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第81回:LangGraphによる状態管理と分岐設計の実例

Hello there, ('ω')ノ

~LLMを“迷わず動かす”ための次世代ワークフロー技術~

多くの企業がLLMを実務で活用する中で、こんな課題に直面しています:

  • 処理フローの途中で“戻る”や“スキップ”がうまくできない
  • 途中で止まった時、どこで止まったか分からない
  • チャットはできるが、「状態を持って複雑な処理」をするのが難しい

このような課題を解決するために生まれたのが、LangChain製の「LangGraph」です。


✅ LangGraphとは?

LangGraphは、状態遷移図(State Machine / Directed Graph)の考え方をLLMに取り入れたものです。 簡単に言えば:

LLMに「今どこにいるか」と「次に何をするか」を構造的に教える仕組み

たとえば以下のような流れを明示できます:

[入力を受け取る]
  ↓
[検索する]
  ↓
[要約する]
  ↓
[ユーザーに確認]
 → Yes → [完了]
 → No → [再検索]

🧠 なぜLangGraphが有効なのか?

課題 LangGraphでの解決法
LLMの“迷走” 状態を定義し、許可されたアクション以外はさせない
分岐や再実行が複雑 条件に応じて「分岐・ループ・中断」できる
プロンプトが巨大化する 各ステップごとに**分離された処理単位(ノード)**を持てる
どこで止まったかわからない ステートログで実行履歴を確認可能

🛠 実装イメージ(コード風の構成)

LangGraphでは、以下のような要素で構成されます。

① ノードの定義(各ステップの処理単位)

def retrieve_data(state):
    # 必要な情報を検索
    return new_state

② ステートの遷移条件

def decide_next_step(state):
    if state["search_success"]:
        return "summarize"
    else:
        return "retry_search"

③ グラフ構成の登録

graph = StateGraph()
graph.add_node("start", start_fn)
graph.add_node("search", retrieve_data)
graph.add_node("summarize", summarize_fn)
graph.set_conditional_edge("search", decide_next_step)
graph.set_finish_node("output")

これにより、**「状態ごとの行動と遷移」**を明示的に定義できるようになります。


💼 業務での活用例:社内レポート生成エージェント

ステート 内容
start 入力を受け取る(例:「先週の売上データを元に要約して」)
retrieve_data 指定されたデータソースから情報取得
summarize データを自然言語で要約
review ユーザーに内容を確認
confirm OKなら完了。NOなら retry に遷移
retry 再検索やプロンプト再実行などの修正操作
output レポートとして保存・出力

🧩 他の仕組みとどう違うの?

特徴 LangChain Agent LangGraph
制御の仕組み ツールと自然言語プロンプトの組合せ 状態・分岐・履歴を明示的に定義
自由度 高いが迷走しやすい 安定した制御が得意
エラー対応 プロンプトに依存 エラー時の分岐が明示できる
複雑なフロー やや厳しい 状態遷移で整理しやすい

✅ まとめ:「流れを設計すればAIはブレなくなる」

  • LangGraphは、「LLMにおける処理フローの明確化と制御」のためのフレームワーク
  • 状態(ステート)と遷移(エッジ)を定義することで、複雑な処理でも迷わず実行できる
  • エージェント型AIの実務活用では、「思いつき」ではなく構造的な流れの設計が重要
  • 今後の社内業務で「動けるLLM」を導入するには、LangGraph的な考え方が“ほぼ必須”になると予想されます

Best regards, (^^ゞ




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