Can you believe it?
This is not Rutter.
It sounds a bit like his style of writing songs.
I can believe it.
This is not Rutter.
It sounds a bit similar, but something's gone all wrong.
信じられますか?
これはラッターの曲じゃないんです。
彼の書く曲にちょっぴり似てはいます。
でもきっとそうです。
これはラッターの曲ではありません。
ちょっぴり似てはいますが、でも何かが全然違うんです。
Here's the chorus; it's often melodic.
This is the style but less harmonic.
Shame we can't give you a better lyric,
but there you go.
ここは合唱部分で、大概は美しい旋律がメインです。
和音は少なめですが、こういうスタイルなんです。
恥ずかしながら良さげな歌詞が思いつきませんでしたが、
まあなんとかなるでしょう。*1

That was a key change,
made to suit our range,
or we sound strange,
though no-one knows why.
There was another (another key),
but it's no bother:
we can sing every note and even way up high.
音階が変わりました、
わたしたちの声域に合わせたものです。
妙な感じに聞こえますが、
なぜかは誰にもわかりません。
さらに別の音(階)が入りましたが、
これは気にならないですね。
全部の音符で歌えますし、なんならもっと高くもできます。

Here's the chorus; the tune's in soprano.
Sometimes it's sung without the piano.
No staccato no rubato, vibrato,
so there you go (go).
ここで合唱、主旋律はソプラノです。*2
時にピアノなしのアカペラで歌われます。
勝手にスタッカート入れたりテンポ変えたりビブラート入れるのはナシで*3
はい、それで結構(こう)。

Oooh, sing out your oohs now.
Sing out your ahs now.
Ooh, sing out your ahs and ooh and ah and ooh.
There must be another bit where we are so articulate,
and we utter it, not mutter it,
or splutter or Rutter it.
「ウー」です、今こそ「ウー」で歌いあげてください。
「アー」の声も出してください。
「ウー」と、「アー」と「ウー」と「アー」と「ウー」で歌うのです。
もうちょっとはっきり発音できそうなところがあるはずですよ、
我々は「うったー」うのです、「まったー」はかけないで*4
「ラッター」かさもなくば「スプラッター」です。

Here's the last chorus; the final climax.
Now quite familiar but has some drawbacks.
If sung too loudly this is where your voice cracks,
just at the end.
Amen.
最後のコーラスで、いよいよクライマックスです。
今やすっかりおなじみですが、少々難点があります。
あんまり大きな歌声を出し過ぎると、声がかすれちゃうんです。
これでとうとうおしまい。
アーメン!*5

*1 「there you go」は状況次第で色んな意味がある言葉。

*2 聖歌隊時代に「ラッターはソプラノ優遇でむかつく」とか言ってたアルトがおったのを思い出した。
*3 ルバートは指揮者や演奏者の裁量で自由にテンポを変えること。合唱なのにオペラ歌手気取りでビブラートかけてるやつ、おめーのことだよ!

*4 ここほんとしょうもなくて好き。「utter」は「発する、はっきり言う」、「mutter」は「ぶつぶつつぶやく、もそもそ喋る」という意味だよ。
*5 何がアーメン(確かに)なんだよ。


text & tune: Andrew Russel

2017年に聖カスバート教会でジョン・ラッター自身により開催された観客参加型コンサートで歌われたパロディソング。
招待されたエジンバラの合唱団「ピッチクラフト」により、ラッターに謝意を示すために作曲され、歌唱された。これにはラッター大先生もニッコリ。




収録アルバム:残念ながらなし
楽譜はダウンロード購入が可能。


原文で歌っても全然受けなさそうだけど、いい邦訳がつけられたらアンコール曲で使えそう。





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