2020年10月に運行を開始した東京BRTが2025年8月21日付で、運賃の値上げを国土交通省に申請した。現行220円の運賃を250円(交通系ICは240円)に値上げする内容で、2025年11月1日からの実施を予定している(2025/08/27)。

申請の概要

上限運賃の改定率 17・0%
普通運賃 250円(現行 220円) ※交通系ICは240円
定期運賃(1カ月) 9900円(現行 9000円)
改定の理由
・コロナによる需要低迷、東京2020大会延期によるプレ運行の遅れ、運行開始と営業所整備の遅れで赤字経営を余儀なくされた
・今後、人件費増加、車両価格や燃料高騰による運送コストの上昇で、赤字拡大が見込まれる
→継続したサービス提供には運賃改定が必要と判断
運賃改定後も赤字解消は遠く
申請では東京BRTの厳しい収支状況も明らかになった。

2023年度 輸送人員144万人 2億2500万円の赤字
2026年度 改定前 462万人 3億1800万円の赤字
改定後 441万人 2億1300万円の赤字
新型コロナに痛めつけられた都営バスの2021年度の「赤字王」路線の都05が2億4751万円の赤字だった。改訂前の年間3億円を超える赤字は路線維持にかかわる水準かもしれない。
感想・まとめ
運賃値上げは時間の問題だったが、収支均衡には全然足りない値上げ幅。バス事業者各社の運賃値上げが相次ぐ中で、よくここまで頑張ったのではないかなと思う。
危険な状態では?
冷静に考えて、年間2億円の赤字はかなり危険な状態ではないかな。
背景にはFCバスを中心に据えるなどの高コスト体質もあるのではないか。基本協定は1年区切りだろうし、連節バスによる輸送力増強と、高コストなFCバス増車を停止する方針転換を宣言しちゃってもいい気がする。
東京BRTは1分、2分の速達性改善より、妥当な範囲の運賃値上げ、脱FCバスによる低コスト化、定時性維持と輸送力の強化などによる収支改善が優先だと思いました。
— どらったら! (@Chuoinfom) August 29, 2025
年間3億の赤字(改正前)は営業継続に疑問が生じるレベルかも。晴海にBRTのない世界は想像したくありません。
FCバスの運行コストはディーゼルバスの約2倍

・燃料電池バスはディーゼルバスと比べ運行コストが高額。水素ステーションの設置状況などが今後の導入拡大に向けた課題になっている
#1158 コロナ苦境滲む経営計画2022(案) 地下鉄ダイヤ、バス路線の再編を示唆、東京都交通局 - どらったら!!
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合わせてダイヤ改正の実施も発表しているが、別エントリで。