
前回「ものそのもの」を
撮るということを、お話しました。
そのためのツインイメージの話とか。
今回もその続きです。
では、どうやったらそれを
できるようになるのでしょう?
そのためには、普段からそれを
読み取る訓練というか、
習慣が必要になります。
この本の中で、森村昌泰氏が上げている、
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- 発売日: 1999
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ブレッソンの写真で、鍛えてみましょう。
まずは、彫刻家のジャコメッティの写真からです。
ジャコメッティの作品をまず見てみましょう。

こんな感じで、縦方向に
直線的な作品が多いのです。
激しいタッチです。
興味のある方は、こんなのでもどうぞ。
- 作者: アルベルト・ジャコメッティ,矢内原伊作,宇佐見英治,吉田加南子
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撮ったジャコメッティがこれ。

とても、ジャコメッティらしさを捉えた、
まさに「決定的瞬間」だと思います。
しかし、これを「ジャコメッティ」にしているのは、
前回お話した、ツインイメージのなせる技なわけです。
どうです?
読み取れます?
解説と言うか、図解で説明すると、
こうなります。

この視線の誘導。
ダブルに存在する、ツインイメージ。
さあ、どうでしょう?
分かってきましたか?
まずは、こういう作品に触れて、
頭でわかっていないと、
その「決定的瞬間」はつかめないんですね。
これは、武道の「型」が重要なのと同じでしょうね。
反復されて、瞬間的な反射として行動できること、
それが大事なわけです。
では、つぎはちょっと難しいですよ。

ただの風景写真に見えるこれは、
ブレッソンの傑作の一枚と、
評価も高い作品です。
この写真から、ツインイメージを、
もっと言えばトリプルイメージを見抜けたら、
なかなかのものです。
では解答です。

さあ、どうでしょう?
反復されるイメージを、つかめてきましたか?
これらは森村氏によって、
すごく単純化されたものですので、
探せばもっと出てくると思います。
いずれにしろ、この反復イメージを掴むには、
写真を読み解く練習を
しなければならないということです。
なんだかいっぱい撮って、
絞りとか、シャッタースピードとか、
レンズがどうのとか、わかったところで、
全く意味がない、とアーネストは断言しています。
見る力、「ものそのもの」を見抜くこと、
それができれば、例えばこういう抽象画も、
分かるようになってきます。

これは、ピエト・モンドリアンの
日本で言えば、大正時代です。
これも、ジャコメッティの写真の、
イメージと骨格だけを抽出すれば、
こんな絵画になりますよ、って話なんですね。
そこにある、反復されるイメージが生む美。
そして、こういう骨格が現れてくると、
写真は新しい段階に進むことになります。
そう、驚くべきことに、
この難解なイメージの反復は、
基礎中の基礎なんですね。
ですのでね、あるうちに買っくべきだと思います。
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自由な作風とか、
個性を出してるとか、
ちゃんちゃらおかしいです。
物事には、学ばねば分からない基礎があります。
これは青山先生も仰られてることです。
確かに、偶然いい写真が取れる場合もあります。
しかし、それはただの偶然です。
次回、写真の理論にさらに深く入っていきます。
(そのうち、どっかから怒られそうな気もしてきたけど、まあいいんじゃなかなでクリック!)
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