The king of games greets you
With pomp and much ado
ゲームの王があなたがたを歓迎なされる
威風堂々と、かつ大はしゃぎで*1
To thine's own game play true
Or thus thou fate shall rue!
汝の真の実力を披露せよ、
さもなくば汝は破滅するであろう!

Fa la la la la la la la la la
Fa la la la la la
Fa la la la la la la
Fa la la la la la
ファ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ
ファ ラ ラ ラ ラ ラ
ファ ラ ラ ラ ラ ラ ラ
ファ ラ ラ ラ ラ ラ

King of games!
ゲームの王!

*1 pompは壮麗、華麗の意。much adは大騒ぎ。
エルガーの有名な行進曲であるPomp and Circumstance《威風堂々》(シェークスピアの『オセロ』のセリフに由来する)、シェークスピアの喜劇『空騒ぎ(Much Ado About Nothing)』を思わせるフレーズでもある。

あらゆるゲームのうちでも真のゲーム王を名乗るチェス・キング及び空中宮殿のBGM。つまりサイコロおじさんは偽のゲーム王だった…?

実際チェスはゲームの中のゲームと言っても良いくらい古い歴史と格の高さを持っている(サイコロゲーム自体も古いことは古いのだが)。
ジャズが中心だった本編に対し、このステージはクラシックの要素をふんだんに取り入れた楽曲となっている。
ジャズとクラシックを対比させているのは、シリー・シンフォニーの『音楽の国』みたいだね。




前奏曲(プレリュード)とは、元来は大曲の前に演奏される軽い即興曲を指したが、のちに独立し、単に即興的で自由な作風の曲を指すようになった。
ゲーム内では《チェス・キングの入城と宣誓》は、初めて空中宮殿に来た時だけ流れる。それ以降は《チェス・キングの宮殿》が流れる。ロココ風はかなり長いがどこで聞けるんだろう。

18世紀フランスの作曲家であるフランソワ=アンドレ・ダニカン・フィリドール(1726 - 1795)はチェスの名手としても有名で、その著作であるチェスの解説書『Analyse du jeu des Échecs(チェス・ゲームの分析、またはフィリドールの解析)』は当時世界的なベストセラーとなった。そのためか、ステージの内容やBGMはあちこちフランス風味になっている(フィリドールはフランス革命のせいでイギリスへ亡命したまま客死しており、フランスだけではなくイギリス風味も見られる)。
ステージであるThe King's Leap《チェス・キングの入城》については以下の記事。


Kristofer Maddigan
収録アルバム: Cuphead - The Delicious Last Course (Original Soundtrack)

Prelude and Proclamation
Kristofer Maddigan
2022-06-30


King of Games' Castle
Kristofer Maddigan
2022-06-30


King of Games' Castle (Rococo)
Kristofer Maddigan
2022-06-30


Cuphead in The Delicious Last Course Index《カップヘッドDLC 目次》


おまけ:フィリドールの音楽家としての作品《転調の技法》




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