東京都は2026年2月の会議資料で臨海部の地域公共交通計画の調査・分析結果を更新した。東京BRTの勝どきBRTから新橋間の上り線で、時刻表から2分以内の到着便が98・7%という数値が公表されたのがいちばんの注目点だろうか(2026/03/16)。

- 東京都臨海部地域公共交通計画
- 東京BRTの概況(2025年9月)
- 速達性と定時性(勝どきBRT〜新橋)
- 5つの計画目標と7つの数値目標について
- 目標達成状況まとめ 2025年10月時点
- 計画目標① BRT等と連携した新たな公共交通ネットワーク構築、計画区域内の交通利便性向上
- 計画目標② 地域間移動ネットワークの改善
- 計画目標③ 多様な端末交通の充実
- 計画目標➃ 乗継ぎ抵抗の低減(機能向上が必要な駅端末交通の充実)
- 計画目標⑤ 新たな街づくりと連携した公共交通網の形成
- 感想・まとめ
- 参考リンク等
東京都臨海部地域公共交通計画
目的 臨海部(青点線)の都市造りと整合した公共交通網構築のため策定する
計画期間 2016年度〜2025年度(10年間)
※現計画は2021年3月改定
策定主体 東京都、中央区、江東区、港区
計画区域

東京BRTの概況(2025年9月)
当初計画路線の全線運行開始
2024年2月1日(選手村ルート)
主な区間の所要時間
勝どきBRT→新橋 約4分
晴海フラッグ→新橋 約11分
国際展示場 →新橋 約15分
運行回数(幹線)
平日上り 109便 下り 111便
土休日上り 91便 下り 89便
輸送力
平日 上り 8284人/日 下り 8436人/日
土休日上り 6916人/日 下り 6764人/日

速達性と定時性(勝どきBRT〜新橋)
●速達性 当該区間の距離を日中の時刻表上の所要時間で除した速度
上り 25・50キロ/時
下り 22・02キロ/時
※実測値ではないことに注意
●定時性 時刻表上の到着時刻から2分以内に到着した便数の割合
上り 98・7%
下り 87・0%
※こちらは実測値(運行事業者提供資料がベース)
5つの計画目標と7つの数値目標について

目標達成状況まとめ 2025年10月時点

計画目標① BRT等と連携した新たな公共交通ネットワーク構築、計画区域内の交通利便性向上

計画区域内の公共交通利便性向上
居住地から目的地までの加重平均時間の短縮
【現況人口 2026年1月】晴海フラッグのタワー棟入居後の人口分布反映
・新橋駅までの加重平均時間 27分以下
現状 : 29・2分
短縮目標 4・6分/現状 2・4分
・晴海5丁目までの加重平均時間 36・6分以下
現状 : 36・8分
短縮目標 9・2分/現状 9・0分
新たな輸送需要に対応した路線バスの拡充 1路線以上
現状 : 4路線運行
東京BRT、JRバス関東の4路線
分析(晴海フラッグタワー棟入居後の人口を反映)
・新橋までの時間は東京BRT選手村ルート運行開始により、晴海五丁目地区を中心に5〜10分の短縮効果。ほぼ目標通りの時間短縮効果。
・新橋までのアクセスがもともと良い地域。人口が増加していて、人口加重指標で見るとBRT運行による時間短縮効果が小さくなった。
計画目標② 地域間移動ネットワークの改善

数値目標 アクセス性が低い地域の居住割合の減少 20%以上
公共交通圏域 97・87%→98・80%に増加
低アクセス地域 2・13%→1・20%に減少(割合では43・5%減少)
分析
・BRT運行などにより、2015年と比較して交通不便地域の人口は0・93ポイント、割合にして43・5%減少。
・公共交通機関へのアクセス性が低い居住地域は豊洲四丁目の一部のみ
計画目標③ 多様な端末交通の充実
駅端末公共交通機関分担率の向上→評価困難
・大都市交通センサスの調査項目から外れ、評価困難
自転車シェアリングポート数の増加 20以上

・84カ所増(達成)
分析
・選手村跡地を中心に整備が進み、2023年度以降で36カ所増加。
・自転車シェアリングは今後もポート数増加の見込み
計画目標➃ 乗継ぎ抵抗の低減(機能向上が必要な駅端末交通の充実)
数値目標 1か所以上
現状 : 3か所
・虎ノ門ヒルズ 2020年6月
・ミチノテラス豊洲 2022年2月
・晴海五丁目ターミナル 2024年2月
計画目標⑤ 新たな街づくりと連携した公共交通網の形成
新たな街づくりにおける新しいモビリティサービスの導入

・まちづくりと連携した試行的導入1件以上
現状 : 4件
・東京BRT
・シェアサイクル
・舟運(晴海五丁目)
・自動運転(2025年8月から東京臨海副都心の公道で実施)
感想・まとめ
目新しい項目としては、東京BRTの定時性、速達性に関する指標が出てきたぐらいかな。時刻表から2分以内が98・7%というのは、実用上十分と言える。ただ勝どきBRT〜新橋という信号の少ない快速区間の数値なので、そこは留意してみる必要があるかな。幹線ルート全線、晴海・豊洲ルート全線の指標もどこかの節目で示して欲しいところ。
参考リンク等
東京都臨海部地域公共交通計画の調査、分析、評価について(2026年2月、東京都)
前回の分析は2024年12月に公表されている。多くの項目はこの時と大きな変化はなかった。dorattara.hatenablog.com