掲題の写真展を見たので感想をメモ。
原宿の、荒木氏用のギャラリーと思しき場所での展覧会。従前と同じように、末井昭さんの呟きで開催しているのに気づいた。意図したわけではないが、前回出向いたときと同様に今日も雨交じりの中出向く結果となった。前回同様にこちらが出向いたときには誰もいなかった。
追悼というから、誰かの追悼ということかと思ったが、おそらくそうではなく、自分の追悼という意味合いなのではないかと推測する。この点については、特段の説明が見当たらなかったので、こちらの勝手な推測でしかないのだが。
従前の展示も氏の死のイメージを感じさせるものがあったが、今回は、自身の死に向かう日々を淡々と撮っているという印象がより強かった。達観、という言い方ができるかどうかはわからないが。室内で静物を撮ったものが多く*1、氏の定番とでもいうべき女性のヌードも一定程度あるが、惰性で撮っているという感があった*2。現在の氏の状況下で撮れるものを撮るという感じなのだろうか。それでもこういう切り取り方があるのか、と思うものもあった。氏の姿を写したものもあったが、以前から比べれば目や表情に生気がないように見え、こちらの勝手な印象だが、生きているのがやっとという印象すら受けた。まあ、85歳とかであればそうなってもやむを得ないのだろう。体調も良いわけではないだろうし。
そういう状況でも写真を撮り続け、こういう形で世に出し続けるというのは、それ自体で、内容以前に凄いと思う。近い世代の森山大道さんもそうだけど。それはそれで個人的には、憧れるものがある。もちろん、これまでの実績に基づく知名度と、スタッフのサポートがあって、漸くできていることではあるのだろうけど。こちらも50代半ばとなると、諸々の衰えは感じなくもないので、余計にそういうものを感じる。
こちらも氏の熱心なファンではないとしても、やがて来るであろう「最後の時」まで*3、氏がどういう写真を撮り続け、それをどのように世に出していくのかということが気にならないでもない。可能な範囲で見ていければと思う。