カテゴリー:世論調査
はじめに
石破茂首相の 10万 円商品券の問題後、最初の世論調査の結果が出ました。朝日新聞によるものですが、主に政党支持率についてここで紹介したいと思います。朝日新聞の世論調査を取り上げる理由は、回答者の属性が他社の世論調査よりもより詳しく見られるからです。
今回の世論調査の結果を一言で表せば、ポピュリスト政党の支持がこれまで以上に上がっているということになるでしょう。そして、来たる参議院選挙に向けて、これはきわめて危険な兆候と言わざるを得ないというのが個人的感想です。その理由の背景は先のプログ記事(⇨財務省解体論:陰謀論にハマる人たち)でも解説していますが、ここで世論調査の結果と合わせてあらためて論じたいと思います。
ここで、ポピュリスト政党という言葉を使っていますが、それがどの政党に該当するかは人によって見方が異なると思います。私はポピュリズムの大まかな定義(これも様々な定義がある⇨ソーシャルメディアはポピュリストの犯罪パートナー)に基づいて、大衆の不満に対してうまく迎合しながら、政策の実現性はともかく、単純メッセージでそれを吸い上げ、「私たち」と「彼ら」という二極化依存を示しながら、「煽りと大衆支持という相互作用」を持ち続けている政党と捉えます。
いまの大衆の最大の不満は、物価高による生活苦に対して政治が手をこまねいていることであり、「減税しろ」という声が渦巻いています。それに対して「手取りを増やす」というわかりやすいキャッチフレーズで減税策(いわゆる178万円への壁引き上げやガソリン税のトリガー条項発動)を唱えている国民民主党、および「消費税廃止」という明確なメッセージを発信しているれいわ新選組が、ポピュリスト政党の筆頭と言えるでしょう。国民民主の主張においては「現役世代 vs 高齢者」の二極化も見られます。
これら左右の二つの政党は、景気後退でもないのに一律減税策(5%消費税)や消費税廃止を主張し、それを補完する具体的な財源を示さない(つまり赤字国債で補填)という点で共通しています。つまり、実現性の乏しさと大衆迎合で、ポピュリズムと言われる所以です。今の物価高の状況の中での一律減税と国債発行は、インフレを加速化するリスクがあることを無視しているのです。
アベノミクス以来の大量の国債発行と日本銀行による買い支え構造が、今の円安とインフレにつながっていることは周知の事実です(⇨財務省解体論:陰謀論にハマる人たち)。日銀は昨年、国債の買い入れ減額の方針を決めました。円安に歯止めがかからない中での、日銀による対応策という観測が出ています。いずれにしろ、日銀の国債買い入量が減るということは、もはや国内の買い手による消化は難しく、新たな買い手を見つける必要があります。つまり、赤字国債の発行はさらに難しくなったということです。
ここでの焦点は、このようにすでに悪影響が出ているにもかかわらず、さらに減税と赤字国債で対応すれば国民の生活はどうなってしまうのか、そして、それを政策として主張している政党がなぜ支持を伸ばしてしまうのか、ということです。
1. 全体の支持率
有権者のマインドは政党支持率に現れますが、実際調査してみると「支持する政党はない」という無党派あるいは政治的関心が薄い層がトップになってしまいます。そこで、今回は、「仮にいま、参議院選挙の投票をするとしたら、あなたは、比例区ではどの政党、またはどの政党の候補者に投票したいと思いますか」という問いの回答で、政党支持の傾向をみることにします。無党派の意向も少なからずそこに反映されます。
図1 に示すように、投票先の支持率では 1 位が自由民主党、2 位が国民民主党、3 位が立憲民主党になっており、国民民主の躍進が顕著になりました。これらに次いで、日本維新の会、れいわ新選組が続いており、れいわの健闘が目立ちます。公明党は 6 位、日本共産党は 7 位となっており、これまでより落ち込みが見られます。
図1. 投票先の意向からみた政党支持率(朝日新聞世論データベースに基づいて筆者作図).
この傾向は、先の衆議院選挙直後の世論調査から続いています(⇨世論調査に見る国民民主現象)が、さらに国民民主とれいわの躍進が目立ったというのが今回の結果です。
2. 性別による支持
回答者の属性で重要なのが性別です。有権者の意向は男女で異なることはよく知られています。一般的に、男性は保守的、女性はよりリベラルであるというのが世界的傾向であり [1, 2]、よりポピュリズムに傾倒しやすいのも男性の方です [3, 4, 5]。このような政党選択や投票行動における性差は、社会的優位志向や社会集団間の不平等に対する意識に起因すると言われています [6, 7]。
今回の世論調査にもこのような性差の一般的傾向が出ているように思われます(図2)。すなわち、れいわと国民民主という左右のポピュリスト政党への支持の男女比は、それぞれ 2.5 倍、1.5 倍になっています。支持率は低いですが、右翼ポピュリスト政党である参政党や保守党の支持においても、男性が女性の 2 倍になっています。
自民党支持では、男女比はあまり変わりませんが、実はこれには後述するように年代が大きく関わっていて、支持者は高齢者層に大きく偏っています。
図2. 投票先の意向からみた男女別の政党支持率(朝日新聞世論データベースに基づいて筆者作図).
一方、政権担当の自民党や公明党、旧民主党として政権の経験がある立憲、ポピュリスト色が薄れてきた維新、古い政党である共産においては、男女比はあまりないか、女性の比率がやや高くなっている傾向にあります。
3. 年代による支持の違い
年代による政党支持に違いがあるのも従来からの傾向です。自民党が根強く支持を得ているのは従来どおりですが、昨今の傾向として、若年世代の国民民主支持がより顕著になっています。特に 40 歳未満の世代では自民党を抜いて投票先のトップになっているのが注目されます(図3)。れいわにおいても、年齢が若いほど支持が高いというのが特徴です。
これらと対照的なのが、自民と立憲であり、高齢者ほどこれら 2 党を支持しています。特に、60 代以上の政党支持で見ると、立憲が国民民主を上回っています。
図3. 投票先の意向からみた年代別の政党支持率(朝日新聞世論データベースに基づいて筆者作図).
以上の傾向から見ると、いま国民民主とれいわを支持しているのは、若い男性が中心であるということが言えます。一方、立憲を支持している中心は、60 代以上の高齢者層です。維新についてはこれといった傾向はなく、共産では高齢者層(70 代以上)の支持が高いということになります。
4. 職業別の支持
おもしろいのは回答者の職業によって支持政党が異なるように見えることです(図4)。自民党では顕著な傾向は見られませんが、国民民主では、製造・サービス業や事務・技術系(図示なし)などのいわゆるサラリーマンの支持が高いです。一方、立憲では、農林・水産業従事者や主婦層の支持が高くなっています。国民民主では、主婦層の支持が非常に低くなっていますので、きわめて対照的な結果と言えます。
もっとも、女性の働き手は多いですから、主婦層の中身は実は高齢者に偏っていて、立憲への支持が高いということも想像できます。同じことは、一次産業従事者についても言えます。
図4. 投票先の意向からみた職業別の政党支持率(朝日新聞世論データベースに基づいて筆者作図).
5. 政党支持率
では、投票先ではなく、実際の政党支持率を自民党、国民民主党、立憲民主党を対象として、かつ男女別、年齢別で見てみましょう。
図5 に示すように、自民と立憲は年齢が高くなるにつれて支持を得ている傾向が見られますが、この傾向は、女性の自民支持において、そして男性の立憲支持においてより顕著であることがわかります。言い換えると、若年層においては、自民への親和性は男性の方で高く、立憲への親和性は女性の方が高いということになります。一方、国民民主への支持は若年層で高く(特に30–39歳)、男女差は自民や立憲ほど顕著ではないということが言えるでしょう。

図5. 男女別、年齢別にみた政党支持率(朝日新聞世論データベースに基づいて筆者作図).
学説では、女性は男性よりもリベラル色が強く、男性は女性よりもポピュリズムに傾倒しやすいと言われていますが(後述)、この傾向は図5 の政党支持率にも現れていると言えます。
6. 国民民主とれいわの何が問題か
このブログでの焦点である、国民民主とれいわの何が問題かといえば、実現性の低い補完財源なし減税策で有権者を煽っていることです(つまり単なるポピュリズム)。仮にいずれかが政権を取ったらどうなるでしょうか。たちまち、国の財政策に行き詰まり、増税路線に舵を切ることになることは容易に想像がつきます。国民民主の本質については、先のブログ記事(⇨世論調査に見る国民民主現象)でも解説しています。
この 30 年、自民党政権は直接税の増税はせず、むしろ大量の国債発行という財政運営を行ってきました。アベノミクスでそれは加速化し、日銀の国債保有割合は 5 割にまで達しています。しかし、その影響が円安誘導とインフレという形で国民に降りかかってきました。すなわち、生活基盤物品を輸入に頼る日本において、赤字国債発行が悪影響をもたらすことが顕著になり、すでに生活苦として国民は実感しているわけです。すでに日銀は国債買い入れ減額に走っています。
それにもかかわらず、減税と国債発行を推し進める国民民主やれいわの政策は無謀というものでしょう。たとえば、消費税収入はいま約 24 兆円ですので、これが廃止されれば国の税収は丸々この額の減収となります。178 万円への壁引き上げは約 7 兆円、トリガー条項の発動は、国で約 1 兆円、地方で約 0.5 兆円の減収が見込まれます。
特に消費税やガソリン税などの間接税の廃止は、実際モノの値段が下がらなければ意味がありません。しかし、いまインフレの状況でそれが可能でしょうか。短期的には減税効果が見込めるかもしれません。しかし、もし小売値段が据え置かれたり、物価上昇圧が強ければ、減税(手取り増)分はあっという間に相殺されてしまいます。これは、国民は減税の実感がない状況で、国は税収だけは消えてしまったという最悪の状況を招きかねないことを意味します。
積極財政の財政破綻論は財務省の陰謀であるとか、自国通貨建てで国債を発行する限り財政破綻はないという主張があります。しかし、これらの主張は誠に無責任です。なぜなら、上述したように、大量の国債発行が円安やインフレを加速し、家計を圧迫することは、すでに私たちは経験済みだからです! 自国通貨建てだからと言っても、モノはグローバルであり、物価や国民所得との均衡の維持や為替のコントロールはほぼ不可能です。財政破綻云々の前に問題化しているのです。
英国トラス首相の失敗例を見るまでもなく、財政策による経済刺激は、インフレが安定しているときにのみとりうる手段というのが経済学の基本であり教訓です。一方、大衆の不満に迎合し、減税策を最優先しながら経済学の基本に反したポピュリズム的主張をしているのが、国民民主党やれいわ新撰組なのです。
消費税廃止は、れいわだけでなく日本共産党も主張しています。しかし、共産は不十分ながらも財源を示している分はるかにマシです。一方、立憲(少なくとも党上層部)は大筋として減税策よりも給付、還元という政策を考えているようです。
減税よりも給付、補助という手段で生活・社会支援するという政策は、政治理論上は優れています。たとえば消費税は、累進性の所得税に対して逆進的と言われ、低所得者であっても生活のためには消費をせざるを得ず、結果として収入に対する税の支出割合は高所得者よりも高くなります(実際払うのは事業者)。しかし、消費額は高所得者ほど大きくなりますので、払った消費税の絶対量で言えば、高所得者の方が大きくなるはずです。
ここから、消費税を同じ金額で全所帯に給付したらどうなるでしょうか。消費税として支出した額は高所得者ほど大きいのに、同じ給付額を全所帯が受け取ったとするなら、給付/支出比は低所得者ほど大きくなります。つまり、低所得者ほど優遇されるのです。
財源さえあれば、給付・補助は金額も時期も期間も、その時の経済状況に応じて政治の裁量で行うことができるという利点があります。自民や立憲がこの方法を取りたがるのは、このような理由によるものであり(中抜きの問題は別として)、政権としての(その経験の上での)政策実現性を考えた上のことです。
おそらく、玉木国民民主もインフレ下では財源なき減税よりも給付の方が有利だとは思っているはずです(以下、4 年前に主張していたこと)。
www.youtube.comしかし、「手取りを増やす」というキャッチフレーズとともに「103 万円の壁」政策を掲げて選挙を戦ったところ、予想以上の票と議席を獲得してしまったというのが本音でしょう。この政策がポピュリズム的であったことは、補完財源を聞かれた時に「それは政府が考えること」とか「税収の上振れでまかなえる」とか、いい加減に答えていたことに如実に現れています。
国民民主はもう減税路線で大衆迎合してしまいましたから、その支持を維持するためにいまさら引くことはできません。このままいろいろ理屈をつけながら参院選まで突き進むしかないでしょう。れいわに至っては、正直何を考えているのかよくわかりません。この政党の基本政策には見るべきものがありますが、消費財廃止+積極財政のセットに限っては賛同できません。
れいわでは、おそらく、朴勝俊氏(関西学院大学総合政策学部教授 環境経済学)あたりがブレーンになっているのかもしれません。彼は、政府と日銀(言わば政府の子会社)を連結決算し、財政ファイナンス(MMT [現代貨幣理論] で主張されている国債の貨幣化)を行っていくべきと主張しています [8]。
この財政アプローチは、インフレを加速しやすいので財政法第 5 条で原則禁止となっています。言わば、政府と中央銀行(日銀)が一体化し、政府が要求するだけ金を刷って供給するという禁断の政策です。朴氏は、物価安定目標を決めて節度をもって実施する限り、インフレを悪化させないことは可能だと言っていますが、打ち出の小づちを手に入れた政府が使う量をコントロールできるでしょうか。際限なく資金を注ぎ込むギャンブルのようなもので信用できるわけがありません。
日本の物価上昇は OECD 諸国の中では低い方ですが、それでも 2020 年基準での総合指数では 11% 上昇しています。デフレ脱却後の物価上昇率も概ね 2% 以内で、れいわが主張する範囲に抑えられてきましたが、昨年比ではすでに 4% に上がっています。
輸入依存と円安、気候変動、感染症、戦争という様々な要因が影響するいまの物価高の状況の中で、税減収分の肩代わりを赤字国債で展開するのは無理というものでしょう。赤字国債発行が招くインフレが全ての年齢層にかかる「新たな課税」であり、低所得者層ほどさらなる生活苦になるわけですから。日銀の買い取り減額方針以来、すでに国内で国債買い入れを消化するのは難しくなっています。
国民民主については、経済政策とは別に、旧統一教会系の世界日報からもエールを送られているその右翼思想には危険性を感じます。それは、緊急事態条項とセットの憲法改正、原発推進、反選択的夫婦別姓、反企業・団体献金禁止などの政策、考え方に表れています。統一教会は、若者を彼らの色に染めるのに都合のよい政党と考えているのでしょう。
7. ポピュリズムに傾倒するマインド
昨年の国政選挙の結果や世論調査で見えてくるのは、いま人気トップの国民民主を支持しているのは、男性若年僧が中心であるということがわかります。れいわについても同様なことが言えるでしょう。では、なぜ、男性若年層は実現性が低い政策を掲げる国民民主やれいわを支持するのでしょうか?
若者は直感的、急進的という特性があり、時代の流れを真っ先に嗅ぎつけ、先頭に立って政治運動、投票行動に反映させるという特徴があります。戦後の岸政権等の売国政策に対して、国の独立性と民主主義を掲げて反体制運動に先頭に立ったのも若者です。今も、世界的に民主主義への脅威や環境変動の脅威に対して、中心になって声を上げるのは若年世代です。
これらの運動において先導的役割を果たしてきたのが、組織ジャーナリズムに基づく伝統的メディアです。国民は「民度の平均以下の政治しか選べない」とよく言われますが、民度の平均レベルを引き上げる(時には偏向させる)役目を果たしてきたのが、伝統メディアです。
ところが今はソーシャルメディアの時代になりました。スマートフォンを片手に SNS から情報を得ることが、世界の若者の生活様式になっています。ところが、従来のメディア報道から個人の主観までもが錯綜する玉石混合の SNS 情報の世界では、デマも含めて過激なものほど拡散する特性があります。
この特性は、低質情報汚染による平均民度レベルの低下を招きやすいと考えられます。AI アルゴリズムによる情報偏狭化も大きく影響します。情報リテラシーに長けていなければ容易に感化され、低質・偏狭情報の沼に引き込まれていくでしょう。
21 世紀になって資本主義の終末期に突入し、社会はますます格差が拡大し、庶民や労働者は生活苦に陥っています。それは、資本が利潤追求のために労働者が生み出す剰余価値を適切に賃金に反映させなかったり、テクノロジーによる代替生産に切り替えていることが根本原因なのですが、そこから目を逸らすような反エリート、排外主義、二項対立が SNS を媒介として拡散しています(日本においては、財務省が悪い、高齢者が悪い [いわゆるシルバー民主主義] 、オールドメディアは信用できない、など)。
同時に大衆は極端な保護主義、自己保守・生活第一主義に傾いています。そして、伝統メディアを参照することがなくなった人々は、客観的情報判別の指針を失い、自分の思考に合致するネット情報が事実、正義となり、分極化していく傾向が強くなりました。
この傾向に特にハマっているのが男性若年層ではないでしょうか。直感と即応性に優れている一方、経験と知識が浅く、客観的・俯瞰的判断に脆弱性があるのではと思います。ポピュリスト政党の刺激的な言葉(例:玉木氏が頻繁に口にする「現役世代」、「手取りを増やす」)に感化され、「これだ!」と飛びついている印象です。逆に、高齢者は、思考がすでに経験、知識、常識、習慣で満たされており、ポピュリズムの刺激的情報が入る余裕がないと思われます。
数々の研究で、男性は政治的態度が女性とは異なり、保守的であることが示されています [6, 7]。この要因としては、男性の社会的優位志向、女性の社会集団間の不平等に対する意識という性差と個人差があると指摘されています。
男性は左右派に関わらずポピュリズムに感化されやすいというのも特徴です [3, 4, 5]。ポピュリズムにおける男女間のギャップは、社会経済的地位に関する性差、異質性の脅威に関する認識の違い、ポピュリスト的な態度の違いによって説明されています。
要約すると、いまの国民民主とれいわの人気は、自己保護主義に傾いた、ポピュリズムに感化されやすい男性若年層によって支えられており、SNS がその相互作用を媒介していると言えるでしょう。しかし、これらの政党の減税と赤字国債発行政策に危なさがあることは、過去 30 年間の財政運営、今のインフレと生活苦を考えれば容易に想像がつくことです(⇨財務省解体論:陰謀論にハマる人たち)。
ただ、右派の国民民主党に対して、れいわ新撰組は左派の傾向があり、サイバーデモクラシーが原始的保守気質に回帰する中では、より支持を受けやすいのは国民民主でしょう。この意味では、まだ支持率は低いですが、排外主義傾向が強い参政党の台頭が予測されます。
おわりに
消費税は悪税だという主張がありますが(逆進性はその理由の一つ)、付加価値税(消費税)は世界150以上の国・地域で採用されています。それでも、今の物価高・インフレの折、世界各国は消費税減税に踏み込んでいます。上記のように、モノの価格変動との不確定要素があるため減税効果がどの程度か予測するのはむずかしいですが、短期的には効果があるかもしれません。
いずれにしろ、国民民主党やれいわ新選組に見られるような財源なき消費税減税は、無責任なポピュリズムと言うべきものでしょう。消費税廃止でも大企業や富裕層への課税強化で財源は確保できるという主張 [9] もありますが(日本共産党はこの主張)、政治的には難しいものがあります。
引用文献・記事
[1] Saad, L.: U.S. Women Have Become More Liberal; Men Mostly Stable. GALLUP February 7, 2024. https://news.gallup.com/poll/609914/women-become-liberal-men-mostly-stable.aspx
[2] Independent: The ideological divide between men and women is growing. What’s happening? February 12, 2024. https://www.independent.co.uk/life-style/conservative-right-wing-men-progressive-women-b2488939.html
[3] Spierings, N. and Zaslove, A. (2015). Gendering the vote for populist radical-right parties. Patterns Prej. 49, 135–162 (2015). https://doi.org/10.1080/0031322X.2015.1024404
[4] Spierings, N. and Zaslove, A.: Gender, populist attitudes, and voting: explaining the gender gap in voting for populist radical right and populist radical left parties. West Eur. Polit. 40, 821–847 (2017). https://doi.org/10.1080/01402382.2017.1287448
[5] Coffé, H.: Gender, gendered personality traits and radical right populist voting. Politics 39, 170–185 (2019). https://doi.org/10.1177/0263395717745476
[6] Pratto, F. et al: The gender gap: differences in political attitudes and social dominance orientation. Br. J. Soc. Psychol. 36(Pt 1), 49–68 (1997). https://doi.org/10.1111/j.2044-8309.1997.tb01118.x
[7] Küpper, B. and Zick, A.: Inverse gender gap in Germany: social dominance orientation among men and women. Int. J. Psychol. 46, 33–45 (2011). https://doi.org/10.1080/00207594.2010.491121
[8] 朴勝俊: 原発は必要"と"消費増税は必要"は同じだ. PRESIDENT ONLINE 2019.03.11. https://president.jp/articles/-/27932
[9] 消費税5%減税、インボイス廃止こそ高物価対策の切り札【Q&A解説】全国商工新聞 第3644号 2025.03.24. https://www.zenshoren.or.jp/2025/03/24/post-37964
引用したブログ記事
2025.03.16. 財務省解体論:陰謀論にハマる人たち
2025.01.03. ソーシャルメディアはポピュリストの犯罪パートナー
2024.11.26. 世論調査に見る国民民主現象
カテゴリー:世論調査