小島にアクセスできることもあり、一時期は観光開発にも力を入れていた形跡もあります。
けれども、そっち方面のプロジェクトはどうやら頓挫。海沿いのリゾート・ホテル跡地には別の施設(※たぶん漁業関係)が入っていました。
ビーチもがんばって整備したはいいけれど、イマイチ垢抜けず(※写真上参照)、観光スポットになる予定が、地元の子どもたちの遊び場として機能。

でも、もともと漁師やその家族を中心としたコミュニティーがしっかり形成され、いまに至るまで、この地域自体は十分に潤い続けているのだから、余計なテコ入れは必要なし。海の生態系だって崩れかねません。
当初の大規模リゾート計画が上手くいかず、それをヘタに深追いしなかったおかげで、昔ながらの漁村の風景が守られた点に、むしろ私は感謝しています。
住民が集うお寺

そんなパクナム地区のランドマークとも呼べるのが、別掲の地図にセットしたWat Pak Nam Chumphon(ワット・パクナム・チュンポーン/วัดปากน้ำชุมพร)。
私たちが訪れた時には、地元のマダムが20名ほど集まり、エアロビに励んでいらっしゃいました。しかも、超爆音で(※お寺の少し手前から音楽が聴こえていて、てっきりお祭りでもやっているのかと勘違いしたほど)。
創建は1923年と書いているサイトもあれば、1882年と書いているサイトもあります。仮に1923年説を取っても、チュンポーンのなかでは古い部類に入るお寺。「チュンポーンで現存する最古の寺院」と紹介している記事も見かけました。

ただし、見た目はピカピカ。「歴史的価値を重視して過去の状態を維持していこう」ではなく、「どんどんリノベして村人が気軽に立ち寄りたくなる空間にしよう」みたいなノリなのだと思います。
境内にはいくつもの東屋が設置されていて、おしゃべりに興じたり、おやつを食べたりしているグループが多々。至るところで笑い声が上がり、皆さん、とても楽しそうです。
礼拝堂(※写真上)入口付近もたくさんの人が涼んでいて、前を通った際には「寄っていきなさい」と複数の方が私を手招き。見学を終えると、その場にいたほぼ全員にワイ(合掌)されました。
「参拝してくれてありがとう」って意味なのでしょう。礼拝堂のカラフルな壁画はもとより、このウェルカムな雰囲気に心掴まれまくりです。
丘の上も必見

本堂や礼拝堂の南側は丘になっていて、景勝地のカオマトゥリー展望台とも隣接しています(※お寺からカオマトゥリーへは通り抜けできません)。
その丘の上にはシュエダゴン・パゴダを模した仏塔がそびえ立ち、ゴールデン・ロックことチャイティーヨー・パゴダのミニチュアも置かれていました。なぜだ? Wat Pak Nam Chumphonとミャンマーの関係性については、調べてもわからなかったです。

また、商売繁盛のご利益があり、タイ人の間でファンの多いプラ・ウパクット(ウパグプタ/優波毱多 ※写真右)をはじめ、脱力系神仏像も盛りだくさん。
ついでに、眺めも素晴らしいです。漁村全体が見渡せます。息を切らして急な階段を登った甲斐がありました。
まとめ

チュンポーンのパクナム地区は、これといった目ぼしい観光スポットがなく、海鮮が有名なわりにシーフードをウリにした食堂も見当たらず、聞いた話ではウォールアートが盛んなのに、特段それを押し出している気配もありません。
何か目的を持って観光客が訪れるタイプの場所ではないかも。私たちも、たまたま道を間違えて、ここに辿り着きました。しかし、旅先でローカルとの触れ合いを求める方なら、まず行って損はないと思います。
部外者にもすこぶるフレンドリー。だけど、過剰に向こうからコミュニケーションを図ろうとしてこない――その適度な距離感が心地良く、今回の旅でお邪魔したチュンポーンの他エリアとは、ひと味もふた味も違いました。
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