前回に引き続き舞台はクロントゥーイ。ここに地元で評判のディスペンサリー(大麻販売店)があると聞き、バンコクに住む知人の案内でお邪魔しました。
最初にお断りしておくと、私は非喫煙者です。もともとレゲエやダブが好きでマリファナ文化に興味があり、社会科見学ノリでディスペンサリー巡りをしています(※流石にタダ見は申し訳ないので、訪問する時はいつも金払いの良いスモーカーと一緒ですよ)。
アクセス方法
店の名前はSlum Weed(スラム・ウィード)。スラム街の入口に位置し、すぐ隣にはチャルーム・マハナコン高速道路が走っています。
最寄りはMRTのシリキット女王国際会議場駅かクロントゥーイ駅。どちらも歩いて30分かかります。また、アソークから136番のバスに乗って8個目、終点のクロントゥーイ車庫で下車しても徒歩10分。
公共交通機関でのアクセスはよろしくなく、そのせいか、大麻ツーリズム目的のガチな外国人観光客の間でも知名度は高くありません。
魅力①コスパの良さ

バンコクのいたるところにディスペンサリーが建つなか、愛煙家の知人がSlum Weedをリピートしている1つ目の理由は、値段の安さと質の高さ。
Slum Weedで扱っている乾燥大麻はすべてタイ産のインドア栽培です。ちなみに、現在、タイにはアメリカで余った大麻が大量に流入。アメリカ各州で続々と合法化が進む流れを受け、調子に乗って作りすぎちゃったのでしょう。
タイで大麻が解禁された直後はUS産=上質みたいな認識があり、軒並み高値がついていたものの、この2年間で国内の栽培技術は飛躍的に向上。
もはやタイ産のレヴェルはUS産にもまったく引けを取らず、知人曰く「売れ残りのUS産を買うより、いまは断然タイ産っしょ」だそうです。

さて、店頭の商品を眺めて見ると確かに安い。大半の品種が1gで100~140THB。ご参考までに、カオサンやスクンビット周辺では国内インドア栽培の同じ銘柄が250~500THB、価格が高騰していた2022年だったら余裕で1000THB近い値で売られていたと思います。
気になるのはクオリティー。店内は薄暗く、品物がよく見えません。「これじゃ、粗悪品が混ざっていても判断できなくない?」と疑っていた私を見透かすように、知人は「この値段で質も高いんだよ」と謎のドヤ顔。

続けて、「Royal Queen Seed(ロイヤル・クイーン・シード)とか、Buddha's Kush Street(ブッタズ・クッシュ・ストリート)とか、ある種ブランド化している高級志向のディスペンサリーには劣るけど、そこらへんの有名店よりはうまい」とも話してくれました。
しかも、相場に比べてだいぶ低価格なのに、品種によっては「3g Get 1 Free」や「5g Get 1 Free」といったキャンペーンを実施。ただし、該当商品はやや鮮度が落ちるらしいです。
知人は過去の経験上キャンペーン商品をスルー。それでも店員さんにジョイントをプレゼントされていました。サービスも申し分なしです。
魅力②ロケーションと客層

市街地のディスペンサリーで買い物している人はほとんどが外国人観光客。一方、Slum Weedにはひっきりなしにローカルが来店。
手慣れた様子でお気に入りの品種を指名買いし、滞在時間2~3分でさっさと店を後にする方も少なくありません。
時間に余裕のあるお客さんは屋上の喫煙スペースで一服。ボングやら何やら、各種喫煙グッズの貸し出しに加え、ゴロ寝クッションやギターも完備しています。

大麻好きが高じてバンコクに拠点を移した知人は、前々からもっと地元民と一緒に吸いたいと願っており、いろいろ探してSlum Weedに行き着いたとか。この雰囲気こそ、知人が語るSlum Weedの2つ目の魅力。
タイ最大のスラム街の象徴である線路を見下ろしながら、ローカルに混ざってぼんやり過ごす昼下がりは、非喫煙者の私にとっても特別な時間でした。
クロントゥーイではコカインやヘロインをはじめとするドラッグが蔓延し、大きな社会問題になっています。誤解を恐れずに書くと、違法薬物に手を出すくらいなら、ギター片手に現時点では合法の大麻を吸うほうが、よっぽど平和で健全で人間的だと感じました。

2022年以来、ガンジャ目的で何度もバンコクを訪れている方は、そろそろディスペンサリーが乱立する都心部の様子に飽きてきた頃ではないでしょうか。
そこへきて、Slum Weedはマンネリ化しつつあるタイの大麻ツーリズムに新たなカルチャー・ショックを与えてくれるはずです。
なお、私は喫煙を推奨しません。海外であっても日本人が大麻を吸うのは日本の法律で禁止されています(※詳しくはこちら)……ってことも念のため小文字で付記しておきます。
大麻規制はどうなるの?
以下はおまけ。今年5月、セーター・タウィーシン首相(※8月14日に失職)は大麻に関する政策方針を転換。今月7日には、2025年1月より大麻を麻薬として再分類する旨が発表されました。
これ受けて、副首相は再規制に異議を唱え、一般市民の間でも抗議のハンガーストライキが行われていると報道されています。
この2年間で国内のマリファナ関連ショップは数万軒も増加。農業従事者を含めると、急な改正でどれだけの方が職を失うのでしょうか。

とはいえ、そもそも非合法時代だってわりとそこらじゅうで出回っていましたし、政府にしてみたら闇取引されるよりお金の流れをきちんと把握しておきたいはずなので、何かしらの折衷案が出てくる気もしています。
とにもかくにも、タイのマリファナ業界は揺れに揺れている状況ですが、今回のバンコク滞在でも人気のディスペンサリーをちょこちょこ回ってきました。追々ブログでも取り上げていく予定。冷やかし程度にまた覗きに来てください。
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