韓国の8月輸出入動向が発表されました。前年同月比1.3%増とのことで、数字だけをみると関税の影響はさほど出てない様子。
しかし、内容を細かく見ていくとそう悠長なことは言っていられません。いつも通りの「半導体錯視」による数字だからです。「半導体錯視」を除くと前年同期比3%減となります。
この半導体でさえ、米国が関税をどうするのかまだはっきりしておらず不確実性が高い状態です。
ソウル経済の記事からです。
米輸出12%急減…半導体のお陰でショックは無くなった
(前略)
産業通商資源部が1日発表した「2025年8月輸出入動向」によると、先月の輸出額は584億ドルで前年同月対比1.3%増えた。特に先月、半導体輸出額が月間基準最高値の151億ドルを記録し、全体輸出実績を引き上げた。自動車(8.6%)と船舶(11.8%)も前年比輸出実績が増加した。
ただ「半導体錯視」を取り除いてみれば輸出成績を楽観できない状況だ。実際、今年1~8月の半導体を除く累積輸出額は3509億ドルで、前年(3611億ドル)比3%(102億ドル)近く減少した。
(中略)
8月の実績だけを見ても石油化学の輸出額は昨年比18.7%減の33億8000万ドルを記録した。一般機械の輸出額は同期間10.4%減の34億5300万ドルにとどまり、対米関税の直撃を受けた鉄鋼製品と自動車部品の輸出額はそれぞれ15.4%、8.9%ずつ後退した。もう一つの核心輸出品目である家電(-11.8%)と二次電池(-31.3%)も急激な下落傾向を示した。
(中略)
専門家らは、全体輸出で特定品目が占める割合が高くなるのは望ましくないと指摘している。明知大学国際通商学科のキム・テファン教授は「半導体でも輸出額が増え、全体輸出実績が増加したのはそれでも幸い」としながらも「品目偏重が激しくなれば特定業界の変数に全体輸出実績が左右される問題が発生する恐れがある」と話した。
半導体の輸出実績が個別品目の価格上昇のおかげで膨らまされているという点も問題だ。産業部によると、主要輸出品目であるDラムの価格は、DDR5の16GB基準で前年同月比16.7%上昇した。HBM価格も同様に、超過需要が続き、価格が上昇傾向を維持していることが分かった。時間が経って価格下落サイクルが来れば輸出物量は維持しても輸出額が大きく下落する現象が発生することもありうるという話だ。Dラムなどの需要が減少する場合、輸出物量と価格が同時に下がる二重衝撃が来る可能性もある。米国政府が発表時期を秤にかけている半導体品目の関税もリスク要因だ。
(後略)
ソウル経済「美 수출 12% 급감… 반도체 덕분에 쇼크는 벗었다(米輸出12%急減…半導体のお陰でショックは無くなった)」より一部抜粋
半導体一本で輸出を支えているような状況です。(一応、船舶受注も過去最高らしいのですが、材料費の高騰で利益としては苦しいはず)
また、地域の偏りが大きく、対台湾への8月までの半導体累計輸出額は43億8000万ドルで前年(31億5000万ドル)比39.3%となっています。
万が一、台湾有事が起こった場合、韓国の半導体産業に与える影響は甚大なモノになるはずですが、イ・ジェミョンさんは「韓国に何の関係があるのか?」との考えは変わっていないのでしょうか?