2〜3年程前に、このブログに「新弥生時代の始まり」という文章を書いたが、やはり今後この国が発展していくためには、如何にうまく移民を受け入れて、新しい日本人を育てていくかに注力すべきではなかろうか。
政府は未だ、移民を基本的に拒み、人手不足で外国からの労働者を受け入れても、用が済めば帰ってもらい、日本に定住することを極力拒んでいるようである。それどころか、未だに日本は二千年来の単一民族国家などと言って、外国人を排除しようとしている政治家まで多い様である。
しかし考えて見れば、元々、日本人なるものは、アジアの各地から海を渡ってやってきた色々な渡来人の混血からなるもので、それでこそ、今日の発展を見たとも言えるのではなかろうか。聖徳太子も胡人の流れをくみ、赤い髪の毛だったとも言われているし、平成天皇が認めていたように、桓武天皇の母親も半島の出身だったということらしい。
単一民族などと言い出したのは、主に明治になってからのことに過ぎない。しかし、その後を見ても、日本にはアイヌ人もいるし、沖縄人も朝鮮人もいるわけで、決して単一民族ではない。外見だけでも、半島系と言われた「おかめ」ののっぺらぼうの顔貌の人たちと、「ひょっとこ」と言われた彫りの深い北方系の人たちの混在は戦前の方が今より明らかであった。むしろ、単一民族でなかったからこそ、生き延び、発展してきたと言っても良いかも知れない。
多様な人々がいるからこそ、進歩も発展も望めるのではなかろうか。最近でも、世界選手権のラグビーチームが世界の8強に入れたのも、多数の外国出身の選手がチームにいたからではなかろうか。テニスの大坂選手やバレーボールの八村選手のような外国の血を引く日本選手も多くなってきたことは喜ばしいことである。
それに今や、少子高齢化の時代、人口減少は止めようもなく、人手不足を補い、社会保障制度を維持していくためには、老人にも働いてもらわないと立ち行かないと、政府も必死である。当然労働力を補うためには、嫌でも外国人の助けを借りなければならなくなっている。
それにもかかわらず、未だに外国人の移民を拒否しようとしているのはどうしたことであろう。今はまだ外国人の安い労働力で、人手不足を補おうという発想しかないようだが、やがて外国からの移民の取り合いになることは目に見えている。
中国の一人っ子政策の結果もあって、中国でも人口減少が始まっている。当然、人手不足になり、外国からの移民の手を借りなければならない事態が起こってくる。韓国も人口減少が著しい。そうなると、今度は外国人労働者の取り合いになる。現にすでに始まっているとも言われる。日本の条件が悪いと、優秀な人材は皆よその国に流れてしまうことにもなりかねない。
単に労働力の問題だけではない。多様な優秀な人材にどれだけ来て貰えるかが、今後の、その国の発展を決める大事な要素になることは火を見るより明らかである。激しい獲得競争が起こる前に、率先して優秀な移民を獲得することが、今後の国の発展の基礎となるであろう。
この人口減少時代になっても、単一民族だなどといった閉鎖的な考えに囚われていては、それこそ行き着く先はガラパコスでしかないであろう。私はむしろ、この機会は日本にとっての新しい弥生時代の到来になるのであろうと予想している。それなくしては、日本の発展は望めないのではなかろうか。
そのためには研修制度などとの看板を掲げた劣悪な移民政策を改め、在留外国人などの子供の教育をも充実し、親を単なる労働者と見るのでなく、将来の日本を背負う重要な日本人として育てる制度を確立すべきである。
他の国に先駆けて、今こそ移民政策を改め、優秀な多数の移民を歓迎して獲得し、新たな国民を形成していくチャンスではなかろうか。その過程では、色々な問題もあるであろうが、それを乗り越えた新しい弥生時代の始まりこそが、新たな日本の発展の基礎となるのではなかろうか。