1年ほど出遅れましたが、楽天証券で新NISAを始めました。YouTube を見てれば、だいたいのことは分かるのですが、楽天証券の細かいルールや、ファンドの細かい仕様をまとめておきたいと思います。
なお、ここでは、個別株や ETF などは対象とせず、投資信託のみに絞った話になっています。
それでは、やっていきます。
はじめに
2024年から新NISA が始まりました。言葉だけはよく耳にしていましたが、ちゃんと調べず、1年たってしまいました。2024年(2024/1/1から2024/12/31)は、米国株はすごい成績で終わりました。S&P500 は、24.9% 上昇したそうです。
そんな中、2024年の年末から、新NISA について調べ始めて、ようやく口座の準備などが終わり、実際に注文する段階まできました。YouTube では初心者向けの大まかな手順が分かりやすく説明されていますが、細かいルールなどは、しっかりまとまっていない印象です。
ここでは、そのあたりを整理しておこうと思います。
新NISAの概要
以下は金融庁の新NISA の仕様です。簡単に言うと、1年間で 360万円まで投資が可能で、利益について、通常は約20%の税金がかかるところが、非課税であるということです。最短で 5年間で全ての枠(360万円×5=1,800万円)が埋まることになります。このあたりは YouTube で詳しく説明してくれているので、そちらに任せようと思います。

一応、重要な点は、この1,800万円は、投資した元本のことで、利益については含まれません。例えば、含み益がある状態で全額売って、同じ額だけ買い戻すと、それだけ多くの枠を使ってしまいます。逆に、含み損のある資産は売って、買い戻すと枠を増やすことが出来るということです。
買い戻すことで、新たな枠を使用してしまい、売却した枠の復活は、次の年初なので、この方法は、現実的には、1,800万円の枠が埋まった状態で、かつ、含み損のある資産にしか適応できないので、そんなに有効な手段とは言えないです。
楽天証券で新NISAを始める事前準備
楽天銀行との連携(マネーブリッジ)
マネーブリッジのサービス詳細は以下です。楽天銀行の口座を開設する必要があります。マネーブリッジは無料ですし、下のハッピープログラムに必要なので、設定しておいた方がいいです。金利が優遇されて、300万まで 0.18%になったり、入出金がスムーズにできたり、などです。
ハッピープログラム
上のマネーブリッジの一環で、ハッピープログラムというサービスがあります。詳細は以下です。投資信託の場合、保有残高が一定額に到達したときに、1回だけ、いくらかのポイントが貰えます。ただし、対象外のファンドがあります。特に、楽天プラスシリーズ(保有残高に応じてポイントが貰えるファンドシリーズ)が対象外です。
ポイントコース設定
楽天ポイントコースと、楽天証券ポイントコースがあります。詳細は以下です。楽天ポイントコースの方が使いやすいので、こちらを設定しておく方がいいです。マネーブリッジの設定と、この楽天ポイントコースの設定をして、月に 3万以上の投資を行うと、SPU がプラス0.5倍になります。
SPU については、私はあまり使わないので、詳しく分かりませんが、ポイントが通常より多く貰える制度です。
楽天証券で、新NISA をする場合の事前準備としては、これぐらいでしょうか。
投資信託のファンドの比較
ここでは、投資信託を対象としています。有名な投資信託と言えば、S&P500 と、全世界(オールカントリー)だと思います。ここでは、指数別に比較したいと思います。インデックス投資の場合、運用成績はファンドによって大きく変わらないので、明確な違いになる手数料について見ていきます。
投資信託は運用をプロにお任せするので、手数料がかかります。手数料として、よく言われるのは、信託報酬率ですが、これは手数料の一部です。実際の手数料(表では実績コストと表現した)は、それぞれのファンドの運用報告書を見て確認する必要があります。
総経費率で比較した記事を目にすることがあるかもしれませんが、あれも手数料の一部を表現したものなので、実際の手数料とは異なります。
また、楽天証券には、楽天プラスシリーズという独自のファンドがあります。詳細は以下です。楽天プラスシリーズとは、保有残高に応じて、楽天ポイントが貰えるファンドです。逆に言うと、これら以外のファンドではポイント等の恩恵はないということになります。
表だけ、画像で貼っておきます。

S&P500(米国株)
S&P500 とは、スタンダード・アンド・プアーズ 500種指数のことです。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出している、アメリカの代表的な株価指数のことだそうです。
楽天プラスシリーズの楽天・S&P500インデックス・ファンドは、新しいファンドのため、運用報告書が 1年分ではありません。他のファンドと比較するには、このコストは1年分に直す必要があります。信託報酬率が 0.077% ですが、運用報告書の信託報酬率は 0.056% とあります。よって、0.077% / 0.056% = 1.375 ということで、1.375倍すれば、1年分に直すことが出来るということです。以下の表の括弧内が 1年分に直したものです。
| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) | 0.0814% | 0.104% | 2023.4から2024.4 | (2024.12に現在の信託報酬率に値下げされた) SBI証券の投信マイレージは0.028% |
| 楽天・S&P500インデックス・ファンド | 0.077% | 0.073%(0.100%) | 2023.10から2024.7 | 括弧内は1年分として計算 |
2つのファンドを比較すると、わずかに、楽天・S&P500インデックス・ファンドの方がお得に見えます。また、投資残高に応じてポイントを 0.028% 貰えるので、実質 0.072% となり、eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) と比べると、約0.03% の差があります。これは、1千万円の投資残高の場合、年間 3千円の差ということになります。100万円では 300円の差になります。
ただ、eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) の信託報酬率は 2024年12月に値下げされており、運用報告書は値下げ前の実績コストなので、現在はもっと差は縮まっていることになります。
eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) は、国内のランキングで 1位ですし、純資産総額も 6兆円以上と、とても信頼できるファンドなので、手数料に少し差がありますが、あとは好みで選ぶことになりそうです。
後日分かったことですが、SBI証券は楽天プラスシリーズと同じだけの投信マイレージがありました。それでも少しだけ楽天プラスシリーズの方が安いようです。
全世界株式(オールカントリー)
ここの全世界株式とは、MSCI-ACWI という指数です。現在の「MSCI オール・カントリー・ワールド指数 (ACWI) - MSCI」によると、米国株が約66.7%、日本株が約4.7%、英国株が約3.1%、カナダ株が約2.8%、中国株が約2.6%、その他が約19.9% とのことです。
| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) | 0.05775% | 0.131% | 2023.4から2024.4 | SBI証券の投信マイレージは0.0175% |
| 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド | 0.0561% | 0.141%(0.194%) | 2023.10から2024.7 | 括弧内は1年分として計算 |
こちらは、eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) が圧倒的という感じです。eMAXIS Slimシリーズは、総資産額が増えることで信託報酬を割り引く制度となっているため、実際は、0.05775% よりさらに安いです。
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンドは、保有残高により、0.017% のポイントが貰えますが、それを入れても、eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) の方がお得になりそうです。
日経225(日経平均株価)
日経225(日経平均株価)は、日本経済新聞社が算出・公表している日本の株式市場の代表的な株価指数の一つとのことです。
| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim国内株式(日経平均) | 0.143% | 0.148→0.147% | 2024.4から2025.4 | SBI証券の投信マイレージは0.05% |
| <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.143% | 0.149→0.146% | 2024.2から2025.2 | SBI証券の投信マイレージは0.05% |
| 楽天・プラス・日経225インデックス・ファンド | 0.132% | ? | まだ実績なし |
楽天プラスシリーズの日経225 は、まだ運用報告書が公開されていませんでした。信託報酬率はだいぶ安いのと、ポイントが 0.053% 還元されるので最安値の可能性は高いですが、現時点では何とも言えません。
2025/11/24更新:ニッセイ日経平均インデックスファンドがだいぶ安くなっていました
先進国債券
運用報告書によると、指標は、「FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)」とのことです。構成は以下の図のような感じです。

| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim先進国債券インデックス | 0.154% | 0.166% | 2023.4から2024.4 | SBI証券の投信マイレージは0.05% |
| <購入・換金手数料なし>ニッセイ 外国債券インデックスファンド | 0.154% | 0.191% | 2022.11から2023.11 | 運用報告書が1年古いが信託報酬率は変化ない |
eMAXIS Slim先進国債券インデックスの手数料が最も安いと言えそうです。
先進国株式
運用報告書によると、指標は、「MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)」とのことです。構成は以下の図のような感じです。オールカントリーとの違いは、日本が入っていないことです。

| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim先進国株式インデックス | 0.09889% | 0.137% | 2023.4から2024.4 | SBI証券の投信マイレージは0.0349% |
| <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.09889% | 0.127% | 2022.11から2023.11 | 運用報告書が1年古く信託報酬率は値下げしたかも |
| たわらノーロード 先進国株式 | 0.09889% | 0.129% | 2023.10から2024.10 | |
| 楽天・プラス・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド | 0.088% | 0.131%(0.231%) | 2023.12から2024.7 | 括弧内は1年分として計算 |
楽天プラスシリーズが信託報酬率はだいぶ安いです。運用報告書を見ると、手数料は 0.131%(信託報酬率は 0.050%)となっています。上と同じように計算してみます。0.088% / 0.050% = 1.76 なので、1年分としては、0.131 × 1.76 = 0.231% になります。ポイント還元が 0.033% なので、実質は 0.198% になります。うーん、まだまだ高いですね、将来に期待です。
ニッセイ外国株式インデックスファンドが一番安そうです。
新興国株式
運用報告書によると、指標は、「MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)」とのことです。構成は以下の図のような感じです。なかなかリスキーな構成ですね。

| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim新興国株式インデックス | 0.1518% | 0.359% | 2023.4から2024.4 | SBI証券の投信マイレージは0.05% |
| たわらノーロード 新興国株式 | 0.1859% | 0.445% | 2023.10から2024.10 |
新興国株式は手数料が高いですね。
日本REIT
不動産の投資信託です。運用報告書によると、指標は、「東証REIT指数(配当込み)」とのことです。組入銘柄や構成は以下の図のような感じです。

| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim国内リートインデックス | 0.187% | 0.191% | 2023.4から2024.4 | SBI証券の投信マイレージは0.05% |
| Smart-i Jリートインデックス | 0.187% | 0.196% | 2023.5から2024.5 |
eMAXIS Slim国内リートインデックスが若干安いですね。
海外REIT
不動産の投資信託です。運用報告書によると、指標は、「S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)」とのことです。組入銘柄や構成は以下の図のような感じです。

| ファンド名 | 現在の信託報酬率 | 実績コスト | 参照運用報告書 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim先進国リートインデックス | 0.22% | 0.273% | 2023.4から2024.4 | SBI証券の投信マイレージは0.05% |
| Smart-i 先進国リートインデックス | 0.22% | 0.302% | 2023.6から2024.6 |
eMAXIS Slim先進国リートインデックスが若干安いですね。
金(ゴールド)
金(ゴールド)の投資信託です。金については、よく分からないので、あるファンドの運用報告書を見て、理解をしたいと思います。以下は、「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)」の運用報告書です。
これを見たところ、投資の方針は「適当な指数が無いため、円換算ベースの金現物価格の値動きとおおむね同等の投資成果をめざして運用」とあります。また、この運用報告書の期間は 2023/6/8 から 2024/6/10 で、騰落率 31.4%、純資産が 117億で、手数料は 0.22%(投資先ファンドが 0.12%)でしょうか。金は管理にコストがかかるということで、手数料はもう少し高いものと想像してましたが、そうでもないように見えますね。
https://www.sbiam.co.jp/fund/pdf/360007_ish_gold_%20unpou_20240610.pdf
上のファンドは、SBI証券にはありますが、楽天証券にはありません。以下は、楽天証券の金(ゴールド)のファンドの一覧です。どのファンドも管理費用がとても高いです!

一応、一番有名そうな「三菱UFJ 純金ファンド」の運用報告書も見てみます。以下のページに運用報告書のリンクがあります。1年前の運用報告書ですね。やはり、手数料は、0.99%(投資先ファンドが 0.40%)ですね。このぐらいの手数料が普通で、上の SBI のファンドはとても頑張ってるのかもしれません。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/detail/?ID=JP90C0007G10
SBI証券でしか買えませんが、「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)」の一択です。
楽天証券で投資信託の注文ルール
以下に投資信託の積立における注文について、まとまっています。
楽天カードでクレジット決済で投資信託に積立
積立設定の上限は 10万円です。この積立方法では、楽天ポイントが付与されます。ポイントについては、以下にまとまっています。年会費無料の普通の楽天カードの場合、決済額の 0.5%(手数料が 0.4%未満の場合)の楽天ポイントが貰えます。手数料とは、上で示したもので、通常は 0.4%未満だと思います。
この方法の場合、買付日は毎月 12日(条件によって異なる)に統一されます。みんなが同じ日に買い付けることになるので、少し高く買ってしまうことになるのでは、と心配になります。買付日を指定できるようになるといいですね。でも、楽天ポイントが貰えるので、月に 10万円までは、積極的に使っていきたい決済方法です。
楽天キャッシュで投資信託に積立
月に 10万円を超える積立を行う場合は、こちらの決済方法も使っていくことになります。こちらは、クレジットカードの種類によらず、決済額の 0.5% のポイントが貰えます。以下にまとまっています。オートチャージ設定をしておくと残高不足にならずに買い付けが行えます。
こちらは、クレジットカード決済と異なり、買付日が指定できます。クレジット決済が 12日なので、14日を足した 26日にしておくとバランスがいいかもしれません。
SBI証券は、月に 10万円までポイントが貰える制度がありますが、楽天証券は 15万円までポイントが貰えます。ここは楽天証券の方がメリットがありますね。
楽天証券の口座(楽天銀行マネーブリッジ)から投資信託に積立
月に 15万を超える積立を行う場合は、超えた分は、こちらの方法になります。この方法では買付日を指定できます。また、NISAつみたて投資枠では毎日を指定できます。
楽天証券の口座に入金して、指定日に振り替えされることになりますが、楽天証券の口座に預けていても利息などは付かないと思います。よって、現実的には、利息が付く楽天銀行に入金しておき、マネーブリッジを設定しておけば、買付日に、自動で楽天銀行から楽天証券にお金を移動してくれて、買い付けしてくれます(自動入出金スイープ)。
NISAつみたて投資枠で、毎日を選択した場合、設定可能額は、1日につき上限が5,000円のようです。実際に設定してみようとしたら、そのように表示されていました。単純に計算してみると、月の営業日が 20日だとすると、12か月で 240日で、5,000円/月 だと、合計 120万円です。実際はもう少し営業日は少ないでしょうから、NISAつみたて投資枠の 120万円より少なくなるのかもしれません。面白そうなので、この設定を使ってみることにします。
投資信託のスポット購入
これまでは積立の方法、ルールについて見てきました。ここでは、NISA の成長投資枠を使って、1回だけ有効な買い付け(スポット購入)について見ていきます。以下の「投資信託のスポット購入」に説明があります。注意点としては、クレジットカード決済や、楽天キャッシュが使えないところです。
また、スポット購入の価格が決まるタイミングについては以下にまとまっています。ざっくり言うと、国内市場の場合は、15:30 までに申し込めば、その日の終値から価格(約定単価)が決まります。海外市場の場合は、15:30 までに申し込むと、為替レート、翌営業日の終値などから価格(約定単価)が決まるようです。
海外市場の場合、申し込んでから価格が決まるまでに、1営業日分、まるまる相場が動くので、狙った価格で購入するのは難しそうです。
おわりに
今回は、楽天証券で新NISA を始める場合に、必要な情報をまとめてみました。何か不足の情報に気づいたら、加筆したいと思います。
最後になりましたが、エンジニアグループのランキングに参加中です。
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今回は以上です!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。