韓国の宿泊施設では、建てられたのが2018年以前で10階建て以下の建物の場合、スプリンクラーが設置されていない可能性が高いです。
2018年になって6階建て以上の宿泊施設に設置が義務付けられるよう改正されていますが、遡及適用されていませんので以前の建物に設置義務はありません。また、6階建て未満の場合は設置義務がありません。
日帰りではなく宿泊で韓国旅行に行かれる場合、ホテル選びの一つの目安になさってみても良いのでは?
聯合ニュースの記事からです。
「スプリンクラーのあるモーテルはありませんか」...宿泊施設の大部分が火災に脆弱
(前略)
24日、消防当局によると、全国的に2018年以前で10階以下の宿泊施設の建物には、ほとんどスプリンクラーが設置されていない。
スプリンクラー設置基準によればホテル・旅館建物は1992年の消防法により地上11階以上の客室にのみ設置が義務化された。
以後、関連法改正で2018年に6階以上のホテル·旅館に全階設置義務が適用されたが、以前に建てられた建物には遡及適用されなかった。
今回火災が発生した地上9階建ての富川ホテルも20年前の2004年に竣工し、スプリンクラーの義務設置対象ではない。
スプリンクラーのない宿泊施設で発生した火災で人命被害を誘発した事例は簡単に見つけることができる。
2018年1月、放火による火災で7人が死亡したソウル鍾路の旅館も義務設置対象ではないため、スプリンクラーがなく被害が大きくなった。
同年11月、7人が死亡し11人が怪我をしたソウル鍾路のクギル考試院の火災の時も、スプリンクラーがなく初期対応に支障を来たした。
一方、義務設置規定が適用された建物では火災直後にスプリンクラーが作動し、火災拡散を防いだ事例が多い。
前日の23日午後も、全羅南道羅州市ピッガラム洞のマンションの室内エアコンから火災が発生したが、スプリンクラーが作動し大型火災につながることを防いだ。
昨年11月、ソウル永登浦区の大型ショッピング施設で火災が発生した時も、火災直後にスプリンクラーが作動し15分で鎮火が完了した。
専門家の間では古い宿泊施設にもスプリンクラー義務設置規定を遡及適用し、火災発生時にきちんと作動できるよう徹底的に点検しなければならないという意見も次第に出ている。
(中略)
先立って民主党のハン・ミンス報道官も書面ブリーフィングで「消防法と建築法改正以前に建てられた建物にはスプリンクラー設置義務化が遡及適用されずにいる」として「これに対し今回の火災事故のように多重利用施設と宿泊施設の場合、火災が発生すればその規模が大きくならざるをえないという点で対策が至急だ」と強調した。
聯合ニュース「"스프링클러 있는 모텔 없나요"…숙박업소 대부분 화재 취약(「スプリンクラーのあるモーテルはありませんか」...宿泊施設の大部分が火災に脆弱)」より一部抜粋
火事の原因はエアコンの漏電では無いかと見られています。
当初、この部屋に宿泊することになっていた人がいたのですけれど、室内が「焦げ臭い」と感じたらしくホテル側に部屋を変えてもらっていたのです。(この人は奇跡的に助かっているそうです)
東亜日報が火災発生当時のCCTVの映像(静止画)を報じているのですが、この人が部屋を変えてもらうために810号室から出た約3分後に扉の隙間から煙が漏れ出し始め、わずか1分23秒で廊下は煙が充満、CCTVには煙以外何も映らなくなります。
逃げようにも視界が効かず、そうこうしている間に有毒ガスにやられてしまことで被害が拡大したのだと思われます。
火災発生初動にスプリンクラーが作動していれば、鎮火は出来ずとも宿泊客が逃げる時間を稼ぐことは出来たはず…と考えると残念です。