沖縄をはじめ全国各地の米軍基地からのPFOS流出とか、ダイキンの淀川製作所からのPFOA汚染などが問題になっているし、最近では岡山県の吉備中央町でPFOAの飲料水への流出も問題になっているが、PFOS 、PFOAとかPFASとは一体どんなものなのか疑問に思ってられる方も多いのではなかろうか。
PFOA、PFOSともに、直接フッ素が炭素と結合した有機弗素化合物で、ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物の総称で、同様な化合物は一万種もあるそうで、元はデュポンが開発したものらしい。水や油を弾き、分解しにくい性質があり「永遠の化合物」と言われるぐらい安定してい壊れにくい化合物であるとされている。
1940年ごろから防水スプレーやレインコートなどの生活用品に幅広く用いられる様になったそうで、空港や米軍基地などではPFOSがガソリンなど油性火事の泡消火剤として用いられているのだそうである。テフロンといってフライパンのコーティング、ハンバーグの包み紙の内側などにも広く使われてきたものである。
しかし、安定した化合物なだけに人の体内に入れば、臓器などに蓄積され、腎臓癌など発癌性があり、脂肪異常症、免疫不全、胎児・乳児の発育遅延など、種々の健康障害を起こすことがわかってきて、2000年頃からPFOS、PFOA、PFHxSなどの製造・輸入が禁止される様になり、その主なメーカであった3M社は環境や生態系への影響、汚染を理由に2000年に製造を自主的に中止しているそうである。
世界的に各地の調査の結果、汚染が広範に拡がっていることが判明、アメリカではPFOA、PFOSの規制が始まり、2009年ストックホルム条約でPFOSが規制の対象となった。日本も条約を批准、2019年にはPFOAも規制対象となり、日本でも全国的に調査が行なわれた。
東京多摩ではPFOS、大阪淀川ではPFOAが高濃度であることが判明、原因は米軍基地での泡沫消火剤、ダイキンの淀川製造所からの漏出と分かった。日本の基準は川や水道などでは50ナノグラム/ml以下と決められたが、ダイキンの漏出の場合その何百倍もの漏出が見られている。アメリカではこれまでの規制基準を70ナノグラムから4ナノグラムに切り下げている。
米軍基地からの漏出も沖縄、横田、東広島、などでPFOSの漏出が見られるが。米軍は基地への立ち入りを認めず、政府もそれの関する調査や対策費用を、沖縄などでは沖縄県に押し付けている様である。ドイツでは基地の調査や処理はすべたアメリカ軍が自主的に処理しているというのにである。
また、ダイキンに至っては、アメリカの子会社は賠償金を払っているのに、日本では府や政府を巻き込んで、いまだにまともに補償には応じていない様である。どうも半導体の製造にPFASは欠かせないことと、政府が積極的に規制を進めようとしないことに関係があるようである。
今のところ、健康障害が現実となり、社会的な問題とはなっていないが、このまま適切な手を打たなければ、「永遠に変化しない化合物」であるだけに、汚染がいつまでも残り、いつの日にか、水俣の様な大きな公害病になる危険が大きいのではなかろうかと危惧しないではおれない。