韓国では全体創業者の半分近い48.9%が50代以上です。日本(26.3%)の倍近い数字です。
こう聞くと、韓国では意欲的な中高年が多いんだな、と思えるかもしれません。しかし、このうち5年以内に廃業する割合が6割を超えると聞くとどうでしょう?宿泊・飲食業に限ると7割以上が5年以内に廃業します。
また、6割は準備期間が3ヵ月未満であるとも。
韓国ではマンションを購入する際の頭金として退職金を取り崩すケースが多いそうで、退職時に貰える退職金がかなり目減りしているそうです。
そのため、創業資金はそもそも借金で賄うことが一般的で、5年以内に廃業となれば残るのは借金のみ。
それを裏付けるように、個人破産件数のおよそ半分が60代以上で、その4割が「事業の失敗または事業所所得の減少」を破産原因にあげています。
こうした悪循環が圧倒的OECD1位の高齢者貧困率(2023年基準で40.4%、OECD平均14.2%)を生み出しているのではないか、と見られています。
ヘラルド経済の記事からです。
「超高齢社会」日本より多い高齢層創業…「高齢者貧困」をあおる
(前略)
ヘラルド経済が28日、日本政策金融公庫が発表した「2023年日本新規創業実態調査」と、中小ベンチャー企業部の「2023創業企業実態調査」を比較・分析した結果、全体創業者(創業1年以内)のうち60代以上の創業者の比重は全体16.3%で日本(6.1%)に比べて10.2%ポイント高いと集計された。日本より高齢創業の比重が2.67倍ほど高く現れたわけだ。
また、韓国の50代以上の創業者の割合も全体の48.9%で、日本(26.3%)に比べて22.6%ポイント高いものと集計された。50代に限定した創業比重も韓国(32.6%)が日本(20.2%)に比べて12.4%ポイント高かった。一方、韓国の30代と40代の創業比重は19.3%、26.7%で、日本よりそれぞれ10.8%ポイント、11.1%ポイント低かった。
(中略)
韓国で特に高齢層の創業比重が高い理由は、既存の職場から引退した後、自営業市場に参入する場合が頻繁であるためだ。創業企業の実態調査によると、2021年基準で60代以上の創業者(1~7年目)のうち、直前の経歴が「就職状態」だった場合は63.6%に達する。10人中6人以上が以前に職場に通っていたが創業に飛び込んだという話だ。
(中略)
問題はこのような高齢層創業が結局「老人貧困」を煽る要因として作用するということだ。すでに飽和状態の自営業市場で関連経験のない高齢層が生き残るのは容易ではない。さらに足りない創業資金を土台に、比較的準備なしに事業を始める場合も多数だ。韓国経済人協会が発表した「高齢者老後実態および就職現況分析」によると、2021年基準で60歳以上の自営業者の中で3ヶ月未満の準備期間を経た比重は64.5%に達すると集計された。
さらに、以前の職務と関連のある創業をするケースも少ない。日本政策金融公庫によれば2021年基準で日本創業者の43.9%は事業選択基準を尋ねる質問に「職務経験や機能を生かすことができるため」と答え全体回答中1位を占めた。 しかし韓国の創業者たちの創業同期1位は「より大きな経済的収入」であると集計された。「他の選択がなくて」と答えた比重も16.2%に達した。
事情がこうなので、実際に廃業に至る場合も少なくない。国会産業通商資源中小ベンチャー企業委員会所属のヤン・グムヒ国民の力議員が中小ベンチャー企業部から受け取った資料によると、国内創業企業の5年後の廃業率は66.2%と現れた。特に敷居が低いために高齢創業比重が高い宿泊・飲食店業の廃業率は77.2%に達する。10人中8人が5年内に廃業を決めるという話だ。
高齢層の場合、創業失敗後の回復能力も足りない。
(中略)
さらに創業および事業維持のために借金をした場合には結局「老後破産」を迎える可能性が高い。裁判所行政処によると、2023年の個人破産事件のうち60代以上の割合は47.52%で半分に近い。「事業失敗または事業所得減少」が破産の原因になった比重は44.6%に達する。
(後略)
ヘラルド経済「‘초고령사회’ 일본보다 많은 고령층 창업…‘노인 빈곤’ 부추긴다[머니뭐니] (「超高齢社会」日本より多い高齢層創業…「高齢者貧困」をあおる)」より一部抜粋
結論部分はちょっとふんわりしていて、結局高齢者はビジョンを持って創業しているのではなく、やむを得ず創業しているわけだから、他に収入を得られる選択肢を...となっています。