2022年にアジアで初めてマリファナを合法化したタイ。しかし、昨年末に投稿した『2025年1月1日からタイでは大麻が再規制! いったいどうなる?』で書いた通り、2023年後半から2024年にかけて、タイ政府はふたたび娯楽用大麻を違法薬物しようと働きかけてきました。
国が示した規制強化策の施工開始日は2025年1月1日。1か月半が過ぎたいま、現地のマリファナ事情はどうなっているか? 今回はそのへんの話を簡単にまとめたいと思います。
【重要・2025年6月追記】
2025年6月にタイ国内の大麻に関する新規制が発令され、ルール上、大麻の購入や使用にあたっては医師の診断書が必要となりました。
なお、オンライン診療のみで診断書を出してくれる医療機関もあり、渡航前に必要書類を用意することは可能。
例えば、Greeus Medical Cannabis Clinic Bangkokでは、日本語でもしっかり対応してくれます(※詳しくはこちら)。
正直、これまでの経緯を見ても、すぐさま新ルールが浸透するとは考え難いよな~とは思いつつ、いずれにせよ、大麻目的で渡タイされる方はくれぐれもお気をつけください。
【2025年8月再追記】
新ルールが発布されて以降のバンコクの街の様子や診断書の取得方法を以下のリンク先でまとめました。
大麻は買える? 買えない?

先にオチを言うと、然るべき診断書を持たない外国人ツーリストであっても、これまでと同様にバッズは購入できます(※種も買えます)。
保健省が配布している上掲のステッカーを貼っているディスペンサリーが何となく増えた気もしつつ、実際にID提示を求める店はごくわずか。こちらが拍子抜けしてしまうほど、現場レヴェルで大きなシステム変更は見られませんでした。
些細な変化
①ディスペンサリーは減少傾向

大きな変化は見られなかったものの、小さな変化は起こっています。まずはディスペンサリーの数が減少してきた点。けっこう潰れていました(※それでもまだまだ多いですけどね)。
ただし、今年に入ってカオサン通りに新店をオープンしたばかりのGreen House(グリーン・ハウス)を筆頭に、もともと繁盛していたショップはバリバリ健在。
潰れたのは閑古鳥が鳴いていたディスペンサリーです。「とりあえず大麻でひと儲けするか!」みたいなノリは落ち着き、優良店が残って、そうでない店は淘汰されていくという、やっと正常な状態に向かいはじめています。
②カンナビス由来のコスメも減少傾向

近年、タイの化粧品メーカーはCBDやヘンプシード由来の製品を次々と発表していました。ところが、現在は街中で目にするカンナビス系コスメの数が明らかに少なくなっています。
WANAA(ワナー)や私がアイクリームをリピ買いしていたPanacee(パナシー)も、タイの2大コスメ店=Beautrium(ビュートリアム)とEVEANDBOY(イヴアンドボーイ)での取り扱いが終了。
カンナビス系コスメが市場から減っている様は、法改正する/しない議論を経て、タイの爆発的な大麻ブームがクールダウンした表われとも捉えられるでしょう。
③嫌煙家からの白い目

バンコク在住の知人曰く、「ちゃんとディスペンサリー前の喫煙所で吸っていても、通行人に思いっきり嫌な顔をされることが増えた」とか。
確かにガンジャを吸っている人の横を、大袈裟に鼻をつまみながら通り過ぎていくローカルと何度か出くわしました。2022年の解禁以来、こんな光景を見るのは初。
もしかしたら先の法改正にまつわるゴタゴタは、いままで息を潜めていた大麻反対派が自己アピールする良いきっかけになったのかもしれません。
現在のマリファナ相場
2022年の解禁直後は高額取引されていたバッズの相場も、少しずつ下落し続け、そろそろ下げ止まりになる気配です。
Green House、Royal Queen Seeds(ロイヤル・クイーン・シーズ)、Dutch Passion(ダッチ・パッション)ら外資系企業をはじめ、観光客や地元の小金持ち層を主なターゲットにしたディスペンサリーの価格は概ね1gあたり450~750THB前後。去年行った時とほぼ変わっていませんでした。

一方、ローカル向けショップの単価は去年と比べて微妙に下がり、知人行きつけのChoo Choo Hemp(チュー・チュー・ヘンプ)やSlum Weed(スラム・ウィード)では、外資系ショップで450~750THBするネタを60~150THB前後で販売。
特にバンコクでは今後ますます高級志向と大衆志向がはっきり分かれてきそうですが、同地の上昇し続ける物価を考えると、地元客相手の店とて、これ以上の値下げは厳しい気がします。
日本の大麻法改正について
そもそも日本人が娯楽目的で大麻を喫煙するのは、たとえ日本国外であっても禁止されています。いわゆる国外犯扱いです(※詳しくはこちら)。
さらに、日本では昨年10月に大麻取締法が改正。従来は所持と譲渡のみが処罰の対象だったのに対し、使用もNGになりました。タイから持ち帰らなくても、空港で引き留められ、尿検査で陽性反応が出ればアウトです。

つまり、タイ政府が大麻を再規制しようが、その新ルールが現状まったく守られていなかろうが、私たち日本人が医療目的以外でマリファナを吸う行為の社会的リスクはより高まりました。
こうした状況を踏まえ、それでも吸いたい方は自己責任でどうぞ。私は決して推奨しませんし、私自身は非喫煙者である旨も書き添えておきます。
加筆:タイの再規制法はなぜ効力を持たない?

ブログを読んでくれた知人より「どうして再規制後もタイでは普通に吸えるの?」との質問を受けました。ごもっとも。日本人の感覚ではちょっと考えられないですよね。そこで、こういう事態に陥った経緯を加筆してみました。
こんな感じでしょうか。まあ、完全に茶番ですよ。新法案でも違反者に対する処罰の内容を具体的に示さなかった時点で、こうなることは半ばわかっていました。

再規制策がイマイチ曖昧なのは、首相交代のせいなのか、それとも最初から厳しく取り締まる気なんてなかったのか……。
近隣諸国に「国として黙認しているわけじゃないんですよ」とアピールしたいがための見せかけ改正法と思えなくもないです。
とはいえ、タイ国内で大麻への風当たりが若干強くなっているのは事実。また、対外的にもマリファナ違法国への密輸が問題視されています(※日本でもたまに発覚しちゃっていますよね)。
したがって、近い将来に政府が本気の規制強化へ乗り出す可能性も否めません。タイでの喫煙をお考えの方は、必ず関係省庁が発表する最新情報をご確認ください。
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