Vandy, Vandy,
I've come to court you
Be you rich, be you poor
If you'll give me good attention
I will love you forever more
ヴァンディー、ヴァンディー
俺はお前に求婚しにやってきた
お前が金持ちでも、貧乏でも、
俺に心寄せてくれるなら
お前をとこしえに愛し続けよう
For I love you
and I can't help it,
oh yes I do
お前を愛しているから
どうしようもなく*1
そう、お前を愛しているから

Vandy, Vandy,
here's gold and silver
Vandy, Vandy,
here's a house and land
Vandy, Vandy,
here's a world of pleasure
It'll be yours at your command
ヴァンディー、ヴァンディー、
金も銀もある
屋敷も土地もある
ヴァンディー、ヴァンディー、
ここは極楽の国
それがお前の意のままになるのだ

For I love you
and I can't help it,
oh yes I do
お前を愛しているから
どうしようもなく
そう、お前を愛しているから

What do I care for your gold and silver
What do I care for your house and land
What do I care for your world of pleasure
All I want is a handsome man
あなたの金も銀もどうでもいい
あなたの屋敷も土地もどうでもいい
あなたの極楽の国などどうでもいい
わたしが求めるのは美男のあの人だけ

For I love him
and I can't help it,
oh yes I do
あの人を愛してるから
どうしようもなく
そう、あの人を愛してるから

I love a man
He's in the army
he's been gone seven long year
baby be gone full seven years longer
I won't court no other dear
わたしの愛する人は
軍隊に入っている
七年以上ものあいだ行ったきり*2
もう七年以上行ったきりでも
わたしは他の人の求婚を受ける気はありません

Wake up, wake up,
the dawn is a breaking
Wake up, wake up, it's almost day
Open up your doors and your windows
See your true love march away
起きなさい、起きなさい、*3
夜が明けた
起きなさい、起きなさい、もう一日が始まる
ドアを全部開けて、窓を全部開けて
まことの恋人が行進してゆくのをご覧

For I love him
and I can't help it,
oh yes I do
あの人を愛してるから
どうしようもなく
そう、あの人を愛してるから

Vandy, Vandy,
I've come to court you
Be you rich, be you poor
If you'll give me good attention
I will love you forever more
ヴァンディー、ヴァンディー
俺はお前に求婚しにやってきた
お前が金持ちでも、貧乏でも、
俺に心寄せてくれるなら
お前をとこしえに愛し続けよう

For I love you
and I can't help it,
oh yes I do
お前を愛しているから
どうしようもなく
そう、お前を愛しているから

*1 「I can't help it」で「自分にはどうにもできない」。

*2 消息を絶った恋人が戻ってくるのは、民謡の世界では大概七年後となっている(罪人が罪を償う期間でもある)。採集したウェルマンはこれをアメリカ独立戦争(1775-1782)の七年間と結び付けている。
*3 この辺で唐突に場面が変わる。単に別の民謡から混ざったフレーズと解釈することもできるし、下記SF小説風に求婚者が実は魔物なので、朝日の力で追い払おうとしていると解釈することもできる。

text & tune: アメリカ民謡。平野敬一『バラッドの世界』によれば、1954年にノース・カロライナにて小説家ウェルマンに採集された。

バラッドの世界 (1979年)








日本ではあまり知られていないアメリカの作家マンリー・ウェイド・ウェルマン(1903 – 1986)の著作に、銀弦のギターを携えたさすらいの民謡収集家ジョン(John the Balladeer)を主人公とした連作小説があり、そのうちの一編として《ヴァンディー、ヴァンディー》が取り上げられている。作中では、もうひとつのもっとよく知られたイギリス由来の民謡The Wife of Usher's Well《アッシャーズ・ウェルのおかみ》にからめて、ヴァンディーに求婚する男を魔性の存在と解釈している。





日本では『悪魔なんかこわくない』というタイトルで、短編集として翻訳されている。

悪魔なんかこわくない (アーカム・ハウス叢書)
マンリー・ウェイド・ウェルマン
国書刊行会
1986-05T




Kate Burke & Ruth Hazleton
収録アルバム: Summer's Lonesome Tale
Vandy Vandy
Tradsville
2007-04-01



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