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トイレのドア

 あなたはトイレから出た時、ドアをすぐ閉めますか、それとも開けたままにしておきますか?

 昔は日本ではトイレは”御不浄”などとも言われたように汚い所、不潔な所とされ、生活に不可欠な場所であるにも拘らず、忌み嫌われ、家の隅や、外の目立たぬ所に作られていた。その場所によって方角が良い悪いなども議論された。

 事実、今のように水洗式などでなかったので、悪臭はするは、汚れやすこともあり、家の中でも、一番薄暗く陰気な場所であることが多かった。ぽっかり穴の空いた和式便所では、便器の下の肥壺でには蛆虫が発生し、蝿がぶんぶんぶん飛んでいるようなこともあったし、汲み取り窓から冷気が入り込むこともあった。

 今の水洗式トイレとは違い、およそ長く占拠して、ゆっくり座っておれるような雰囲気ではなく、早々に用を済ませて、急いで出て来るような場所であった。当然、”臭いものには蓋”で、トイレの扉はきっちり閉めるのが当たり前であった。

 ところが今のような水洗式のトイレになると、悪臭はないし、綺麗で座り心地も良いし、一定時間座らねばならないとなると、必然的に新聞や本でも読みながら時間を有用に使いたくなるのが人情である。私など長編の小説や物語なども、トイレへ行く度に読み継いで、完読することさえある。

 このようにトイレがすっかり変わっても、人の考えや習慣というものはすぐに変わるものではないからか、トイレのドアはやっぱり閉めておくのが当然であった。今でも、やっぱりトイレのような隠しておきたい所は、せめて使わない時ぐらいは閉めておくのが当たり前ではないかという考え方も強い。

 しかし逆に、トイレを使わない時は、ドアを開けておく方が便利なこともあるのである。一人しか利用しないトイレならよいが、トイレは家庭でも共用が普通である。トイレのドアが開いているかどうか一つで、誰かが使用中かどうかが遠くからでも一目瞭然である。そういうルールが決まっておれば、使用中に外からノックされて煩わされることもない。

 アメリカなどでは、私が住んでいた1960年頃でも、このルールが普通で、びっくりさせられたものであったが、日本でも少しづつその方向に動いているようである。公衆便所などで見ても、多く並んでいる個室の扉は使われていない時は、空いたままになっているケースが多くなってきているようである。

 我が家では早くから開けておくようにしてきたが、女房はいまだに世間の趨勢をも大事にして、来客があるような時には閉めているようである。

 

 

 




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