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LENRの技術的可能性

今日は、XにXらしくなく、まとまった内容のポストをしてしまった。もったいないので加筆修正の上、ここに転載しておく。

この数日 X に書けないでいた。実はLENR(低エネルギー核反応)の技術的可能性が衝撃的すぎて唖然としていたからだ。私のこの15年間くらいの価値観をかなり修正しなければならないことを思い知った。

まず原則論として。人類が現在利用しているエネルギー源は大きく分けて、化学エネルギーと核エネルギーがある。しかし核反応では質量あたりのエネルギー量が化学反応の100万倍(6桁)のオーダーで多い。核兵器が極めて破壊的である理由である。

人類は核エネルギーに夢を見た。化学エネルギーより6桁も多くのエネルギーが取り出せるため人類のエネルギー問題は事実上解決する。ウランを核分裂させる方法が一番実用的だった。しかしそれは重大な副作用を伴っていた。常に暴走の危険があるし厄介な放射性核廃棄物を生み出すのである。

そのため原子力発電所は、人類のエネルギー開発史上、最悪の政治的論争に巻き込まれた。経済発展を優先すべきか、人々の安全を優先すべきか。いまだに世界各地で賛成派と反対派が激しくいがみ合っている。

原子力発電の本質的な問題点は、エネルギー密度が高すぎて完全に制御できなかったときのリスクが高すぎること、放射性廃棄物の核崩壊過程を制御して安全な物質に変換できないことにあった。だから私は原発には反対してきた。人類には早すぎる技術だと。もっと精密な核反応制御技術を開発すべきだと。

しかし、こうした原発核分裂炉)の持つ問題点はひょっとしたらLENRによって解決してしまうかもしれない。LENRは重水の電気分解のようなごく日常的な装置で起こすことができる。どうやら重水素が融合してヘリウムに代わり熱を出しているらしい。有害な中性子放射線などはほとんど出さない。

LENRのもっと不思議な点は、例えばパラジウム電極を使った重水の電気分解において、単に重水素核融合が起こるだけではなく、微量ながらもっと重いさまざまな元素が生成されるという点である。一部の元素はむしろ核分裂によってできたようにも見える。さまざまな核反応が同時に起こっているらしい。

つまりLENRは熱源になるだけでなく、核転換にも使える可能性があるのだ。どうしてこういう不思議な核反応が起こるのか確立した理論はまだない。しかし、ここらへんの仕組みがしっかり解明されれば、将来的には原発が出した厄介な核廃棄物を無害な物質に転換するのにも使えるかもしれない。

LENRはまだ可能性の段階にとどまる。一つは1989年に始まった常温核融合の騒動がトラウマで、主流の学者が自分のキャリアが傷つくことを恐れて、LENRを研究したがらないからだ。だがそれが何であるかはまだはっきりわからないが、何かとても重要な何かが起こっているのは間違いないと私は思う。

LENRは、可能性としては小型で安全なエネルギー源になりうる。ちょうど家電や自動車のように多くの企業が市場で競い合いイノベーションが起きて極めて洗練されたものに進化する可能性がある。

これは現時点では完全にSF的な妄想だが、最善のシナリオで、LENRが小型電池化できた場合、すべての家電製品や自動車に搭載でき、送電線も配線も燃料補給も不要になるかもしれない。わずか1gの重水素が放出する核融合エネルギーの10%を電気に変換するだけで、EV1台が10万kmも走れるのだから。

私は「今はニッチだが将来性がある技術」が大好きだ。15年前は太陽光発電だった。当時はコストが高すぎて補助金なしでは全く採算が取れなかったが、今は最も安い電源となり近い将来、世界最大の電源になるだろう。現在のLENRはそれに近いポジションにいるのかもしれない。




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