
高校野球の宮城県予選は、決勝で聖和学園が甲子園常連の強豪の仙台育英を破って初出場を決めた。とりあえず、初出場おめでとう!
それで、聖和学園に硬式野球部が出来たのは約20年前なのだが、聖和学園は元はというと女子校で女子のスポーツ部活動がすごく強かった。特に女子サッカーの強豪高校で、なでしこジャパンにも聖和出身の選手が何人かいたことがある。それで、2004年に将来の少子化で女子校では経営が苦しくなるのを予想して、甲子園出場を目指す男子の硬式野球部も作ったのだった。
実は言うと当時から僕の兄は聖和学園の先生だったのだが、当時兄は「うちの学校は野球部に毎年1億円くらいしか投資できない。高校野球強豪の仙台育英と東北高校なんかは毎年数億円投資して、充実した野球練習設備と全国にスカウトを送って留学生を集めているけれど、1億円程度の投資では野球部が甲子園に出場できるまでには10年以上かかるだろう」と言っていた。だから、聖和が仙台育英と東北のいる宮城県大会を勝ち進んで甲子園に出場できるまでに20年もかかった。
こういう高校野球の舞台裏を知ってしまうと、20年間で20億円以上も投資したのなら、野球部が強くなって育英を倒して甲子園に出場したのも納得できると思えるだろう。だから、宮城県民はそんなに聖和が甲子園に初出場できたことはそんなに驚いておらず、聖和が20年ほど前に女子高校から共学になってから20年も経っていて、既に高校サッカーでは全国大会に何度か出場しているので、高校野球でも聖和が育英と東北に勝つのは時間の問題だろうと思っていた。でも、やはり他の野球の強豪の私立高校もそうだけど、いくら大金を投資したかで高校スポーツの全国大会出場が決まるというのは、学生スポーツのアマチュアリズムとは何か違う感じだと思うのである。(苦笑)
それから、聖和学園が甲子園に初出場となったということは、先生である兄も生徒を引率して気温35度という酷暑の甲子園球場のアルプス席に全校生徒を連れていかないといけないのだが、これも先生にとっては熱中症で自分が倒れてもいけないし、生徒の中に倒れる生徒が出ないようにしないといけないので、本当に大変だろうと思う。また、初出場なので強制的に全校生徒応援となると、「野球に興味がないから甲子園に行くのは嫌だ」という生徒もいるだろう。本当に夏休みのはずなのに色々と仕事が増えて大変だと思う。
特に朝日新聞とNHKという高校野球中継を感動ドラマにして宣伝している業者はあまり報道していないが、実際には高校野球の舞台裏というのはこのように大金が動いて、学生スポーツのアマチュアリズムとは縁遠い実態なのだ。まあ、これは高校野球だけに限らず、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどの全てのスポーツに言えることだろうけれど。