"Where have you been, all the day,
 My boy Willie?
 Where have you been, all the day,
 Willy won't you tell me now?"
「一日中、どこへ行っていたのだね
 わたしのウィリー坊や
 一日中、どこへ行っていたのだね
 ウィリーや、教えておくれでないかね?」
"I have been, all the day,
 Courtin' with my lady gay,
 But she is too young
 To be taken from her mammy!"
「僕は一日中、
 小粋なご婦人を口説いてたんです
 でもその人は若すぎて
 おっかさんから引き離せないんですよ」

"Can she brew and can she bake,
 My boy Willie?
 Can she brew and can she bake,
 Willy won't you tell me now?"
「その人は煮炊きできるのかね、*1
 わたしのウィリー坊や
 その人は煮炊きできるのかね、
 ウィリーや、教えておくれでないかね?」

"She can brew, she can bake,
 She can make a wedding cake,
 But she is too young
 To be taken from her mammy!"
「その人は煮炊きもできるし、
 ウェディングケーキだって作れるんです
 でもその人は若すぎて
 おっかさんから引き離せないんですよ」

"Can she weave and can she spin,
 My boy Willie?
 Can she weave and can she spin,
 Willy won't you tell me now?"
「その人は織ったり紡いだりはできるのかね
 わたしのウィリー坊や
 その人は織ったり紡いだりはできるのかね
 ウィリーや、教えておくれでないかね?」

"She can weave, she can spin,
 She can do most anything,
 But she is too young
 To be taken from her mammy!"
「織ったりも紡いだりもできるし
 大概のことはできるんです
 でもその人は若すぎて
 おっかさんから引き離せないんですよ」

"Can she make up a bed,
 My boy Willie?
 Can she make up a bed,
 Willy won't you tell me now?"
「その人は寝床を整えることはできるのかね
 わたしのウィリー坊や
 その人は寝床を整えることはできるのかね
 ウィリーや、教えておくれでないかね?」

"She can make up a bed,
 forty feet above her head,
 But she is too young
 To be taken from her mammy!"
「寝床を整えることもできるんです
 頭の上40フィートもあるやつを*2
 でもその人は若すぎて
 おっかさんから引き離せないんですよ」

"How old is she then,
 My boy Willie?
 How old is she then,
 Willy won't you tell me now?"
「それで、その人の年はいくつかね
 わたしのウィリー坊や
 それで、その人の年はいくつかね
 ウィリーや、教えておくれでないかね?」

"Twice six, twice seven,
 Twice twenty and eleven,
 But she is too young
 To be taken from her mammy!"
「6の2倍と、7の2倍
 20の2倍と11歳*3
 でもその人は若すぎて
 おっかさんから引き離せないんですよ」

"Did you ask her to wed,
 My boy Willie?
 Did you ask her to wed,
 Willy won't you tell me now?"
「その人に結婚してくれるか聞いたのかね
 わたしのウィリー坊や
 その人に結婚してくれるか聞いたのかね
 ウィリーや、教えておくれでないかね?」

"Yes, I ask her to wed,
 And do you know what she said?"
"I am much too young
 To be taken from her mammy!"
「そうです、結婚してくれるか聞いたんです
 そしたらその人はなんて言ったと思う?
『あたしは若すぎるわ、
 おっかさんから引き離されるには』だって!」

*1 直訳すると「醸したり焼いたり」。bakeの場合、焼くのはパンやケーキなどで、肉や魚はbroilとかroastを使う。brewは現在では「手間暇かけて飲料をこしらえる(例えばコーヒーを豆から挽く)」というイメージがあるが、この場合はおそらく自家製エールかビール。古くは、主婦の重要な役目として「自家製エール作り」があった(もちろん醸すところから始まる)。「ご飯は炊けるの?みそ汁は作れるの?」と問う感じに近い。
*2 大体12メートルちょっと。4階建ての建物くらい。そんな命がけのベッド嫌だ。
*3 さあ計算してみよう。みんなはいくつになったかな? バージョンによっては割とまともな数字が出たりすることもある。

text & tune: スコットランド起源の米国民謡

古い民謡《レンダル卿》と関連付けられることがある。
19世紀英国の研究者ベアリング=グールドは「変な女に執着した結果《レンダル卿》につながるのでは?」と考察しているが、平野敬一は「根拠がない」としている。
母の質問に息子が答えるという対話形式や、息子の女の趣味がおかしいという点が共通しているが(単に適当なこと言って母親をおちょくってるだけかもしれないが)、殺人事件と熟女趣味案件では毛色が違い過ぎて、「似てるけど根本的には違う」という見解が一般的。


童謡《ビリー・ボーイ》はこの歌のバリエーションの一つで、よりシンプルに短くなっている。また、ビリーもウィリーもウィリアムの愛称。


Oscar Brand & Jean Ritchie
収録アルバム: Oscar Brand and Jean Ritchie
My Boy Billy
Archive of Folk & Jazz Music
2019-12-04




おまけ:こちらはタイトルが正しく《My Willy Boy》となっているバージョンだが、「40フィート」が「50フィート」になってたり、年齢を聞く部分が抜けていたりする。

Jean Ritchie, Oscar Brand And David Sear
収録アルバム: A Folk Concert in Town Hall, New York
My Willy Boy
Folkways Records
1959-01-01


バラッドの世界 (1979年)
平野 敬一
ELEC出版部
1979-10T






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