お台場に2025年度末に完成見込みの巨大噴水「ODAIBAファウンテン」は高さ150mを謳うが、羽田空港の制限表面を越えるのではないかという疑問が浮かんだ。調べてみたところ、どうも制限表面を越える可能性がありそうだ(2025/09/09)。

臨海副都心の新たなランドマーク「ODAIBA ファウンテン(仮称)」プロジェクトスタート! 【ヒルトン東京お台場】
羽田空港の制限表面について

空港の制限表面は、航空機の安全な運航を目的に空港周辺に設けられた高さ制限を定めた部分のことで障害物の設置は原則禁止される。
制限表面の高さ制限は空港に近い部分は低く、遠い部分は高く設定されている。羽田空港の場合、概ね空港の基準点(標点という)から16・5キロまでの範囲に設定されている。
上の図の色がついたエリアが制限表面と呼ばれる部分で、種類はいろいろ。
羽田空港とODAIBAファウンテンの位置関係を見ると、しっかり制限表面の中でも「円錐表面」(緑色)のエリアに入っている。
円錐表面は羽田空港から距離50mにつき1mの割合で立ち上がっていく部分で、この高さを越える障害物の設置は航空法により原則禁止されている。
お台場海浜公園付近の高さ制限は145m前後
羽田空港高さ制限回答システムでお台場海浜公園付近の制限高さを調べてみた。

結果は約145m。
ODAIBAファウンテンの大噴水は150mをアピールしていて、制限表面(ここでは円錐表面)を若干越える恐れがある。
噴水の水は「障害物」に当たるのか
航空法49条の規定は
「空港周辺の決められた高さを超える建物や樹木などを新たに設けてはいけない。ただし一時的なものなど一定条件を満たせば例外もある」というもの。
航空法 第四十九条
何人も、空港について第四十条(第四十三条第二項において準用する場合を含む。)の告示があつた後においては、その告示で示された進入表面、転移表面又は水平表面(これらの投影面が一致する部分については、これらのうち最も低い表面とする。)の上に出る高さの建造物(その告示の際現に建造中である建造物の当該建造工事に係る部分を除く。)、植物その他の物件を設置し、植栽し、又は留置してはならない。ただし、仮設物その他の国土交通省令で定める物件(進入表面又は転移表面に係るものを除く。)で空港の設置者の承認を受けて設置し又は留置するもの及び供用開始の予定期日前に除去される物件については、この限りでない。
(航空法)=e-GOV法令検索より
噴水の水は物理的に空間に存在しつづけることから、航空機の運行に影響を与えうるとして、「障害物」に該当しうるという見方もあるようだ。
ODAIBAファウンテンの設置にあたり東京都は当然、空港設置者の承認は受けているだろう。
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調べた範囲では国内で噴水を障害物としたケースは見つからなかった。
参考 ODAIBAファウンテンの概要


・高さ150mの噴水と東京都の花「ソメイヨシノ」をモチーフにした幅250mの噴水を組み合わせて整備
・2025年度末完成予定
・観覧者数 年間3000万人(推計)
・噴水ショーは1日10回(1100〜2100)
・噴射の高さは風速で自動制御
・演出内容は今後検討
・強風時は演出を中止
整備スケジュール
2025年4月15日 工事は東洋建設が受注
2025年夏 工事着手
2025年度末 完成(予定)
感想・まとめ
ODAIBAファウンテンは羽田空港の高さ制限をギリギリを攻めた巨大噴水のようだ。東京都議会での質疑を見ると、金銭面や経済効果についての内容が目立ち、別の切り口からの質疑があってもいいのかな。航空法との兼ね合いを考えると、高さ150mを謳うのは少し危ないのかなとも思った。
あとは、花火との違い。花火は常設施設ではない点が異なるかな。
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(追記)
ざっとみたところ、2025年7月の住民説明会資料には噴水の高さ150mの表記はなかった。プロジェクトポータル(下記リンク)内を探したところ、Q&Aの中にようやく見つけることができた。
